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2005年 SK30『寿限無』関連の講演を聞いて(感想)
◎児童文学の≪笑い≫-英米児童文学を中心に-
5月13日、新宿にて、原昌氏の講演会がありました。
笑いにはさまざまな種類があることや、お国柄によって笑いのツボが違うなど、いろいろ興味深いお話を聞きました。
中でも最も印象深かったのは、「笑いは主観的なもの」であるということ。笑いは受けて側の問題なのだそうです。確かに、日々わが子と接する中で、同じことをされて、涙が出るほど笑えるときと、逆にイライラしてくるときがあります。私の内面の問題なのですね。また、笑いはゆとりがないと生まれないというお話もありました。納得です。
児童文学の中にも笑いの要素がありますが、それは子どもを笑わせることが主たる目的ではなく、笑いによって子どもの心をオープンな状態にして、作者の主たるメッセージがより届きやすくなるという効果をもつのだそうです。
☆興味のある方はこちらをどうぞ!
『児童文学へのいざない』原昌・著、建帛社
『児童文学へのいざない-児童文学ハンドブック』原昌・著、中教出版社
『新版 児童文学論』原昌・浜野卓也・共著
◎絵本の父 コールデコット
5月16日、船橋にて、吉田新一氏の講演会がありました。テューターだけでなく、今回はラボっ子のお母さま方の参加もあり、なかなかの盛況ぶりでした。
絵本の成立や、コールデコットのこと、コールデコットが後世の絵本作家(ポター、センダックなど)に与えた影響などのお話の途中、いろいろな画像(絵本の挿絵など)を見せていただき、その絵解きを楽しみました。
特に印象に残っているのは、やはり『ジョン・ギルピンのこっけいなできごと』に関する絵解きです。文字で語るのはストーリー、ストーリーを大きく膨らませていくのが絵のようです。
子どもたちは、よく絵を読んでいますが、私たち大人も絵解きを楽しまないと、その絵本の価値が半減してしまうのかも、と思いました。講演の後、絵本を探して、子どもたちと絵解きを楽しんだのは言うまでもありません。
☆興味のある方はこちらをどうぞ!
『現代絵本の扉をひらくコールデコットの絵本』
ブライアン・オルダーソン・著、吉田新一・監修、福音館書店
『英米児童文学』吉田新一・著、中教出版
『6ペンスの唄をうたおう―イギリス絵本の伝統とコールデコット』
ブライアン・オルダーソン・著、吉田新一・訳、日本エディタースクール出版
◎日本人に必要な発信型コミュニケーション
英語落語を国際ユーモア学会で発表なさった大島希巳江氏の講演会が、5月22日、新宿のラボ・センターで行われました。会場が爆笑の渦!という講演会も珍しいかも知れません。
印象に残っているのは、英語落語の演じ手である落語家さんたちの「英語落語の覚え方」。みなさん、英語は相当不得意。で、大島氏作成の15分のテープをただ丸暗記→そして公演で演じる(英語が身体に染み込む)の繰り返し。最初は英会話がまったくできなかった人も、ネタが5つ、6つと増えてくると、英会話もできるようになってきたとのこと。まるで、ラボのテーマ活動のようじゃありませんか。
講演会の最後に見せていただいた「いらち車」の英語落語がもう最高に面白くて・・・抱腹絶倒とはこのことですね。(大島氏の出演されている『英語落語』のDVDもなかなか面白いですよ。ぜひ、ご覧ください!)
英語落語の公式HP:http://www.english-rakugo.com
興味のある方はこちらをどうぞ!
『世界を笑わそ!』大島希巳江・著 研究社
『英語落語 RAKUGO in English』DVD |
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