〈1〉ナーサリーライムと母語獲得―言語リズム素が言語を育てる(その1) |
07月11日 (月) |
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ラボ・テューターの会会報中部No.131[特集1]より転載
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ナーサリーライムと母語獲得―言語リズム素が言語を育てる
中川潤子(1972開設)
私がシャペロンとして初めてアメリカの大地に降り立ったのは1977年。 マムからのプレゼントは抱えるばかりの厚みのある本, マザーグースの絵本でした。 裏表紙には手書きのメッセージ。 その大きな絵本は,古びたなりに,今も大切に棚の上… この本の表紙が,“Three Little Kittens” の絵だと気付いたのは, つい最近のことなのです。
“The Owl and the Pussycat”(エドワード・リア)のポエムに心ときめかせ, 中川パーティ主催でナーサリー・ライムの故郷を訪ねる旅を企画したのは2002年のこと。 リアの生家に宿泊できたことはもとより, 『人間は赤ちゃんになって生まれる前はみんな鳥で,この島で生まれたのです』 というジェームズ・バリの一文を目の当たりにするが如く,サーペンタイン池の鳥の島を眺め, シティーロードを行ったり来たりしながらイーグル亭で舌づつみをうち, ロンドンブリッジで『ろんどん橋の歌』を口ずさんだことは,何ものにも代えがたいよろこびでした。 2009年秋,ワーズワースとポターの故郷を訪ねて, 再度お母さん方とともにイングランドを北上,湖水地方へと旅をしてきました。 見渡す限りの緑の丘にJackとJillを思い, 群れ成し草を食む羊たちのなかに尻尾のないLittle Bo-Peepちゃんの羊を探し, 干し草のかげで居眠りしているLittle Boy Blue坊やの気配を感じ, Baa Baa Black Sheep さんに“Have you any wool ? ”と声をかけたくなりました。
(その2へ続く)
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Re:ナーサリーライムと母語獲得―言語リズム素が言語を育てる(その1)(07月11日)
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HITACHIさん (2011年07月11日 21時11分)
Junkoさん書き出したら止まらない!(嬉しい悲鳴)
またマザーグースやそのふるさとを見られて嬉しいです。
でも驚き!頂いた分厚い本が「Three Little Kittens] だった事をつい
最近気がついたなんて?それだけお忙しいのですね。
でも良かったです。前回いただいたあのライムの工作に新たな広がりが
見られそうで。どの様な本ですか?
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Re:ナーサリーライムと母語獲得―言語リズム素が言語を育てる(その1)(07月11日)
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Junkoさん (2011年07月11日 23時19分)
分厚い本は、マザーグースのいろいろな歌が載っているRichard Scarryの本
です。たいていどのページもネコが出てきているので表紙がネコでも気
付かないほど、自然で…
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