〈4〉ナーサリーライムと母語獲得―言語リズム素が言語を育てる(その4) |
07月14日 (木) |
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ラボ・テューターの会会報中部No.131[特集1]より転載
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ナーサリーライムと母語獲得―言語リズム素が言語を育てる
中川潤子(1972開設)
その4
平野敬一氏(東京大学)は,『マザーグースの唄』(1971中公新書)で 「英語国なら3歳の童子でも知っていることを,私たちが知らないでいいはずはないし, こういう面での欠落は, おそらく私たちの英語理解や英文学鑑賞などに 大きなマイナスとなって作用しているのではないか… 英国伝承童謡が英国民の幼少期の体験の大きな柱であり, ことばの喚起性に大きく影響している」と書いておられます
昨年,マザーグース学会大会(藤野紀夫会長)が開催されました
①マザーグースの分類とその授業実践
②マザーグース童謡集のベストライム調査
③明治,大正,昭和の『少女の友』におけるマザーグース
④プロバーブライムズをめぐって…口承伝承の中で交錯する領域
⑤“Two Little Dogs sat by the Fire”
……等を学びました。 その会で,ラボ・パーティでのNRの取り組みを話す機会をいただいた時のことです。 司会の弘山貞夫先生が 「ラボ・パーティがある限り,マザーグースは衰退しないでしょう」としめくくられたとき, ラボ・テューターとしての使命感を私はいっそう強めることになりました。
(その5につづく)
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