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センダック 『まよなかのだいどころ』 |
01月12日 (土) |
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この物語は、センダックが、子どもの成長を、子どもの視点から描いた作品として高く評価されているそうです。この物語について、センダックに詳しい渡辺尚代テュ-タ-にうかがったお話に私なりの感想、またプレイルームで取り組んだ様子などを加えてご報告します。
ミッキーは、小さなベッドから、少しずつ成長し、ある日、とうとう決心をして、まよなかのだいどころをのぞきにいきます。いつも朝になるとできあがっているケーキ、不思議だなぁと感じている子どもの心が出発になっているそうです。はだかになるのは、なんのしがらみもない、素の自分の心の奥底の世界へと飛んでいっているからだそうです。その真夜中の未知の世界では、台所は、子どもの目線で、まるでビルのようになっていて、気がついたら、自分がケーキの中に。大人のコックさん達は、子どもの存在に気づかずに、ひたすらケーキ作り。そのまま焼いてしまいます。ミッキーは、さらに勇気を出して、ぼくは、ミルクじゃないよ!ミッキーだよ!と声に出します。そして自分の力で、飛行機を作り、自分で操縦し、大きなミルク瓶のところへ向かいます。そして今まで、見たこともなかった高い空へと飛び、上からいろいろなものを眺めます。ラベルのない大きなミルクのびんは、お母さんを象徴しているそうです。その大きなミルクの瓶の中へ、お母さんの愛情たっぷりのミルクを、パンの生地の中に注いで大活躍。勇気を出したおかげで、大満足もでき、ミッキーは、夜明けの象徴Cock a doodle doo!と叫びます。そして自分への旅を終え、また自分のベッドへと帰っていきます。もう分かったよ。毎朝ケーキが食べられる訳。子どもが未知の世界へと旅する勇気と気持ちを見事に描ききり、子ども達の心を安心させ満足させてくれる絵本だと感じています。
プレイルームクラスで取り上げてみました。
ある2歳の男の子は、立ったまま、絵本に釘付け。英日、英語だけと二回じっくりと聞きました。こんなに一生懸命、絵本をみたことがないわ!とお母様もびっくり。お話が終わると、「ミルク、ぶくぶく」とつぶやいていました。ミルクの中へ入っていくシーンがとても印象に残った様子でした。
もう一つのプレイルームクラスでは、CDを聴いた後に、動いてみました。事前に、I'm a little teapot♪をして、My cupを各自持っていたので、それと毛布とシーツと二種類用意し、スタート。毛布から始まって、別のシーツの中へ。コックさん扮するママ達が、子ども達を混ぜこねます。私もSugarやFlourを入れて、シーツで包んでケーキのできあがり。と、中から、子ども達が顔を出します。実際には、1名と弟の赤ちゃんしか中に残りませんでしたが。。今度は、お母さんで飛行機を作ります。たたいたり、こねたり、自分のお母さんの手をのばして完成!お母さんの背中に乗って、Mickey Wayへ!私がMilk!とさけびながら、それぞれのCupを子ども達に渡します。ミルクの中は、お母さんの手の中で上下。お母さんに上って、ミルクを高いところから、下のシーツへ注ぎます。Cock a doodle doo!と叫んで、ママのお膝すべりだいをおりて、毛布の中へ。ぬくぬく。。。
絵本を見ていたある3歳の男の子が「最後と最初の丸が、いっしょだねぇ」「ミルクの中でまたはだかになっちゃったね」。3歳の女の子は、「台所」の中でイチゴを見つけ、他の男の子はパンをこねているところが気に入った様子。お話のあとで、ミッキーの顔が中に少しだけすけて見えているケーキ、ミッキー、ミルク、カップなど、おはなしにっきに描かれていました。
センダックが、ディズニーのミッキーが好きだったことで、主人公がミッキーだとうかがいましたが、Mickey、Milk、Mickey Way、など音も楽しく、随所で韻をふんでいることばが心地よく聞こえてきます。
「もう一回!」という声も聞かれるほど、子ども達も楽しめた様子でした。もちろん同じセンダックの『ピエールとライオン』も小学生クラスで好評。センダックさすがです。
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