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この秋ラボ・ライブラリーとして『ジョン万次郎物語』(仮称)が発刊されます。
NHK大河ドラマ『龍馬伝』が大きな話題となり、いまや空前の歴史ブームです。
今日の朝日新聞朝刊 be on Saturday にも、
なんと一面・二面、さらに五面にもジョン万次郎の記事発見!
最初に日本に紹介されたアメリカ民謡が「おお!スザンナ」なら、
この歌を口ずさんで最初に伝えたのが万次郎と紹介されています。
「龍馬伝」の中でも神戸の海軍操練所で、
ABCの歌(Twinkle, twinkle, little starのメロディで)をみんなで歌っていましたが、
この歌も万次郎が伝えたと言われています。
そんなに万次郎は歌好きだったのかしら?
私の疑問に答えるように、前述の新聞記事の中にこんなことばを見つけたのです。
「命がけの捕鯨船は歌がうたえないと一人前扱いされない男の世界。
万次郎はいくつもの歌を聴いてうたって覚えていたはず。」
な~るほど。
過酷な捕鯨船上の数少ない楽しみの一つが歌だったのです。
sea-shanty ばかりでなく、いろんな歌を歌っていたのですね。
大海原に響く海の男たちの声の中に万次郎がいたことを改めて思いました。
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「ジョン万次郎」の英語録音を見学することができました。
個人的に、英語のみのテーマ活動に取り組んだばかりなので、
とても興味深く思っていました。
音声録音は日本語→英語の順に行われますので、
すでに日本語は収録済み。
そのイメージとのすり合わせを含めて、
何度もとり直しながらとっても丁寧な収録でした。
10名ほどのネイティブ・スピーカーの声優さんたちと
演出家、ラボ・スタッフのイメージ力の競い合いの様相で、
誰もが良いものを創り上げようとして決して妥協しない、
真剣勝負の空間でした。
また、
声優さんが2行もの長いセンテンスを一気に言ってしまったところでは、
ポーズを要求して3フレーズに変わりました。
ラボっ子が実際にテーマ活動することに配慮された一幕でした。
オマケで、
英語担当のアーサー・ビナード氏(詩人・随筆家・翻訳家)から
直接お話を伺えてラッキー!
英語も日本語もことばをとても大事にしていてこだわりのある方なので、
誠意を持って熱心に関わってくださっていることに感激でした。
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児童文学でも特にファンタジーを専門に研究されている川越ゆり氏をお迎えして、
神奈川支部テューターのギャザリング、一日広場で講演会を催しました。
現在私は支部のライブラリー委員長を務めているため、企画する側なのです。
川越さんは小学生時代はラボっ子であり、
現職の大学の先生の前はラボ教育センターの本部研究員でもあり、
ラボ・パーティとはご縁の深い方です。
そんな川越さんならではのお話をと考えて、
ラボ・ライブラリーに触れながら児童文学・ファンタジーについて講演していただきました。
お話の概略は、
『かいじゅううたちのいるところ』、『ふしぎの国のアリス』『ドリトル先生』という
ラボ・ライブラリーにもなっている代表的なファンタジーをていねいに取り上げ、
ほかにもいろんな物語を紹介していただきながら、
時には、誰でもこども時代に覚えのある「秘密基地」体験を重ねつつ
ファンタジーを語っていただきました。
中でも私が特に印象的だったのは、
「科学は唯一絶対の答えを提示するが、物語は読む人に個別対応で答えを出してくれる」
というお話です。
まさに、これはテーマ活動の真髄でもあります。
取り組む人により、また同じ人でもその時々により、あるテーマがじわっと迫ってきます。
それはもちろん、物語の力であり、
そのときの自分が、そのときの仲間とグループ活動をする一回性ゆえと思います。
個人的には、久しぶりにたっぷり物語のお話に浸って幸せなひと時でした。
また、企画者としては、
みなさまの満足そうな表情がとてもうれしい一日でした。
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支部テーマ活動大会中止という事態の中で偶然出会った二つのパーティだけの発表会。
マイ・パーティのテーマ活動を、
パーティを越え地区を越えたたくさんのお客さまに見てもらいたい、
という一途な思いで開催した発表会でした。
会場には、両親そろって見守ってくださったご家族が本当に多かったです。
湘南地区と新横浜地区から、
そして他地区からも、中には他支部からも
本当に大勢のテューターやラボっ子たちが駆けつけて、
熱いまなざしを注いでくださいました。
子どもたちも、心地よい緊張感を肌で感じながら、
ここまで皆で作り上げてきたテーマ活動を
迷いなく全身で表現していたと思います。
発表会、やって良かった。
みんなやり切ったね。
応援していただいた方々、本当にありがとうございました。
パンフレットに掲載した文を紹介します。
□□□□■□□ ふしぎの国の体験記 □□□□□■□□□□■□□□□
前田パーティとしては実に12年ぶりの『アリス』です。
昨年、地区の中学生広場で『第3話』、11月のパーティ発表会で小学生が『第2話』と中高大生が『第1話』を発表。
プレイルームやキディでも何ヶ月間も『アリス』を取り上げました。
みんな本当にこのお話が大好きで、
「3つ全話を英語だけでやってみよう。今がチャンス!」とパーティ全員で挑戦することになりました。
今年になり、新年のおぜんざいの会で企画したアリス広場で再スタート。
3月26日パーティ合宿で『第1話』・『第2話』を、4月29日の湘南地区発表会で『第3話』を、
それぞれ英語日本語で全員で発表。
期待していた以上にわくわくしたふしぎの国でした。
ところが5月中旬からの英語だけの取り組みは、なんと停滞ムード。。。
ここを乗り越えなくてはと、ただいまアリスの森の中をさまよっています。
2010.5.20
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そして、パンフレットに書いた私の挨拶文を紹介いたします。
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・ 当初願った会とは形が違いますが、ラボ前田パーティ一同、
・ 本日の発表会へ向けて変わらぬ気持ちで精いっぱい取り組んできました。
・ プレイルームも含めて全員のテーマ活動は初めてのこと。
・ しかも3つ全話を英語だけという大きな挑戦でした。
・ ベースになるCDの聞き込みは、
・ 小さな子どもたちほど最後まで熱心に続いて
・ 300から500回以上もめずらしくありません。
・ また、長期間にわたって、その上どんな年代でも人数でも活動できたのは、
・ テーマ活動だからこそ、
・ ラボ・ライブラリー『ふしぎの国のアリス』の魅力だとあらためて実感しました。
・ 仲間とともに最後までやり切った体験が、
・ 自信とエネルギーにつながりますように。
・ 子どもたちの可能性の素晴らしさに乾杯★
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・ ラボ・テューター 前田 祥子〔湘南地区〕
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もう4日後に迫ってきた発表会を前にして、
「みんなにとって、テーマ活動ってなに?」
と、高大生に尋ねてみました。
ジュース:「普段なら考えないようなことを、お話を通して想像するのが楽しい。」
まーたん:「いろんな役をやっていると、
役を通していつもの自分ではない自分が引き出される気がする。」
ヒコーキ:「テーマ活動で初めて出会うお話も多い。
出会ったお話の中で一人ひとりが考えて、
それを言い合ってみんなで作り上げるのが楽しい。」
トン:「テーマ活動では想像力をかきたてられる。
本とも映像とも違う。
みんなで考えてからだを使って表現できるのが楽しい。
それをお客さんに見てもらえる発表の場があるのがうれしい。」
オーちゃん:「それぞれ伝えたいテーマがあって、
みんながそれを伝えたいと思って気持ちを合わせていく。
その連帯感が好き。」
アイネコ:「自分の思ったことやイメージを自由に表現できるのがおもしろい。
いろんな人と影響し合って作り上げていくのが楽しい。
前田パーティはたくさんいるけど、その人数分だけの意見や考えがある。
動くこと、体で表現することが楽しい。」
めぐ:「いろんな人の意見を聞いて、言い合って、だんだん一つの表現になっていく。
英語でも日本語でもことばを言うのが好き。
自分がふだん言わないようなことばが言えるのがうれしい。
昔は言えないことが苦痛だったけど、今はことばが好き。
セリフも良いけど、ナレーションはもっと言いたい。
自分のナレーションの場面に来るのが待ちきれないくらい。
やっと来た!てうれしくなる。」
トン:「ナレーションはいい。
ホントに言いたいなーて思う。」
それから、『アリス』のセリフの話になって、
めぐ:「『アリス』のおもしろさはやっぱりことばだと思う。
でも、特にアリスのセリフは英語と日本語ですごく違う。
英語はいかにも可愛い女の子って感じだけど、
日本語ははっきり言って生意気だと思う。
だから日本語のアリスが好きだし、言いたいって思う。
ドードー鳥も英語と日本語で違うからすごく困った。」
ジュース:「アリスやってて、ビミョーに違うからやりにくかった。
今英語だけだからすっきりした。
ほかの役はそんなに変わらないから問題ないけど。。。」
みんな、そうそうと言って話が盛り上がった。
英語も日本語も言いたいという気持ちに突き動かされているのがわかる。
テーマ活動『アリス』でことばのおもしろさを満喫している。
会話体で進むストーリーの中で、ナレーションも楽しんでいる。
合同をやってもなかなか揃うことがなくて、
入れ代わり立ち代わりの欠席・遅刻・早退に泣かされ続けたけれど、
45分間英語だけの『アリス』も、
前夜の1回通しと発表会本番だけになった。
今日の合同の終わりに
「最後まで諦めないで、一人ひとりが今できることを頑張ろう!」
とゲキを飛ばしたけれど、
テーマ活動はあとたった2回しかできないんだね。
あと2回、みんなのテーマ活動『アリス』を思いっきり楽しんでほしいな★
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昨日のアリス合同、みんなで考えました。
ハートの王さまはパイを盗んだのはジャックだと言っていたが、
真実はどうなのか。
同じ役ごとに話し合った結果は、
ハートの女王さま:「ジャックがやった。思いっきりにらむ。」
スペード5の字:「ジャックがあわてたから犯人だと思う。」
針ネズミ:「ジャックが絶対犯人。」
白ウサギ:「手紙を見てないのに署名がしてないと言ったから、
やっぱりジャック。」
アリス:「アリスは王さまのことはまだ何もしらないから、
クローケー場でジャックに助けてもらってるから、
えっ、と驚いている。」
王さま:「手紙を見てジャックに違いないと思った。」
スペード2の字:「ジャックはしゃべり方があやしいので、
そうかー、やっぱりと思った。」
ジャック:「ジャックとしては、やってないって思ってる。
あせってるのは、いきなり言われたから。」
スペード7の字:「本当はいい人だから違うって思ってる。」
兵士:「いつも従順に王さまに仕えてるから、素直に受け止めたと思う。」
役ごとに話し合ったので、
役のバックグラウンドが考えの基になっていておもしろい。
王さまが
「この手紙の筆跡は、ハートのジャックのものに似ておるのう。」
と言ったときに、
役それぞれでリアクションすることになりました。
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今日は公開練習として、同じ地区のテューターや親しいテューターにお知らせしました。
正直言って、私自身がいま苦しかったので、SOSを発信したのです。
「ここへ来てまさかの停滞ムード。是非、激励・応援に来てください!」と。
持つべきものは友☆
数日前の急なお願いにもかかわらず、
テューター6名に事務局も来てもらって、嬉しかったです。
本当に心強く思いました。
事前にリーダー・ミーティングでしっかり打合せして臨んだし、
雨が降ったのでスポーツ少年たちも最初から来ていたし、
小学生たちも自分から意見を言っていたし、
今日の目標だった場面転換の確認ができて、
次にやるべき課題もはっきりして、
お休みは結構あったけれど、メリハリのある中身の濃い活動になりました。
エバリュエーションのリーダー・ミーティングでも
中学生たちがそれぞれ真剣な前向き発言でした。
なんといい日になったこと!
おかげさまで、私もめげずに頑張れそうです。
もう一つ嬉しいことがありました。
入会して2ヶ月のユヅちゃん(2才になりました)が、パーティ合同のデビュー☆
発表会のソングバーズに加わりました。
「大勢いますからびっくりして泣いてしまうでしょうね。
あまり無理しないで、見学のつもりでいらしてください。」
とママにお話ししておきましたが、
片手は大好きなソラちゃん(3才)、片手はパパとつないで部屋に入ってきて、
そのままずっと『アリス』も見ていたのです。
帰りもご機嫌でバイバイと手を振って出ていきました。
「泣きませんでしたね。」とママ。
本当に、今日びっくりしたのは私のほうでした♪
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今日のパーティ、一番乗りは夏みかん(小4)。
私が、
「夏みかんの公爵夫人は良いねえ。
CDそっくりだし、迫力あるし、
夏みかんがいると安心していられるよ。
発表会、がんばろうね。」
と話しかけました。
公爵夫人は夏みかんの他に、大1・小2・3才です。
大学生がいなくてもあとの二人を引き連れて、
真ん中にドンとすわってなかなかのもの。
「うん。
公爵夫人のセリフって、言うとすっきりする。
気持ちいい。
『アリス』は、言うと気持ちいいのがいっぱいあるよ。」
と、夏みかんが話してくれました。
実は、今はもう英語だけでやっているのですが、
夏みかんにとってそんなこと問題ではないようです。
『アリス』のことばのおもしろさを堪能しているんですね★
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『アリス』を英語だけでやっています。
英語と日本語で発表したので日本語を外せば良いだけ、
と高をくくっていたのですが、
なかなかうまく行きません。
子どもたちのモチベーションが上がっていかないのです。
一度発表して達成感も持てたお話を
もう一度やることのマンネリ感だと思います。
そこで、今日は、
何となくみんなにはすっきり落ちていないようで
ずっと気になっていたチェシャネコの存在について、
投げかけてみました。
Tutor:「テューターはね、チェシャネコっておもしろいな~て思うの。
みんなはどう思う?」
けいと:「不気味なネコ。だって笑ってるし・・・、木の上で消えちゃうんだよ。」
T:「じゃあ、公爵夫人の家の炉ばたから木の枝にはどうやって来たのかな?」
けいと:「瞬間移動。動いてきた。すっごく早く。」
夏みかん:「でも、アリスよりあとで公爵婦人の家を出たんだから、
アリスを追いかけてきたんでしょ?」
ゴーヤ:「アリスはブタと話してたんだから、その間にチェシャネコが
木に登ったのかも。」
たつまき:「木の枝の上で消えたみたいに、炉ばたでも消えたんじゃないかなあ?」
ゴーヤ:「そっかー、消えるんだ。」
結局、
チェシャネコはすーっと消えて、またどこかですーっと現れるということに落ち着きました。
そして、その消えるということにこだわって表現も考えました。
チェシャネコの不気味さも出るといいな。
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いよいよ英語だけのテーマ活動に向けて本格的に活動が始まりました。
でも、連休明けはまず1話と2話の英語日本語から再スタートしました。
そして、発表会後の年に数回だけとはいえ、経験のあるJrたちは英語だけにしてもそんなにあたふたしなかったのです。
むしろ、発表後に英語だけをほとんどやってきていないSrでは「早い」と口にする子たちがいて、
不慣れゆえ、さらに英語だけのCDを聞き込んでいないためだと思いました。
ただ今の目標は、
① CDにもお互いの言葉にも英語に耳を傾けて活動すること、その集中力。
② 英語だけで45分間の物語の世界でテーマ活動すること、その集中力。
う~ん、たいへんかなあ。。。
ふ~~っ、たいへんだよねえ。。。
正直言って、初めての大きな大きな挑戦に、
毎回の活動は子どもたちと一緒に戸惑いながら迷いながら進んでいます。
でも、きっとできるよね!
ここまで頑張って来たのだから。
合同はみんなでそろって合わせる練習でもありますが、
ただ単に繰り返しの練習ではなくて、
「英日の『アリス』よりもバージョンアップした発表にしたい」(トン)という意気込みで、
登場人物の個性がきらめく面白いテーマ活動をめざしています。
あくまで丁寧に取り組んでいこうね。
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