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昨日、子ども達と『ドゥリトル先生 海をゆく』Ⅳ話を楽しみました。
新学期はじめなので、お話は何でもいいのよと持ちかけましたが、一方で、週末に小学生広場があることも伝えました。何名かの子ども達からⅣ話のお話がよく分からない。家で聞いてみたけれど...という声が出たので、じゃ、皆でどんなお話かみてみよう!ということになりました。
小6のY君が、内容をだいたい分かっていて、本を見せながら、ストーリーを語り始めました。「長老」など、おそらく分かっていないかなぁ?という言葉は、こちらからも確認し、やはり低学年の子ども達からも質問が出る。漢字も見て、考え、想像する。内容が分かってきて絵をみると、すご~い!という声も出る。
だいたいのお話が分かったところで、どこが楽しそうかな?と尋ねると、子ども達から、「ひそひそ岩」のところという声が出る。内心、カタツムリのシーンかと思ったので、意外。いつの間にか、王座になる子、そこに座ってドゥリトル先生役になる子、遠くで床に転がりコロコロしている子(岩になっている)...とスタンバイ。
子ども達からの指示で、トラックNo.を教えてもらって、CDを流す。
ひそひそ岩に集まってきた村の人々、ひそひそ声で何やら話している
。大きな声を出すと、響いてしまうからかな?ここは、すり鉢状の広い場所なのだと皆、分かっている。
CDに合わせて“Jong, Jong! Long live, King Jong!”と叫ぶと、岩になっていた子が大きく転がり始めた。そこから、20feet、50feet...。みんな止まって、沈む様子を体感している。髪の毛が逆立つ感覚を感じている...。止まった!安心感が広まる。
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こんな風に、物語を楽しむ中で、自然に心と体が動いていく感じを、ラボでは大切にし活動しています。
「テーマ」というのは、物語のテーマを指すこともありますが、「子ども達ひとりひとりが心で感じているもの」だと思っています。
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みんなで、ジョン(グ)王!と叫びたくなる。言葉も自然にでてくる。英語を意識をしていない世界があります。
ドゥリトル先生になった小2のKちゃんは、得意げに中央に胸をはって立っていました。この先、きっと島が落ち着いて安心できることを語れる心の準備ができているようでした。
岩になり続けたK君は、ノートに、黒々と岩を描いていました。彼にとっては、この岩が今日のテーマだったのでしょう。
家であらためて、CDを聞いた時に、またさらに発見が出てくるでしょう。「ことば」が上辺ではなく、体に入り、心に残り、情景と共に生き続ける出発点は、このような物語との出会いからだと思います。
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令和に入り、平成を振り返る報道が多くなされる中、30年前、誰が今の状況を予測できたであろうかと言われています。これからの30年も、誰も予測がつかないことが起こるだろうと言われています。
ラボ・パーティでは、子ども達に一定の環境を与えます。その中で、自分達で全身をつかって表現し、生み出していく非常にクリエイティブな高度な活動を行っています。答えはありません。あるのは、子ども達がワクワクドキドキするような音楽と言葉(英語)の世界です。その中で、どうイメージし、年代の異なる仲間と共に考え、意見を出し合い、仲間と協力しながら、つくりだしていく活動を実施しています。
年に3度の発表の場があり、そこで見ている人たちに、自分達で考えたテーマを伝えます。
この活動を通して、子ども達は、自分で考える力、コミュニケーション力、相手を受け入れる力、さらに語彙力、リスニング力、発音力を身に付けていくことができます。
一つ、鍵となっているのは、題材が「物語」であること。「物語」は、人間の真理、生き方、真実を語っています。また、子ども達に、さまざまな想像の世界を与えてくれます。「物語」の中で考えるというのは、人間について考えていることと同じではないかと感じます。
小さい頃に出会った物語を誰でも一つは忘れられずに覚えているものだと思います。ラボ・パーティでは、物語と共に、忘れられない「ことば」(英文)の数々が、子ども達の体の中に宝物となって蓄積されていきます。その「ことば」は、時には、子ども達を励まし、勇気づけ、エネルギーを与えてくれます。
答えの無い時代だからこそ、自分で答えを見つけ出していく力を、子ども達には身に付けてもらいたいものです。
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3月25日、桜の美しい日曜日、恒例のEaster Party&幼児交流会を実施しました。2つの幼児(プレイルーム年代も一緒に)クラスの発表では、今回、『きょうはみんなでくまがりだ』『ガンピーさんの舟遊び』を英語・日本語で発表。
『ガンピーさん』では、2歳のお子さんがGumpyさんになって、しっかりと条件をつけて、舟に乗せてあげることができました。今月、入会したばかりの幼児さん達も、Rabbitになって跳ねてきて、大活躍して頑張りました!シーツの舟が進むにつれて、Kick!が始まり・・・泳ぐことができました!
1月、年長さんがメインのクラス(6名)では、昨年末に続いて『すてきなワフ家』を楽しんでいました。2月に入り、何を発表したいか尋ねたところ、取り組んでいたA was an Applepieだけではなくて、物語を発表したい!と、2月後半は大好きな『シルベスターと魔法の小石』を楽しみました。小石の気持ちになれる、素敵なクラスです。一方で、昨年、発表した『ピーター・パン』のように、元気よく、英語も語ってもらいたい!という私の思いもあり、『くまがり』を提案したところ、これがいい!と決まったのが2月末。
A was an Applepieも、自分達で表現を考えながら、少しずつ増やして、毎回交替するリーダーさんを中心に、発表できるまで、しあげることができました。最後の一切れ役になったお子さんも素敵な発想です!
『くまがり』は、どうするのかな~?と見ていたところ、音を聴いて、全員がスキップをしながら、楽しそうに、唱えるところから始まりました。たしかに、このリズムは、弾みたくなるリズム。3回目は、音楽CDにしたところ、困る様子もなく何となく語れていてびっくり!。草も川も子ども達の表現から見えてきます。身を縮めてHooo Wooo・・!と歩く姿からSnowstormも見えます。その横で、PRのお子さんが、ママのお膝で寝ています。子ども達の話ではクマは冬眠しているところを起こされてしまったそうです。家に着くとドアが現れて、最後はみんなで壁にもたれながら"We're not going on a bear hunt again!”・・・お母様方が、たくさんCDを聞かせて下さったことも功を奏して、見ている方も楽しい発表が、1ヶ月弱でできました。Wonderful!
子ども達がもつ本来の生命の躍動感、そこに音と想像力が加わったときに、何が生まれるか?
これからも、子ども達の生きる力、感性を大切に、テーマ活動ができればと改めて感じました。大きくなるにつれて、いろいろな事で忘れられていってしまう貴重な力。。。大切なものにいつも気づかせてくれる子ども達は、本当に素敵です。
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Labo Partyでは、「ことば」「物語」「交流」を三本柱に、子ども達を育てていますが、その中でも交流には、国内外、様々なものがあります。こちらの地区では、20年以上、毎年「留学生交流会」を実施しています。中学生以上の子ども達が実行委員となり、世界の様々な国から日本へ学びに来ている方々をお招きして、いろいろなテーマについて話し合ったり、日本文化紹介をしています。
今年は、パーティから三家族の方々が、アラブ首長国連邦、モンゴル、インドネシアからの留学生の方をお家に招く機会を得て、日本のご家庭を味わっていただきました。ホームビジットは、交流会後の午後から夜にかけての時間ですが、どのご家庭もとても深い交流ができた様子です。
その中で、インドネシアからの19歳の方を受け入れした小学生のM君が、一緒に絵日記を書いたというエピソードをいただき、今回、お母様に、是非!とお願いして内容を送っていただきました。

「日本はどうですか?インドネシアと何が変わっていましたか?・・・次はどんな国に行きたいですか?」と問いかけるとI君は「日本は優秀できれいな国です。来日してから、時間を大切にするのと環境を守ることになりました。日本の文化や日本人の習慣を知って、日本人の考え方が分かるようになりました。次は視野を広げたり、人生を学ぶために、欧米の国々だけでなく、貧しい国々に行ってみたいと思います。I君もぜひインドネシアへ来て下さい」ときれいな日本語で書いてありました。
お母様が添えて下さったメッセージも素敵です。
「彼が『貧しい国々に行ってみたい』と書いていることに感銘を受けました。自分は満たされている、恵まれていると理解しているのだなと。日本ではその環境が当たり前過ぎて、もっと世界を知ろう!と奮い立つ動機もあまり無いかもしれません。彼は自国に足りない部分を分かっているから、そういう知りたい、学びたい欲求が高いのだと思います」
本当に受け入れを通して、その国の人の目で日本を見ることができる貴重な機会になったと思います。
I君は、将来、インドネシアにインドネシア人の手による自動車メーカーを設立したいという夢があるそうです。M君は「I君が来てくださいって言ってくれたから、ぼく、インドネシアにホームスティする」と言っているそうです。これからもご家族でI君の将来を応援されるそうです。私達も応援したいです!
たった一日の交流でしたが、子ども達を大きく成長させる日になったと思います。
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Halloween Partyでの個人発表会も、今年で14回目。心を込めて語れた子ども達、本当によく頑張りました。大好きなお話のCDを何度も聞きながらシャドーイングをしている内に、口も英語を話すことに慣れてくるところが不思議です。
今年、国際交流に参加したT君(中2)、次のようなSpeechをしてくれました。心がつながった瞬間、ホームスティがあっという間に感じたという素敵なお話でした。獣医さんだったホストペアレンツにとって、彼が時間をかけて描きあげた"How,Hippo!"の素敵な絵本は、最高のプレゼントになったことでしょう。1年前のハロウインで素語りをした時に、既にそのご縁が始まっていたようにも感じます。
 
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I went to Illinois State in America.My host family's name is 〇〇.They have dad, mom, one sister, one brother and my host. Actually my host parents are veterinarians. So I went to the veterinary clinic many times. One day I watched operation for dogs. It was interesting. We went many places in this summer. For example their school, bowling alley, Lincoln museum and so on. I enjoyed every place. And my best memory is that I was able to be a member of ○○family.I thought "this homestay is so long" in the middle of my homestay. By the way I told my host family and their friends the story of "How Hippo!" on before two days end of the homestay. My host family looked very happy to get the book. I felt "one month passed by in a brink for me" when I hugged my host family and heard "thank you". The experience that I spent with 〇〇family is my treasure in my life. So I want to see my host family again.
Everyone planning to participate in Labo Exchange program, enjoy your homestay!
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お月見の季節は、いつも有名なNursery Rhyme "Hey diddle diddle,cat and fiddle~”を取り上げることにしています。コルデコットが、このNurseryに物語の絵を添えたように、幼児クラスで、子ども達にお話を創ってみることができる?と投げかけたところ、即興で語ってくれました。
「ネコがバイオリン好きで弾いていたら、隣の牧場で牛が月をジャンプしようとした。それを見ていた犬が、『月はとれないよ』と笑った。スプーンが『いじわるな犬だね』って言って、お皿が『じゃ、優しい人のところへ行こうよ』と言って、ふたりは別のところへ行った」(年長男子)
「あるところに、有名な猫がいました。バイオリンを弾くのが上手でした。その夜、お月様が言いました。「明日は、町の音楽会があります。あなたも出たら?」猫は、「うん」と言いました。牛は、ギターを最初に弾くから、猫は、時間がいっぱいあって練習もたくさんできました。音楽会では、犬は、指揮者でした。スプーンとお皿はお客さんでした。ふたりは手をつないで踊りました。猫さんが勝ちました。」(年長女子)
大人には、こんな即興のお話づくりはできません。とても素敵だと感じました!
I see the moon~も取り上げたく、子ども達にお月様を見て感じたことを教えてね!と伝えてあるのですが、今年は、なかなかきれいに見られる日が少ないですね。子どもの頃、よくお月様を見ていると、本当に、お月様がこちらを見つめているような気持ちになったことを思い出します。
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ラボの子ども達は、「おはなしにっき」をご入会と同時にもらいます。プレイルームから各クラスでは、可能な限り毎回、物語をたっぷり楽しんだ後に、お話日記に、その時の自分の気持ちに素直に、納得のゆく絵を思いっきり描く時間をとっています。
テュ-タ-達の研修で、「おはなしにっき」が必要になり、最近、新調したお子さんには、以前つかわれていたお話日記を持参していただくようにお願いしました。ある年長の男の子さんのお話日記を見ていましたら、最後のページに、素敵な英語の詩が書かれていました。
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Come with me, and you'll be
In a world of pure imagination
Take a look and you'll see
Into your imagination
We'll begin, with a spin
Traveling in a world of my creation
What we'll see will defy explanation
If you want to view paradise
Simply look around and view it
Anything you want to, do it
Want to change the world?
There's nothing to it
There is no life I know
To compare with pure imagination
Living there
You'll be free
If you truly
Wish to be
Dear~ love, mom
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まぁ、なんて素敵な詩でしょう!
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、映画『チョコレート工場の秘密』で歌われる"Pure Imagination"の歌詞だそうです。
さっそくお母様に尋ねたところ、「この詩を聞いて感動し、子どもならではのpure imaginationを大切にしてほしいと思いましたし、何よりラボに通じている!と思いましたので、~へのメッセージも兼ねてノートに書くことに」していらっしゃるとのこと。しかも1冊だけではなく、全てのお話日記の最後のページにこの言葉を書いていらっしゃるとのこと!
さらに「~のpure imaginationを大事にしなきゃいけない義務があると私が忘れないためにも...。チョコレート工場の秘密はライブラリーにいつかなるといいなぁと密かに思っています!」とも書いて下さいました。
脱帽すると同時に、感激、感動致しました。
テュ-タ-こそ、子ども達の“Pure Imagination”を本当に大切にすべきだと感じました!
お母様、素敵なメッセージも、ありがとうございます!
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来る日曜日、いよいよ年に一度の地区発表会です。伊藤パーティは、“A Midsummer Night's Dream”『夏の夜の夢』を幼児から大学生まで50名で発表します。幼児さんは、小学生クラスに入っているメンバーが出演します。クラスでは、いつもいろいろな場面で笑いが絶えず、小学生達もHelenaやHermiaなどの恋人達を、時に男子も女役になって、全身で楽しんでいました。特に人気が高いのが、Puck!小学生男子8名が希望したため、1名は、全体を、他の7名は、3場面に分かれて登場することになりました。もっといたずらっぽくていいかなぁ~と思いますが、一生懸命にOberon様に仕えて走り回っています。職人達のシーンも、昨年夏は、幼児達だけで、「女役は嫌だ!」と本気で言い合っていたことが印象的です。女の子達は、妖精になって、まるでバレリーナなように飛び回っています。歌もとっても素敵なこのライブラリーは、45分なのですが、誰も長いと感じた子がいないのが不思議です。舞台の上でも、いつも通り、楽しい発表になることを祈っています!
他にも、『ピーター・パン』『白雪姫』『ふしぎの国のアリス』『ピノッキオ』『雪渡り』と、たくさんの物語の発表を英語・日本語で、見ることができます!舞台の上で、堂々と元気いっぱいに英語を語る子ども達の様子を見に入らして下さい!
入場無料。9:40開場、10時開演、17時終了予定です。等々力駅前。
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今朝、たまたまテレビをつけていたら、オノマトペの研究者が、記憶の定着方法で、「感情」がのることで忘れなくなるという話をしていました。そういえば、脳科学者も唱えている有名な記憶術の一つだと思い出しました。
今、小学生以上のクラスで(本当は幼児達も全員入れたいところですが)子ども達が『夏の夜の夢』の発表へ向けて、半ば遊んでいるようにCDの音の流れる中で取り組んでいます。大きい子たちはもちろん、小さい子たちも、いつの間にか英語を口ずさんでいます。
「幼児の時代は、英単語を100個覚えるよりも、100のお話をつくりだせるように」をずっと心の中でつぶやきながら、ラボに取り組んできました。中学生になれば、いろいろな単語を一日で覚えられるようになります。幼児~小学生時代には、その時代にしかできないこと、「想像すること」「音を聴きとること」「聞こえた音を真似して発音してみようとすること」「お友達と一緒に思いっきり遊ぶこと」を大切にしたいと思っています。
『夏の夜の夢』に取り組んでいても、小学校低学年の子たちがイメージ豊かに、「きっとここで妖精たちもふざけて一緒にお芝居をしているよ!」など想像したことを話してくれます。中学生達も、やや理論的ですが、イメージした内容を話し合っています。大きくなるにつれて、何か想像を楽しむ時間的な余裕がなくなるように感じています。
ラボの時間は、子ども達にとって、豊かな発想、イメージを楽しく膨らませることができる空間にしたいと思っています。子ども時代に授かった貴重な力です。
仲間との楽しい空間の中で、いろいろな楽しい英語の音を聴き口ずさみ、家でも口ずさむ中で、「記憶」という副産物が生まれていくようにと願っています。鍛えられた「想像力」は、きっと未来を創造する大きな力の源になると信じています。
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10月22日、70名の子ども達が、一日に個人発表を実施しました。2部制の間に、ポトラックパーティとゲームコーナー巡り(貴重なパーティ内交流)を挟むため、どうしても日付をまたぐことができず、保護者の皆様には、年に一度の行事として、長時間に亘るのですが、ご了承いただき、私の勝手を見過ごしていただいております。この個人発表会が、10年以上やめられずにいることには、様々な理由があります。
小学生以下は、歌や素語りなどですが、中学生以上は、全員英語スピーチを奨励しています。ただし、来年、国際交流に参加する子は、素語り【主に、英語(と日本語)で一つの物語を心をこめて語ること】(可能なお子さんは、ここで全話完成)。ウインターキャンプシニアを目指す高校生は、そのテーマの素語りを奨めています。
今年は、パーティから初めてオレゴンキャンプに参加した子がいたこともあり(オレゴンの大自然を映したいという思いから)、数々の写真をスクリーンに映しながら、横でスピーチをすることに挑戦してみました。結果として、やや映像に目が行ってしまい、「言葉」に集中できなかった面がある一方、小学生の子ども達には、写真を通して国際交流を実感してもらえる機会にはなったかと思います。
今年、北米交流に参加した中1の6名は、小学生だった1年前と比べると、飛躍的に英語の語りがよりナチュラルになり、人前で話すことがあまり得意で無かった子も、体験からあふれ出る思いを堂々と英語で語っていたことに、深く感動しました。スピーチのタイトル"The best time, the best friend and the BEST HOST!!"、"My Best Memories"、"Another Family"からも、その思いが十分に伝わっていました。
国際交流参加者以外は、テーマが自由なため、部活について語る子が多いのですが、今回は、好きな芸能人、女子校について、茶道具を一つ一つ紹介するなどユニークな内容もありました。他には、国連の環境サミットで12歳の子が語った有名なスピーチを暗唱した中学生や、スチーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行った有名なスピーチを力強く語った大学生もいました。また、中には、高校生が、二年前に国際交流で出会った大阪の友人宅へ夏休みに行き再会を果たした素敵な内容のスピーチや歌を披露したり、大学生が、学んでいる応用言語学についてパワーポイントを使いながら、フリーに語るなど、本当にスピーチだけでも、盛りだくさんでした。
注意してもらいたいこととして、保護者の皆様には、子ども達、それぞれ得意不得意があり、持って生まれた個性がある中、全員ひとりひとりが、皆、「一歩」は踏み出す力を持っていることを伝え、お子さんが、昨年に比べ、どれほど頑張ったか、その一歩を見つめて褒めてもらいたいと伝えています。
今回、一話全てを語ることができたお子さんも、さらに相手により伝わる「語り」を極めることができると信じています。今回、4行にしたお子さんは、次回は飛躍できる大チャンスです!
とはいえ、長時間の発表全てをじっと見ていることは、小学生達にとっては大変です。対策として、発表を見ながら記入できるシートを渡し、発表者の名前に印をつけたり、クイズに答えたり、感想を書いてもらうなどしています。今年、そこに前向きな言葉が様々書かれていることにあらためて気づき、驚きました。
「~ちゃんが大きな声で言えていた」「~君が感情が入っていた」。自分の発表については、「あまり言えなかったので、次、がんばりたいです」「はじめての発表会でドキドキしたけど、とっても楽しかったので、次はいろいろなことに挑戦したいです」「大きな声で言えました。なので、次は、まちがえないように言いたいです!」「もっとやる所を短くして、ちゃんと全部言いたい。良い所は、ちょっとだけど覚えられた」・・・子ども達は、人に言われるのではなく、自分で気づいて、次回への目標をもてているのです!
「発表を見ること」が、どれほど大きな学びになっているかと実感しました。
全員が、順調に素語りに取り組んでいるかというと、決してそうではありません。気分が乗らない時期は、誰にでもあります。そんなお子さんには、どんなに短くてもいいから発表してみない?と持ちかけます。とにかく参加して、仲間の発表を見てもらいたいというのが狙いです。お母様には、本人がやりたくなるまで「待ちましょう」と声をかけています。
今回、どうしても人前では嫌だと言って、舞台裏で、こっそりと、私にだけ発表をしてくれた年長の男の子さんがいました。しっかりと『夏の夜の夢』のボトム達のシーンをかなり長く語ってくれました。とても嬉しい貴重な時間でした。
他にも、一時、英語を話すことに苦手意識をもってしまい、しばらく発表をパスし続けていたお子さんが、今回、ほとんど一話近くを語ったり、やはり、ずっと発表が恥ずかしくて、お姉さんの後ろに隠れていた男の子が、中学生になって、一話全てを美しい発音で語るなど、子ども達が、自分で一つ山を越えた結果に、たくさん出会えました。
こうした子ども達ひとりひとりの「小さな一歩」を全員でシェアできる貴重な機会でもあるため、可能な限りは、続けたいと思っています。
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