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西村正平氏によるお話と群読ワークショップ |
11月19日 (月) |
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今日は新宿で久しぶりに西村先生のお話を伺いました。
先生がラボに初めて出会われたのは、「きょうはみんなでくまがりだ」の演出だそうですから、もう10年前のことですね。それからというもの、ラボの15作品もの制作に関わっていただいていて、しかもその全部がラボっ子参加の吹き込みだったそうです。曰く、「ラボの子は良いです。児童劇団の子はセリフはこう言うべしと教え込まれているので、それを取るのにまず時間がかかる。」
西村先生は、1ヶ月に3、4回はいろんな小学校で群読の指導もしていらっしゃるそうです。学校教育の現場を見ていらっしゃる先生の言葉は重いものがありました。
いろんなお話の中で、特に私の心に留まったことをいくつか挙げてみます。
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1. 子どもとしての正体を表わす
今の国語教育を懸念している。学校の教師はマニュアルをほしがる。
ラボっ子はチョロチョロするし、うるさい。子どもとしての正体を表している。学校では管理されているので、そうはならない。
2. ラボは有機農業に似ている
ラボのやり方を評価している。有機農業のように、効率はあまりよくないが着実に育っている。
3. 子どもの感性
本物を子どもにぶつけると、子どもは大人にとっては意外な反応を見せるものだ。
今回出会ったセンダックは、大人のひな型としての子どもではなく、子どもにしかない感性を持っていることにこだわっている。そこに同感する。
今の学校教育では、小2で主語述語を教えてしまうが、そんなことはずっと後で良い。そうして子どもを管理していくと、自由な一人ひとりのことばを持てなくなり、書けなくなる。間違いを指摘され意味を問われ続けて、そのうち面白みの無い感性になってしまう。
4. 群読の効用
群読の効用は息を合わせること。息とは呼吸、つまり間のこと。日本の文化は間の文化であり、息を合わせることがとても大切。
群読をすれば、クラスのまとまりが自然によくなっていく。
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マイパーティもそうだけれど、ラボの子どもはとにかく元気いっぱいです。それは、管理教育されない場だから子どもらしくしていられるからなんですね。
群読は、ラボではテーマ活動です。テーマ活動というグループ活動をすると、仲間意識が生まれてチームワークがよくなっていく。いつものグループはもちろんのことですが、キャンプや合宿、地区の中学生高校生の活動、国際交流の事前活動も、さらに母の会もテューター研修も。あらゆるテーマ活動で実感してきたことです。
今回のお話の最後に、西村先生は小学生の詩をたくさん朗読してくださいました。どれもこれも子どもらしい感性でとらえた自由なことばの詩でした。子どもの感性とはなんて素晴らしいのだろう!
ワークショップも全て終わったあとで、私は先生に直接お尋ねしてみたくなりました。
「小さい子どもの素晴らしい感性は誰もが持っているのでしょうが、引き出してあげなければ豊かにならないのではありませんか?」すると、先生は、「反応することです。これは僕自身のことですが、幼かった時足のしびれが切れた。けれど、しびれという言葉を知らなかったので、『足にゴマが入った!』と言ったんです。」と笑っていらっしゃいました。
このエピソードは何才の頃のことなのかしら?それを今でもふっと思い出されるのは、その時のリアクションが〔どなたかもお聞きしていませんが〕忘れられない思い出にしているんですね。子どもの感性をしっかり受け止められる大人でありたいものです。
ラボではよくCDライブラリーのお話を聞いて絵を描きます。マイパーティでは3才になると毎週おうちでお絵かきをしてきます。幼児期の絵は伸び伸びとしていてその年頃でなければ描けない絵です。色使いも奔放で大人の固定観念なんて押し付けたくないし、ましてや早々に字を書かそうなんてさせたくない。それがいつの間にか目の中に☆を描くようになるとがっかりします。でも、自由な子どもらしい絵を誉めていると、小学校高学年になってもクレパスや色鉛筆でいい絵を描いてきます。嬉しいですね。
また、発表会で頑張った後やキャンプや合宿を体験した後、楽しいイベントの後でも、折々感想文〔小さい子は感想画〕を書くようにしています。思ったままの素直な言葉が綴ってあります。何か心に響いたことを書き続けていくことは、ありのままの自分を表現する姿勢につながると思います。とても大切なことですね。
絵も文もテーマ活動という表現も、その年頃にしかできない表現を常に求めていきたい、それを受け止められる大人でありたいと、改めて強く思いました。素晴らしい子どもの感性にいつも接していられる私たちは幸せですね。
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