<物ことば>清少納言の”海藻”とトムの”真ちゅうのドアノブ” |
05月10日 (木) |
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木曜日、ラボの時間の前に熊本大学の授業を受けている。三限目(午後の最初の授業)なので、睡魔との戦いの時もあるが、この授業が大変おもしろい。
「平安文学の読解を通して、”平安時代の卓抜な言語空間を考える”」という内容に、是非受けたいと受講申し込みをした。息子も「へ~お母さんの好きそうな内容だね~!」と言う。
幸い、希望が叶えられ、木曜日は多忙である。
午前中にラボの用意をし、正午頃には家を出て、大学生になる。授業後、急ぎ帰宅し、CDを聞きながら、夕食の準備をすませて、ラボに出かける。
今日の授業では、トムソーヤを思い出した。<物ことば>というのがひとつのキーワードで、「”物”をやりとりするとき、必ず、その”物”は、言葉として機能する」ということを、『紫式部日記』や『枕草子』を読み解くことで実感しているのだが、これは、トムがベッキーにあげた真ちゅうのドアノブと同じでは・・・と、思い至った。
トムにとっては”宝物”のドアノブも、ベッキーには理解できない。ただのガラクタ。<物ことば>は相手が理解してくれないと、せつないことになる。
理解してくれると言葉の何倍もの役割を果たす。なんたって、その”物”だけで、多義的で両義的ないくつもの意味を持つのだから。
『紫式部日記』の中のオミナエシという花は「プレゼント・花の美しさの賛美・式部への賛美・式部への揶揄」等々、とても言葉で一気に言い尽くせない内容をもつ。
清少納言の”海藻”とは、「里にまかでたるに」(80段?)で、手紙への返事として”海藻を一寸ばかり包んで持って行かせた”こと。
清少納言に居場所を秘密にしていてくれと頼まれたけれど、身分の高い宰相の中将に「明かせ!」と迫られて、苦し紛れに海藻をもぐもぐやって急場をしのいだ人からの「また、迫られそうだ。どうしたらいい?」という手紙の返事に”言ってくれるな”の意味を込めて送ったのであろうに、気付いてもらえなかったらしい。清少納言の周りにもこんな無粋な人がいたんだ・・・と、何だか、ちょっとおかしかった。
時空を超えて、同じようなことを人間ってしているんだな~と、妙に納得した今日の授業であった。
ラボではKIDSは来週(会場が使えないのでお休み)ではなく再来週、「かいじゅう達のいるところ」と「ガンピーさん」をやる。
YTKはなんと、「猫の王」をやると決めた。私は好きだけど、みんな聞いたことはあるのかな~!?家に帰って、娘に報告したら「え~!!絶対うちのパーティには向かないと思う!」と言う。 でも、もう決めちゃったんだよ。さて、どんな表現を見せてくれるか、楽しみです。
でも、パーティ壮行会では、やっぱり、”へいぬり”競争がしたいな~。「トムソーヤ」はしなくても・・・。
どうやら、うちの子達は”あまのじゃく”なのか、テューター提案は絶対受け入れられないみたいです。ま、それもいいけど・・・
It's your theme activity after all.
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Re:<物ことば>清少納言の”海藻”とトムの”真ちゅうのドアノブ”(05月10日)
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かせだまさん (2007年05月11日 09時09分)
みかんさん
おはようございます。
古典・・・す、すごいです。
みかんさんは大学生でもあったのですね。
勤勉ですね。すばらしいと感じます。
トムのしんちゅうのドアのとってには笑わせられますよね。
うちでは「セントルイスの裁判所はな、全部トタンでふいてあるんだぞ
ー」「まーさかー」とかいうくだりで笑っていました。
みかんさん、授業おもしろそうでいいですね!!
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Re:<物ことば>清少納言の”海藻”とトムの”真ちゅうのドアノブ”(05月10日)
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みかん(でこぽん)さん (2007年05月12日 12時46分)
こんにちは、かせだまさん!
大学生に戻れる時間は、私の息抜きの時間なんです。楽しいですよ~。
時間に追われて、図書館や売店をうろうろする時間がないのが、悲しい
けれど・・・。
「セントルイスの裁判所のトタン屋根」もおもしろいけれど、
「日曜でもないのに、靴を履いてる!」とか、
「(チューインガムを)ちょっとかんだら、返してね。」とか
「リンゴやドーナツはしょっちゅうちょろまかしているだろ?だけど誰
も泥棒とは呼ばない!」とか、
吹き出す様なセリフが多いですよね。『トムソーヤ』って・・・。サマ
ーキャンプが楽しみだ(^^)
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