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家長制度はどの位根付いているのでしょう? |
04月19日 (月) |
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この土日に、夫の父が倒れたとの連絡を受け、急きょ田舎へ帰りました。
父も数日で退院となり、大事には至らなかったので、
私が心配していた問題は解決して帰宅できた事は不幸中の幸いでした。
しかし、夫の兄弟喧嘩を目の当たりにするはめになり、
その場では私も「良い大人が・・・二人して・・・」という程度の呆れる思いでしたが、
30年間の間の心の葛藤が背景だと言う事を知ると、私の方も考えさせられてしまいました。
私は兄弟と年が離れているせいで、一人っ子状態で育ちましたので、
親プラスかなり年上の姉にまでも可愛がられ、愛情たっぷりだったと自覚しています。
そのせいか「親は子供を平等に愛するものだ」「親は自分を犠牲にしても子供の為に尽くすものだ」
という想いが常識として念頭にあるのです。
ですから、時折、夫との会話の中に、親に対する感情の認識の違いを感じ、
素直に疑問をぶつける事もありました。
その答えは「親はおれに興味がない」「おれは愛されて育ってないからな」というものでした。
私はこの言葉をそれほど深刻には受け止めていなかったので、「そんな訳ないじゃない」と笑い流している日々でした。
今回の兄弟喧嘩は、(私から見ても)理不尽な行動を取り続けた兄に、
当たり散らされた夫が腹に据えかねて怒ったという図だったので、
きっと義母が義兄に「今のはお兄ちゃんが悪いでしょ!」という様な発言と共に、仲裁に入るだろうと予測していました。
しかし実際には、どんなに横暴でも、暴力をふるっても、義兄をかばう義母の姿がありました。
明らかに夫が悪者になっている状況に私は呆然とするばかりでしたが、
後々話してみると、義母は「あんなんでもお兄ちゃんだから・・・」と言います。
つまり兄を立てろという意味らしいのです。
夫は泣きはしませんでしたが、私がその気持ちを想い、代わりに泣いてしまいました。
最近では、二人子供がいたら、「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい!」と上の子に我慢を強いるケースが多く、それを諌める文章が数々の育児書等に掲載される程です。
私はそれを読んでは、「そうか二人目ができても、平等に愛してやらなくては!」と心に決めていましたし、喧嘩両成敗というか・・・上だけを叱ったりしないように、
きちんと原因を知る努力をしなくては・・・と思っていた矢先でした。
義父に何かあれば、家長は俺だと言う強い想いを持って育った義兄の心境も判らなくはないのですが、
年齢が近く、同世代という親しみを持っていた分、私にとっては
「家長制度って残っていたのか!」という驚きを隠せませんでした。
夫が今まで何度も母親に訴えてきた「おれの気持ちはどうなるんだ?」という悲しい叫びも
届くはずが無かったのだなぁと思うと、言葉もありませんでした。
中学生位の多感な時期に、夫はやんちゃばかりして親を心配させていた・・・
と聞いていた私は、夫がなぜ喧嘩をして補導されたりするのかという原因までには
考えが及んでいなかったので、今回の事で夫の気持ちを初めて知る事となりました。
全て兄が正しくて、弟なんだから我慢するのが当然と、
そういう時代だったのだろう・・・と想像する事しかできません。
戦時中に産まれた世代の両親ですから仕方無いという想いもあります。
(私の両親の方が年上で、現在76歳と70歳なので、私も昭和一桁風の育て方をされた部分もあります。)
両親の考え方までを否定する事はできませんし、するつもりもないのですが、
年子の兄が(同じ若者世代なのに!という意味)まさかそんな考えを持っているとは正直驚きでした。
親に兄と同等に扱って欲しくて、自分に注目して欲しくて、やんちゃをしてみたり、
勉強して兄よりも良い大学に入ろうと思ったり、早く結婚して安心させようと思ったり
・・・そんな夫の努力の結果だけを見て、
「結果的には甘ったれのお兄さんよりも、夫の方が出世したんだからいいじゃないか」という親類もいます。
私にとっては、それもびっくり!結果オーライか?人の気持ちって結果で見るのか?
という疑問だけが残った、今回の出来事でした。
私はまだ息子一人なので、憶測の域を出ませんが・・・
もし兄弟が出来て、二人育てるとなったら、やはり都会風に平等に育てようと思ってしまうのでした。。。
ラボの「皆それぞれ、人は個性があって当然」
「どんな行動にも理由があるのだから注意したり咎めたりせず、見守ってあげましょう」
という考え方に、深く賛同し、子供達の個性を伸ばし、居場所を与えてあげたいと
思っている私にとっては、
ラボと関わっている時だけが、素の自分でいられる、楽な嬉しい時間です。
義兄をフェローシップのクラスに入れて、もっと人の気持ちを思いやれる優しい子に、
育てなおす事は不可能でしょうか・・・?
な~んつって。お後がよろしいようで・・・
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