幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
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ふつうの生活って?★ 03月28日 (月)
春休み前の最後の合同を小学生以上でやりました。

テーマ活動はもちろん『エメリヤンと太鼓』。
今日話し合っていたのはお話のラストです。
「エメリヤンとアンナはだれもがうらやむ幸福な生活をいつまでも送ったということである。」
とあり、ハッピーエンドなのですが。
この「幸福な生活」、取り組み始めたころからずっと気になるようで、
みんな何度も話してきました。

中高大生のグループで2月に話していたのは、

め ぐ:「最後の幸せな生活ってなに? 難しい。
  うらやましがられるっていうより、みんなが幸せになったと取りたい。
  金持ちになったとかじゃなくて、あくまで仲むつまじいということかな。」
オーちゃん:「皇帝のわがままから解放されて幸せになった。」
けいと:「生活もある程度ふつうで、夫婦仲がいい。」
め ぐ:「食べ物があって、眠れて、いまの私たちとは違って、
  あれ? 一緒かもしれない。ぜいたくではなくて笑顔がある。」
アイネコ:「年貢をたくさん取られて、自分たちの食べる分も満足にないんじゃなくて、
  ちゃんと衣食住が満たされている暮らし。」
オーちゃん:「頑張りが報われる生活。家族としての幸せ。」
そうめん:「幸せって分からないものですねえ。
  貧しくても幸せ、清貧ですか?財産的に豊かになったわけではない。」
げんき:「でも、夫婦仲っていっても、エメリヤンとアンナは元々仲悪かったわけでなくて、
  皇帝の命令にびくびくしていたような緊迫感がなくて安らいでリラックスしている。」

そして、今日も同じような人が同じような意見を言っていました。
考えは変わらないのですね。
「ごく普通の生活」「悩みがなくて自由」「ゆっくり眠れてちゃんと食べられて住むところもある」
けれど、じゃあそんな「幸せ」をみんなでどう表現するかとなると、
また行き詰まりそうになる。
まさに幸せにどっぷりつかっているみんなの今の生活がベースになっているから、きっと及びもつかないのだろう。
無理もない。
私は思わず口をはさみました。
 「震災で被災した人たちが口ぐちに話しているね。
 ふつうの生活がしたいって。
 ふつうの生活って、ふつうじゃなくなった時に初めて有り難く思うんだね。
 でも、現代に生きて恵まれた生活が当たり前のみんなにとってのふつうと、
 被災者がしみじみ願うふつうの生活は違うと思うし、
 当時のロシアの農民の願うふつうの生活もまた違うのではないかしら?
 エメリヤンとアンナにとっての幸せってどんな生活なのかな?」

前々からアイネコが言っていた。
「お話の最初と最後のエメリヤンの違いを表現したい。」と。
めぐの提案で、エメリヤンの生活はどう変わったのか、また話し合う。

しゅうまい:「エメリヤンが宮殿に呼び出されるようになってから、
  アンナと二人で一緒にいる時間が少なかったと思うから、
  一緒にいて何かをやっていることが幸せかも。それが仕事であっても。」
アイネコ:「農民って地に足を着けて生きている人たちだから、
  みんなで実り豊かな畑をやってみたい。」

そして、幸せの表現は、
エメリヤンとアンナが一面の実り豊かな麦畑で収穫している場面になったのです。

私はついつい、被災地のことが重なって見ていました。
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