幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
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フィンランド教育とラボ教育★ 10月19日 ()
今回の父母会で是非お話ししたかったテーマの一つが「ラボの英語教育を考える」。
7月に開催された、ラボ言語教育総合研究所主催の特別公開講座
「今、求められる本当の学力とは? 驚きのフィンランド教育」
第一部 講師 福田誠治氏
テレビ番組でも特集されたり新聞や雑誌に取り上げられていたのを見聞きしていたフィンランド教育ですが、
この講演会がきっかけになりもっと詳しく知りたくなりました。
会場で購入した「格差をなくせば子どもの学力は伸びる…驚きのフィンランド教育…」〔亜紀書房発行〕をすぐに読んでみると、ラボ教育との類似点をたくさん発見したのです。
以下、父母会で引用した箇所を挙げてみます。


・「『テストもしないのに勉強する』『進度の違う子どもたちがいっしょに勉強している』??そんなことは、実際にできるのだろうか。そこで、フィンランドの学級に張り付いて調べてみることにした。」
→ 福田氏の出発点

・「PISAの重要な成果の一つは、生徒個人の成功にとって自らのやる気と動機が極めて重要であるということです。」
→ ラボ活動で子どもの主体性を抜きにしては考えられません。

・「異質集団内で相互交流する能力である。社会は異質な人間の集まりであり、考え方の異なる者が互いに意見を調整しながら協力し合ったりして共存していく力のことである。したがって、習熟度別編成学級ではなく、できるだけ統合学級にして異質の者が相互交流する力を発展させることが学校教育の目標になる。」
→ 習熟度別どころか、ラボ教育は幅広い縦長年令で活動するのが基本です。

・「授業は知識を覚えることより、楽しんでやるものと割り切っている。」
→ 楽しくなければラボじゃない!

・「それ以上の知識は、必要なときにいつでも学べばよい。高校生になったときでも、就職してからでもよい。知識の構成の仕方を学んでおけば、いつでも先に進める。大事なことは、自分で納得して学んでいくことだ。楽しく学べば、知識は定着する。」
→ 英語・ことば・世界に対する好奇心をかきたてることがラボ教育の第一義であり、知識や情報の詰め込み式ではありません。

・「フィンランドの教科書はスパイラル方式で、習ったことが応用され、何度も繰り返し出てくる構成になっている。〔中略〕要するに、学習がずっとつながっているように組まれていて、余り格差を感じないような柔軟に学べる課題構成になっている。」
→ まさにラボメソッドそのもの。テーマ活動を繰り返す、一つの物語を何度も取り上げる、この中でなんと多く学んでいることか。
階段を次々と駆け上がる方式ではないので、落ちこぼれを作らずいつでも新しい仲間を受け入れられるのです。

・「教育は、人間造りに重点を置いている。〔中略〕次のような味のあることばで教育哲学が語られた。『数学を教えているのではなく、(数学を学ぶ)子どもたちを教えている。それが数学の教師なのだ』」
→ 言わずとしれた「ラボの英語教育は人間教育」です。
また、後者の言葉が私は大好きです★ ただひたすら板書しながら一方的に授業を進める先生の正反対ですね。目の前の子ども一人ひとりを見極めながら進めるのがラボ。教育の中心に子どもがいます。

・「学びの方法として、総合学習やグループ学習のメリットはいくつもある。〔中略〕つまり、一人でできなかったことが、もっとよくできるようになる。」
→ ラボではほとんど全てがグループ学習です。 

・「日本では総合学習は教科の外に、教科とはあまり関わりのない形で設定された。ところが、ヨーロッパでは、教科横断型に総合学習的テーマが設定されているのである。この違いは、学びの目的を問う根源的な相違だ。」
→ テーマ活動に深く取り組むほど、英語だけではない学習になります。
今やっているオオクニヌシで出た話題は、古事記・因幡の国・砂丘・がまの穂・ヨモツヒラサカ・かたわ等など挙げれば切りがないほど。
→ 日本の子どもたちはテストのために入試のためにという、あまりにも目先のゴールのために英語を勉強しています。
ラボでは、英語・ことば・世界に対する好奇心を育み国際交流人になるべく、一人ひとりがもっと大きなスケールのゴールを見出すための活動をしています。


 福田氏の言葉を借りると、「われわれは知識の量、あるいは数学の解き方とか英文法などの機能の正確さやスピードを競うのがテストだと思っていますが、OECDが開発したPISAというテストは、われわれが「見えない学力」といっていた、頭の中でその人が何を考えているのかを調べるおもしろいテストなんです。」
 「OECDがこれを採用したということは、この新しい学力観が世界基準になるということなんです。」「重要なのは、世界の学力観が変わりつつあることです。フィンランドの方が成績がいいなどということよりもはるかに注目すべきことです。」

 当初、フィンランド教育、ヨーロッパの教育観がラボ教育と似ているのは不思議だなと思いました。けれど、マニュアルもなく一斉授業でもなく、教育の中心に子どもをすえている基本が共通していることを考えれば、実践の場が似てるのは必然的と言えます。
 今日本で行われている教育のほとんどが相反したやり方である故に、ラボ教育は説明しづらくて分かりにくいのかもしれません。
 日本にあってこういう教育のチャンスを得ているラボっ子たちも、ラボ教育に出会い実践できる私たちテューターも、何と幸運なのでしょうか。
 ラボの英語教育に大いに期待してください★
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