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はだかの王様ワークショップ、こぼれ話 02月22日 (水)
前の日記に、先日行ったワークショップのおもしろかった子どものアイデアのこととか書きました。
面白い話はたくさんあったのですが、どうも最近、記憶の力が悪くなったのか、忘却の淵にどしどし滑り落ちていくのです。
そして、すごい面白いことがあったのに、思い出せないという不機嫌な感覚のみ残る。
特筆すべきことも、前回の記載以上にたくさんあったのですが……。

しかし今、奇跡的にそのうちの一つが忘却の淵から浮かびあがってきましたので、わすれないうちに!!
……もはや、日記ではない、か?
でも、面白いですよ、これ。

その時、私がラボっ子に考えてもらっていたのは、次のようなことです。
「はだかの王様のライブラリーのオープニングの音楽は、何をあらわしていると思うか? どんなイメージだと思うか?」

ラボっ子たちの答えには、王様の行進、とか、シッケルとグルーバがうまくだましているところ、とか、面白い意見がたくさん出ました。
その中で、とりわけ私が「おお、これは!」と思ったのは、この意見です。

「最初の音楽は、皇帝がまっぱだかだと大騒ぎになった物語最後のお出ましを何とか終えて、やっとお城にかえってきたところ」

どうですか? すごいでしょう!
秀逸なイメージだと思います。
小学校高学年のイメージですからね。
物語の一番最初に、物語の結末が暗示されている。
こんな解釈でテーマ活動したら、面白いでしょうね~。
表現も、ことばの意味も、語り方も、すべてが変わってくると思います。
ちょいとややこしいことを言えば、冒頭に終末や終末のパーツをちりばめる方法は、物語の円環化やメタフィクション化を可能にします。
つねに終わりが始まりに戻ってくる終わらない物語は、見るものを身につまされる不思議な迷宮にいざなっていきますし、ある種類のキャラクターを物語の登場人物以上の位相に逸脱させる可能性もあるでしょう。
たとえば、シッケルとグルーバーも、物語の登場人物としてのポジションだけでなく、物語からひょいと現実に逸脱して、劇を見ている人に向かって生のことばを吐くようになるかもしれません。
あたかも、ゲーテの戯曲『ファウスト』における、メフィストーフェレスの独白のように。
(つまり、他の劇のにおけるキャラクターの独白よりも、よりあざとく、という意味で)

やはり、子どもの感性はすごいな~と思います。
ただ、子どもたちは、自分たちのふとした行為がいかにすごいかを自覚できないですよね、あたりまえですが。
でも、大人はそれに気づいてあげられる。
だから大人が、「それ、すごいねぇ」「それ、面白いねぇ」って言ってあげることは、きっとすごく大事なんでしょうね。
逆に、ワークショップのファシリテーターにとっても、重要なのはそういうポイントなのかもしれません。
そこからの発想の飛躍が次の展開を産むわけですから。

そういうわけで、ワークショップの秘訣は「面白がること」だと、云々。
そして、おまえは子どもか、と言われて、ぐうの音も出ない私……。
なんてね。


おまけ、というか、たねあかし?
なんでこんな話になっているかというと、実は今日、レンタルDVDで今さらながら、「スラムドッグ$ミリオネラ」を見たという次第。
実はこの映画、オープニングの場面や時々はいるフラッシュカットが、物語のエンディングにリンクする構造を持っているのです。
この映画見ながら、「ああ、そういえば!」と、思い出したわけです。そんな意見があったな、と。
物語の構造って、面白いですね。
そして、そういった全然関係のないものからのイメージの連鎖で、忘却の底から記憶を引き上げられるってもの、すごいですよね。

やっぱり、勉強にしろ、言語にしろ、記憶に携わることにはイメージが重要な役割を果たしているのだと思います。
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