幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
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 キンダークラブ通信 No.9 掲載リポート
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『バッファローの娘』 資料


 前田祥子〔2009神奈川支部ライブラリー委員長〕





「星条旗が翻る国に、もうひとつまったく異なる価値観を生きる人たちがいる。
彼らが話す言語はかつて1000を超え、それだけ独自の文化が育まれた。
彼らは物質的な豊かさを計る物差しを知らない。
貧しい時は共に耐え、豊かな実りは分かち合う。
そんな部族の教えが彼らを生かしてきた。
そこには強く生きなさいと語るスピリットがある。」〔*1〕



A.大平原のインディアン

1.平原インディアン


アメリカ大陸の大平原は、
西にあるロッキー山脈と東の肥沃な大地の源でもあるミシシッピー川の間に広がっている広い草原だ。
生い茂る草が地平線まで続いたこの豊かな草の海には、
数千万頭のバッファローや鹿を初めとする大型の草食獣のほかにたくさんの小動物や狼などがいた。
平原で暮らすインディアン達は、多少の違いはあっても、
その生活のほとんどをバッファロー狩りに依存していた。  


2.神の鳥・・・イーグル(鷲)


鳥の中では最も空高く飛ぶので神に一番近い存在と思われ、
神聖な鳥として大切にされている。
人々の願いを神に届ける役割があると言われ、
人間と神との間を行き来するメッセンジャーでもある。
その羽にはイーグルの特別な生命力が宿り、
儀式や祈り・祭りには欠かすことのできないものなのだ。



3. 浄めの儀式・・・スウェットロッジ


スウェットロッジは、文字通り汗の小屋、
西洋風に言えば平原のサウナといったところだ。
それは単に身体の汚れを取るためのものではない。
精神、魂を浄化する禊(みそぎ)の空間なのだ。
そこは、必ず一定の作法に基づいて儀式が行われる祈りの場所でもある。〔*3〕
若木を曲げて、その上に獣皮をかぶせたスウェットロッジで、
熱した石に水をかけて蒸気をあげ身を浄める。〔*1〕
ちょうど大きなお椀を大地に伏せたような恰好。
入り口の前にはセージが敷かれて、
バッファローの頭蓋骨が日の出の方角を向いて鎮座する。〔*3〕〕



B.バッファロー

1.バッファロー


ウシ科。アメリカバイソンとも呼ばれる。
アメリカではバッファローと呼ばれることが多い。
体長約3m体重約900kg、盛り上がった肩が2mに及ぶ
バッファローはアメリカを象徴する巨大な野牛である。
メスよりもオスの方が大型になる。
肩から背中部分にかけて盛り上がり、体の後ろ部分は低い。
角は短く、頭部は長い毛でおおわれ、
耳はヨーロッパバイソンのようによく見えることはない。
体毛は明るい褐色で、冬期には茶褐色や茶色の混ざった黒色などである。
植物食で、草や木の葉等を食べる。
北アメリカの草原に大きな群れをなして生活し、季節によって移動していた。
比較的に性格はおとなしいが、
驚かせたり近づきすぎたりすると人間に対して警戒し威嚇、または突進することがある。
繁殖期は6月から9月にかけてで、子は翌年の春に生まれる。
ふつうは1産1子。子育ては母親のみが行う。
生まれたばかりの子は明るい赤色の毛をもっている。
19世紀の初め頃までは、
アラスカからメキシコ北部までの北アメリカには数千万頭が生息していた。
現在では厳重な保護により生息しているが、
見られるのは保護区などの限られた地域のみ。



2.バッファローは命の糧、生活のすべて


バッファローの肉は味も栄養も豊かで、季節を問わず老若男女の食糧だった。
肉が豊富にあれば乾燥させて、
生皮(肉を削りとって洗浄、乾燥させたもの)で作った袋に詰めて保存した。
平原インディンにとって、
バッファローは生存に必要なものすべて(食糧、燃料、衣類、ティピーの覆い、ナイフ、太鼓、おもちゃ)
を供給してくれる存在といってよかった。
猟師たちは、肉体をささげてくれるその心に感謝して、
この大きな動物を種々の儀式でたたえた。
皮をはぎ、解体する作業は、たいていの部族で女の仕事だった。
脂肪をこそぎ落としたのち、皮を地面に広げて乾燥させてなめす。
皮を仕上げるのには、約10日ほどかかる。
バッファローの生皮には数え切れないほどの用途があった。
小屋の覆いは、仕上げ皮をバッファローの腱で縫い合わせてつくる。
寒い冬には、内側が毛にびっしり覆われた厚手のバッファローの皮に身をつつむし、
ミトンや帽子、モカシンもつくられる。丈夫で水を通さない。〔*1〕



3.バッファロー狩り


古くは猟師が集まってバッファローを崖から追い落としてしとめたり、
狼の皮をかぶった者が風下の草むらからそっと近づいて矢を射ってしとめていたが、
馬を知ったことでバッファロー狩りは様変わりした。
群れが罠の近くまで来るのを待つのではなく、馬にまたがって追いかける。
狩りは年間を通して、ほぼ季節を問わずできるようになった。
1869年に大陸横断鉄道が建設された後は、
バッファロー狩りが白人の娯楽として人気を博し、特別列車が走るまでになった。
観光客が、列車の窓からバッファローを銃で撃つのだ。
バッファロー狩りを職業や趣味とする白人の殺戮の結果、
1800年から95年にかけて、バッファローの数は推定4000万頭から1000頭以下へと激減した。
これが平原インディアンの生活を根本から破壊した。〔*1〕〕



C.インディアンの智恵の宝庫・・・ティピー

1.平原インディアンの典型的な住居


ティピーは棒を組んでつくりバッファローの皮をかけてある。
バッファローの群れとともに移動できるよう、簡単に解体して持ち運べる。
ティピーはテントとしては最も優れたもののひとつ。
室内は広々としていて居心地もよく、手入れも簡単だった。
ティピーはどんな気候にもよく耐えられる。
冬は小さい火を焚けばすぐに温まり、夏は下のほうのカバーを巻き上げるだけで涼しくなった。
通気性のよいティピーは、室内で火を焚ける唯一のテントだった。〔*2〕

 
2.ティピーを建てる


小さいティピーならばひとりで建てることができる。
ティピーは通常東向きに建てられた。
暖炉はティピーの煙の吹き出し穴の真下、つまり入り口近くにあり、
ティピーの後方部分に、より広いスペースをつくることができた。
後ろほど柱が垂直に近いのだ。
ドアの反対側の後方には家長が座り、ここは名誉ある場所とされた。
実際にはほとんどのものが無地で真っ白だった。
デザインやシンボルは神聖なものに近く、力と意味が込められている。
ごく稀に、装飾的あるいは宗教とは無関係のモチーフが描かれた。〔*2〕


3.サークル


今でも平原インディアンが儀式や会合で集まると、
ティピーがキャンプ地に円形に並べられる。
「わたしたちのティーピーは鳥の巣のように丸く、必ず円形に並んでいた。
この円は民族の輪。たくさんの巣でつくる、ひとつの巣。」
:オグララ・ラコタ族のブラック・エルクの言葉〔*1〕〕



D.インディアン世界のサークル

1.ミタクエオヤシン


「ミタクエオヤシン」という言葉があり、
文字通りには「私に繋がる全てのもの」という意味であり、
それは、森羅万象、万物の命はみな繋がっているという彼らの「輪」の思想を如実に表すものである。
しかもその輪は、人間を中心に広がるものではなく、
人間はこの輪の中の一構成員にすぎない。
全ての命は繋がっているという認識を口頭で発して常に人の意識にたちのぼらせ、
覚醒を促す役割を、この言葉は果たしている。
祈りの締めくくりばかりではない。
スウェット・ロッジに入るとき、出るときにこの言葉は必ず発せられる。
食事に対する感謝の言葉の後、また会議の閉会の挨拶、
締めくくりの挨拶の後にも頻繁に聞かれる。〔*3〕
自分は一人では生きていけない。
全てのものの繋がる生命連鎖の輪の中の、一つの存在でしかない。
全てのものは、人間ばかりではない。
動物も、植物も、山や川も、宇宙の全てである。
それらのもののおかげで、自分が生かされ、
また自分は、それらのもののために生きることの誓いの言葉が、
「ミタクエオヤシン」に他ならない。〔*3〕


2.すべてはサークルの中で


すべてが巡り、元に戻っていく。
それがインディアンの考え方。
この世のものはすべてひとつに結ばれている。
すべてはサークルの一部として巡っている。
そこには終わりも、始まりもない。〔*2〕
「インディアンがすることは、すべて円の中でおこなわれる。
それは、“世界をつかさどる力”が円を描くように働くから、
そしてすべてが丸くなろうとするからだ。〔中略〕
太陽は円を描くように昇り、沈んでゆく。
月もそうだ。そしてどちらも丸い。
季節もまた、移り変わりつつ円を描き、かならずもとの場所にもどる。
人の一生も円……これは、力が動くところ、すべてにいえることだ。」
:オグララ・ラコタ族のブラック・エルクの言葉〔*1〕


3.聖なる輪Medicine Wheelと シンボル


ラコタに行くと、至る所で丸に十の字のマークに出くわす。
彼らはこれを、「メディスン・ホイールMedicine Wheel」(聖なる輪)と呼んでいる。
ミタクエオヤシンの思想をシンボル化したものである。
「輪」は、彼らの世界観を表す。
世界には始まりもなく、終わりもない。
太古から現代に向かって歴史が進歩するという発想は、彼らにはない。〔*3〕
「メディスン・ホイール」の輪の十字が指すのは、東、南、西、北の四つの方角である。
太陽の出る東は、知恵と理解の源であり、鹿のオヤテの住処。黄色が東を表す色だ。
南は生命力と運命の源であり、飛ぶものたちの住処で、白がその方角を表す。
西は浄化の水の源で、雨、風、雷の住処であると同時に、馬のオヤテの住処。西は黒。
最後の北は健康と忍耐力の源で、バッファローの住処であり、赤でその方角を表す。〔*3〕
インディアンすべてに共通して、
大自然をつなぐ東、南、西、北の四方向を象徴する「4」という数字を神聖視する。
その方向には象徴的な色や動物、意味があるが、部族によって異なる。


○ 聖なる数字「4」と「7」

ラコタにいると、
多くの事象が、「4」と「7」という数字で取り仕切られているのに気付く。
「4」は四つの聖なる方角、
それに天と地、そしてそれらの真ん中にいる自分を加えてできる数字が「7」であり、
この二つがラコタの基数となっている。
ラコタには、七つの聖なる儀式があり、四日間行われるのが基本である。〔*3〕〕



E.参考図書など

○ 「嵐のティピー」

ポール・ゴーブル作 光村教育図書 発行
悪天の神ストームメーカーに助けられ、
ティピーにお守りの印を描くようになった狩人の話。
「バッファローの娘」と同じ作者による絵本。
ティピーの作り方を詳しく紹介してある。


○ 「ネイティブ・アメリカン~写真で綴る北アメリカ先住民史」

BL出版 〔*1〕


○ 「インディアンの生き方~ネイティブ・アメリカン」

ワールドフォトプレス〔*2〕


○ 「アメリカ先住民の精神世界」

安部珠理 著 日本放送出版協会 〔*3〕


○ 「熊から王へ」

中沢新一 著 講談社
カナダのある民族に伝えられた神話、熊と結婚した女の話を紹介している。

○ 武Tのカンザスメモ
〔*4〕




*この記事は、
『ライブラリー研究報告集2009』(ラボ神奈川支部ライブラリー研究会 2010年1月発行)
に掲載した「『バッファローの娘』 資料」から転載しました。
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