|
|
今日は、パーティを他の曜日に移してもらい、おかげさまで一日自分のための研修にあてることができました。午前中は、谷川賢作氏のピアノとトーク。午後は、イギリスの教育劇団ホワイトホースシアターの俳優たちによるワークショップと、しっかり充電できる機会に恵まれました。
All English のワークショップは、何かイギリス本場で研修を受けているような感覚で、とても楽しめました。今回の企画をたてて下さった加藤テュ-タ-には、本当に感謝しております。
**************
人により、得た内容は様々だとは思いますが、私が得たことは、
①声の出し方
まず、ため息をつくときの「あ~あ」や、疲れたときの「は~ぁ」などを大きな声で連発。実は、言ってみるとお腹から声を出していることに気づく。また小さい子がふざけて唇をふるわせて「ブ~」と言う時も、腹筋をつかって息を出している。自然に肩の力もぬけて全身で出せる。一般の発声練習とはちがい、ふだん大きな声でいうこともない「ため息」がとてもユーモラスで楽しい。
②ミラー
以前、キャンプでとりあげられたことがあったが、あらためて、その意義に気づく。2人一組になり、片方がリードして、もう片方がミラーになり摸倣する。一見、簡単なようだが、リードする側は、次の動作をイメージしようと集中し、ミラー側は、相手の全身の動きに体を集中させなければならないので、結構難しい。相手に合わせるには、相当の集中力も必要である。二人の動きを見ていると、一体感があることに気づく。
③アイコンタクト
ふだんラボでも、挨拶はアイコンタクトを基本にしているが、コミュニケーションをとれるほどの強いアイコンタクトがあることを知ったのは初めて。二人一組になり、相手の目から絶対に目をはなさいで、あらゆる方向に体を動かす。目の筋力も相当使うが、目のもつ力にも驚く。東(日本など)では、あまり重視されていないが、西(ヨーロッパ、アメリカ)では、アイコンタクトがとても大切。しっかり相手の目を見て、目でものをいうと、動きにも迫力が増す。目のもつ力はすごい。
④棒を使ったExercise
90㎝ほどの竹の棒を、二人一組で、手の平や指などだけで支え合いながら、二人で体を動かす。その時に、棒は落とさないに常に相手の棒を押す力を感じていなければならない。相手の動きを感じて、自分も動く。単に動くだけではなく、“Anger”“Be happy”“Be sad”など気持ちを表現しながら動くと、一人で動くのとは異なり、面白い動きができあがる。二人が一体となっているのだが、二組以上で表現すると、ダイナミックな表現が生まれる。棒をつかっているために、勝手な動きがとれない。そのため全体にまとまりが出てくる。
⑤創作
まず二人一組で、片方が自ら創りだしたStory Telling、もう片方がPerformanceをする。演ずる方は、どんな話の内容かは分からないため、情景を素早くイメージして動かなければならない。想像力をフルに使い、次に何が起きるのかわくわくしながら一人芝居をすることで、演じる楽しさを実感できる。
次に、グループに分かれて『桃太郎』の物語を無声で演じる。今度は、一人一人の動きもさることながら、ラボのような集団での表現。②~④をうまく使い発表したグループもあった。相手の体全体の動き、さらに目を見て、相手の動きに合わせて一体となって動く。確かに、こうした注意力のおかげで、全体がまとまった動きになり、表現したいこと、伝えたいことが、見ている側へ大きく伝わることを理解。
************
たった2時間の研修でしたが、前後にストレッチ、呼吸を整える体操も入り、充実した内容の濃いワークショップでした。
ホワイトホースとラボには、役を演じながら言語習得を目指すという共通した考えがあり、ヨーロッパと日本で、これを機会にさらに交流が深まればと、さらなる期待を寄せています。
|
|
|
|
|
この冬に発刊されるライブラリーの一部の日本語音声吹込みを担当する子ども達の二次選考会が、8月25日ラボセンターで実施されました。テープを郵送し一次審査を通過したラボっこのお母様より、素敵なご報告をお写真とともにいただきましたので、お知らせ致します。
「先日の二次審査の様子、一部ですが添付で送ります。最後の一枚が選ばれた8人の面々です。
やはり、身体を使ってセリフを表現する子や意気込みが感じられ、
その場の雰囲気に呑まれないということが、左右するように
思われました。
声は、どのお子さんを聞いてもライブラリーに向いているように聞こえ、なるほどと思いました。
途中、子どもたちの緊張をほぐすために西村先生が言葉遊びのワークショップをなさってくれて、おもしろかったですよ。
西村先生のサイン入りの本を購入してきたので、次回のラボにもっていきますね。
残念な結果でしたが、制作に携わる方から(名前が......?)ラボのキャンプに行けること、お話の世界に没頭できること、こんなふうにライブラリーの制作に関われること・・・そのどれもが、日本が平和であるという大前提の上になりたっていて、世界中ではまだまだ戦争がなくならずに毎日、同じ年頃の子どもが死んでいっていることなどを子どもたちに向けて話してくださって、日々、同じ言葉を念仏のように聞いている娘の胸に何かしらメッセージが残ればよいなと思いました。
こういう機会を与えてくださって、本当にありがとうございました。
チャンスがあれば、もっと、もっとみんなにもチャレンジしてほしいと思いました。」

**************
一次審査は、小学生限定で、夏休み中に締め切りがありました。『ガンピーさんのふなあそび』の日本語部分をテープに吹込み郵送した子ども達は、全国から334名。その中から二次へ進めたお子さんは30名。南東京地区からは、おひとりだったようです。最終的には、8名が選ばれ、9月1日に録音が実施されます。残念ながら一次までだった方にも、心あたたかい文書がA4いっぱいにつづられて送られていました。そして二次審査の参加者も、充実した体験ができたようです。
|
|
|
|
|
7/30~8/3の5日間、毎日2時間ずつ夏の集中パーティを実施。テーマは、①日目『トム・ソーヤ』Ⅰ話、②日目は同Ⅲ話、③日目『かにむかし』④日目コラージュ体験、⑤日目は『くまがり』に。夏休み中なので、来られない子ども達もいましたが、毎回、異なるメンバーが15名前後集まり、グループの壁をこえた縦長の交流になりました。 その中で、中学生、小学生の中から、自然に、みんなをまとめようという意欲のあるお子さんが何名か出てきたことを嬉しく感じました。
各回で特に楽しかったことは、 ①日目『トム・ソーヤ』Ⅰ話。グループリーダーが皆をまとめ、好きな場面の発表。けんかのシーンが人気で“Yes, I can.”“No, you can't.”など思いっきり大きな声を出して取っ組み合いごっこができ、おはなしにっきには、その様子がたくさん描かれ、小5の子の絵をみるとAlfredの横に“'Nuff!”(こうさん)という文字がありました。中学生のAlfredの演技をみて、幼児、小学生達が感心。1Feetと1Yardの長さの紙テープで計ったら、トムの塗った壁が想像以上に大きくて、水筒や筆箱など並べる物がなくなり唖然とした小学生達も。 ②日目、Ⅲ話では、中学生は、物語のあらすじを紹介し、自主的に○×クイズを考えてきた小学生といっしょにリーダーシップを発揮。集会所の椅子や机で作った無人島が3つでき、それぞれのグループが合い言葉を決め、食糧(お菓子)を持ち込み、色のついた水で乾杯!教会へ「しずしずと」入るところまで楽しみました。またこの2日間は、テーマ活動の合間にPeanut Butter & Jellyのサンドイッチづくりを行い、好評でした。特に殻をとってPeanutをとことんsmashしクリーム状にすることが楽しかったようです。中には、翌朝のメニューが、「特製ラボサンドイッチ」になったお子さんもいらしたそうです。(^^) ③日目、大学生シニアに来てもらい、いっしょに『かにむかし』を楽しみました。シニアも頑張ってくれたのですが、小4の子が、やりたい歌も積極的に決めて、ホワイトボードに一生懸命英語で書き、自分の考えたゲームを皆に説明し、シニアも感心。皆、8月下旬に大学生キャラバン隊の発表をみるのがより楽しみに。 ④日目、コラージュ体験では、うちわにきれいな絵が完成。様々な色あいを感覚的にも楽しめ、学校に出せる作品を完成したお子さんも。作業の合間、小さいお子さんの面倒をみようと、手をひく小学生も。 ⑤日目、ひさしぶりに『くまがり』。体全体をつかって、2歳~小6、お母様方もいっしょにテーマ活動を楽しみ、絵本製作。感心したのは、この日のグループ分けなどの計画を、自主的におはなしにっきに書いてきて、グループごとに好きな色を決めてもらい、担当する場面を決める方法を考えてきた小1の女の子。例えば、好きな色に「青」を選んだグループには、「深くて冷たい川」を考えてもらうなど。場面選びでもめないようにという優しい配慮からでした。小さい子ども達が多いから、リーダーシップの力が養える大きなチャンスととらえて、お子さんをラボへ送り出して下さるお母様方の存在も。
連続した日程であったため、雰囲気に慣れ、自ら企画し実施することに抵抗なく取り組めるようになったこともあるかもしれません。貴重な成長体験になったと思います。縦長の年齢構成で皆で協力しあいながら、五感全てをつかい、想像力豊かに活動する中で、楽しく英語や日本語の「ことば」を習得していると感じた5日間でした。
|
|
|
|
|
今年の黒姫1班は、昨年に引き続き梅雨明けが遅い中、なんとか雨をしのいで、野外での全プログラムを無事、実施することができました。黒姫登頂隊も全員が達成。待ちに待った『わんぱく大将トム・ソーヤ』3日目プログラムも、20箇所のコーナ-が設けられ、子ども達は大いに楽しみました。一番の関心事は、「へいぬり」だと思いますが。(^^)あまりここで公表してしまいますと、これからの参加者のお楽しみがなくなってしまいますので、この内容は、ここまで。
『トム・ソーヤ』のテーマ活動も、短時間で、みんなで創り上げ、姉妹ロッジ交流会では、ひとりひとりが精一杯がんばり、楽しく発表できました。北米からのインターナショナルユースの参加者がたくさんいましたので、ロッジ内での交流を楽しめたところもありました。個人的には、ライランとの再会も果たし、新しいゲームも教えてもらいました。ライランは、黒姫でも大活躍でした。
いつものことですが、ラボキャンプでは、お互いに協力し、助け合い、認め合い、歌やゲーム、テーマ活動を楽しみ、1つのロッジが、1つの家族となりました。以前、別のパーティの、お仕事をされているお母様とロッジが同じになり、お話を伺ったことがあるのですが、職場の人間関係に疲れているときに、ラボのキャンプへ参加すると心が癒されると心からおっしゃっていました。子ども達は、本当に純粋で、何のかけひきもない、素直な気持ちで、キャンプに参加しています。最初は、ほとんどが名前も知らない30名前後の異年齢集団ですが、最終日には、お互いにニックネームを呼び合い、ずっと以前からいっしょだったような仲間になります。たった3泊4日で、この心温まる体験ができるのは、ラボだけではないでしょうか?今回も、参加した子ども達は、きっと目には見えない貴重な体験をもちかえっていることと思います。
|
|
|
|
|
今年の壮行会は、ご父母のバザーと子ども達のSongbirdsで始まり、その後、各グループの発表会へ。幼児以上のグループは、発表後に、その発表内容から国際交流参加者へのメッセージをグループごとに子ども達が考え画用紙に書いて発表しました。たとえば、『ぐるんぱのようちえん』を発表した小学生グループは、「M君、ぐるんぱのようにひとりぼっちになっちゃだめだよ!がんばれM君!」。『シフカ・ブールカ』の一部を発表したグループは、「イワンみたいに頑張ってね!」。フランス語の歌♪「アビニヨン」と「カプシヌ踊り」を発表したグループは、“Bon courage!”。『ピーター・パンⅠ』の一部を発表したグループは、一人が“Do you believe Peter Pan?”と言って、他の仲間が“Yes!”と応えて、「ピーターのように自分を信じてがんばって!」というメッセージを送りました。『ドリームタイム』の一部を発表した参加者と同じグループの仲間から「Yoshikoみたいになっちゃだめだよ!」(^o^)など。
その後、M君が“The Three Billy Goats Gruff”の素語りを披露。同じグループ仲間がM君が作成したペープサートとトロル人形を持って応援。
最後に千羽鶴を送って皆で写真撮影。私の急な提案にもかかわらず、お母様や子ども達がたくさんの鶴を折ってくれました。さらに千羽鶴の作り方をよくご存じのお母様が、全員分をまとめ、鶴もたくさん追加し、願い鶴と大きな鶴を上につけて、立派な千羽鶴をつくって下さいました。今年は、よりあたたかい雰囲気につつまれた壮行会となったように感じます。昨年から始まった壮行会ですが、これからも、パーティみんなの心を込めて、国際交流参加者を送り出せるようにしていきたいと思っています。

|
|
|
|
|
1ヶ月間、日本語研修生として我が家にステイしたモンタナ州のアリ君。とても礼儀正しく、素直で、何でも話しかけてきてくれる、しっかりした16歳の高校生でした。受け入れは3回目でしたが、やはり無事、次のステイ先へ送り出せたことにほっとしています。良いステイ先だったか不安はありますが、今は、We miss him.という気分です。 ホストをつとめた同じ歳の長男も、休日は、秋葉原、原宿、渋谷、浅草へいっしょにでかけ、学校案内など、夜は筋トレ、格闘技を教えてもらい、楽しい日々を過ごしました。外では通訳まではいかずとも、その役をこなし、全体としてよくアテンドできたかと思います。 ステイ最後の晩に、彼のイメージから、家族で漢字を考え、Tシャツをプレゼント。長男が漢字を、次男がひらがなを。彼が手形をおしました。あとは、彼がステイ中に使った、私たち家族とおそろいのお箸を。この日、日本の美容院の技術は高いと、念願かなって美容院へ。Playroomクラスのお母さんに教えてもらった原宿で染めて大満足のアリ君でした。
 年下の子ども達が好きな様子でしたので、無理のない範囲で、パーティにも参加してもらいました。子ども達にモンタナ州の動物の写真を見せてくれたり、いっしょにフルーツバスケットを英語で楽しんだり("Wearing black"など)、発表会前でしたので英語を聞いて褒めてもらうなどHelpしてくれました。彼は、日本語がほとんど分からないため、中学生達も、一生懸命、意思疎通をはかる努力ができ、分かってもらえたときの喜びを味わうことができました。 幼稚園生のお母様方が、お子さんが使っていらっしゃる「あいうえお」マシンや「ことわざかるた」などお貸し下さり、楽しく使わせてもらいました。 私自身の反省点としては、もう少し日本語をゆっくりと何度も話しかけてあげることができれば良かったかなと感じています。ライラン君から、英語で意味を伝えてから、ゆっくり日本語を3回繰り返してあげるといいというアドバイスをもらったにもかかわらず、ついつい英語でのおしゃべりで、異文化交流を楽しんでいました。おかげでアメリカ人気質、イラク戦争、Red Neckと呼ばれているブッシュ大統領、銃のこと、警官に代わる民間自衛官のような存在など、彼の意見をきくことができました。
受け入れ体験を、是非より多くの子ども達が、もっと気軽にできればと、願いもこめて、あらためて感じました。
|
|
|
|
|
先日、オハイオ州出身のインターン、ライランに来てもらい、この夏、ホームスティをする中学生に、アドバイスをもらいました。このクラスは、全員、国際交流へ申し込んでいるため、いずれは自分のことに。喜ばれるお土産、日本人が気をつけた方がいいマナー、アルバム紹介時のアドバイスなど、ユーモアたっぷりに楽しく伝授してもらいました。
この日は、日本語研修で受け入れ中のアリ君もいっしょに!
★お土産編★
女の人には、扇子がいい。軽くて、広げると大きくなる。小さいものは価値が分からないから、大きいものがいいかもしれないよ。男の人には、ゆかたなど。日本のコイン、風鈴などもいい。手作りのものがいいので、一人ずつ、これは弟が折った~など、折り紙で何か折ったものを、家族一人ずつに渡すとすごい!It's cool!と喜ばれるよ。
★マナ-編★
・日本人はBed Makingをしない子が多い。自分ですること。部屋の片付けもきちんとした方がいい。
・Can I help you?と尋ねることはいいことだが、日本とちがって、どんどん仕事をすることになる。日本では、「いいのよ。すわっていて」と言われるが、アメリカでは、「じゃあ、これをお願いするわね」となる。
・お腹がいっぱいになったときには、I like it, but I'm full.と応えよう。ただのNo, thank you.では、「どうぞ、どうぞ」とさらに盛りつけられる可能性あり。自分で自分の皿にとった物を残すのはよくない。食べられる分だけにしよう。
・音をたてて食べるのはbad
お皿とスプーンのあたる音。麺類を食べるときの音。
・テーブルに肘をついて食べることはbad
・テーブルの遠くにある塩をってもらいたい時は、無理をしてとるのではなく、Please!といって指さすだけでいいから、とってもらおう。おばあさんのいる家で、無理をしてとろうとすると、かみつかれるよ!
・友達をこっちへいっしょに行こうと誘う時、相手の肘を持つのは×。殴られるよ~。相手の肘を引っ張るのは、親が小さい子に対して行う動作だから。
・中指をたてて物を指すのはbad!
★アルバム紹介編★
(実際に、アルバム紹介をライランさんの前でしながら、アドバイスをもらいました)
・アルバム紹介を盛り上げるには、日本語での言い方を積極的に教えよう。たとえば、“Father.”と言ったあとで、「おとうさん」と日本語で発音し“Try it.”と言って、発音してもらおう。アメリカ人は、なかなか「おとうさん」が言えないので、盛り上がることまちがいなし!日本語にも興味を持っているはずだから、どんどん日本語も言って教えてあげよう。
・Shrine(お宮参りの写真の説明で)、Naraなど、いきなり出てくると分からないかもしれない。ちょっと説明した方がいいね。Naraは、“Near Kyoto”で分かるよ。
・Mt. Fujiも“The Highest mountain in Japan”と説明するといいかも。「ふじさん」の「さん」は、人を呼ぶときにも使う「さん」。同じで面白いなぁ!(ワハハ)
・声を大きく出せるように
日本人は、本当にQuiet!といって、実際に、普通の会話の音、大きい音の二つを、アリ君といっしょに実演してくれました。日本人にとっては、アメリカ人の普通の会話が、非常に大きい声で、子ども達はびっくり!
***********
ライラン君が、オハイオ州立大学で日本語言語学を専攻していることから、日本人の間違えやすい発音のチェックも子ども達にしてくれました。LとR、TH、の発音など、全員がPerfect!よくCDを聴いて、ふだん頑張っている子ども達だからこそだと感じました。
また丁度、彼のHometownに、今夏、国際交流に参加する中学生がステイすることになったため、お母様もいっしょに、街の話もいろいろと聞くことができ、たいへん参考になりました。充実したインターン訪問となりました。
|
|
|
|
|
昨年までは、クラス合同で保護者会を開いていましたが、今年は、クラス別(PR新クラスを除く)、お母様方に集まっていただきました。2週間にわたり、ティ-タイム、ランチタイムなど、各グループのご都合に合わせて集まり、クラスやお子さんの様子、キャンプのこと、年末までのスケジュールの確認など、有意義な時間をもつことができました。
その中で、「言語を習得することに関して」、「学校でいやなことがあったときに、ラボの場所で救われた」、「CDをいつ聴いている?」、「テーマ活動の意味」、「宮沢賢治を聴かせたい」...など、お母様方から、いろいろなお話をうかがうことができました。他にも様々な話題がでましたが、とりいそぎ上記の件についてご報告したいと思います。
・「言語を習得することに関して」
お母様方が、単なる会話の言い回しや単語だけの英語では言語習得をしたことにはならないことを、よく理解していらっしゃることが分かりました。Listeningや発音する力は、大切だが、内容に関しては、「幼児、小学生、それぞれの時代に学ぶべき大切なことがある」というお話もありました。
他に、今年私立の小学校へ入学したお子さんが、英語のクラス分け面接の結果、外国人の先生のクラスになったというお話もあり、ラボのおかげという報告も。ふだん英語の音を聴いていたことで、おそらく動じることなく、相手の目をみて、感覚的にも、自然に応えられた結果だと思います。
自主的に、ノートに英語を書いているお子さんのお話もあり、自ら興味をもって、積極的に英語に楽しく取り組んでいる様子が分かりました。
最近、パーティで、歌えたら色をぬったりカードを渡すなど、歌やライムに力を入れていることもあり、家でも口ずさんでいるという小学校高学年の子も。
学校で習っているフランス語にも興味をもっていることから、以前、テーマ活動発表をしたテーマの仏語の素語りに挑戦することをお母様とまず確認し、本人もその気になって取り組み始めたこと(小学生)。
(※この欄で2004年にとりあげた「父母会『言語習得』」もご参考までに)
・「子どもの居場所」
学校でも家庭でもない、子どもの居場所として、他の学校のお友達と意見交換もでき、貴重な場となっているというお話がありました。ここに来れば、別の仲間に会える、いつまでもそんな場であってほしいと願っています。(※この欄で2007.3にとりあげた「子育ての場としてのラボ・パーティ」もご参考までに)
・「CDをいつ聴いている?」
自主的に聞ける年代はいいのですが、幼児、小学校低学年では、苦労されていらっしゃる方もあるようです。
①遊んでいるときに、BGMでそっとかけている。遊んでいるようで、しっかりと聴けている様子。遊びながら『はだかの王様』を聞いていて、笑っているときも。(年中、小2兄弟)←他にも遊んでいる時にかけている方は、結構多くいらっしゃいました。
②机の上にCDラジカセ。集中して聴いている。
③朝食時に聴いている。
④主要な物語をMDにおとして、幼稚園への往復の車の中で、いつも聴いている。片道が15分なので、往復で一つの物語が聴ける。ときどき、親の方で、『かみなりこぞう』など、パーティで取り上げていない物を、突然かけて驚かせる(年長)。
⑤お風呂の中で。
⑥iPodに入れて。
⑦ラボへ行く前に。
⑧病気で寝ているときは、必ず。 etc.
(※この欄で2006.5にとりあげた「CDの聴かせるからいっしょに聴くへ」もご参考までに)
・「テーマ活動の意味」
ある幼児のお父様が、他のパーティの大学生達の発表をみて、演劇が重視されているように感じ、少し引いてしまったというお話がありました。
まず、こうした演劇のような活動が、言語習得に非常に有効であること。さらに「テーマ活動」は、もっと深く相手に対して、自分の気持ちを伝えようとすることであり、体全体を動かし表情豊かに語ることは、国際交流でも、非常に大きく生きるということ。学校でも演劇活動があるように、体全体を使って、お腹から声を出し発表することで、子ども達の心と体の様々な部分を成長させることができること。また、単なる演劇とは異なり、物語全体を、どうとらえ、どのように表現するか、子ども達の感じ方は、ひとりひとりが異なり、同じものは一つもないこと。その感じたことを仲間との活発な意見交換でつくりあげていくことで、人格形成にも影響があり、また発表会での達成感を味わえることなど、話題になりました。
・「宮沢賢治を聴かせたい」
あるグループで、昨年からお母様方の間で出ていた話題だったにもかかわらず、私には初耳!親が聴かせたいライブラリーもあるのだということを、あらためて知ることができました。さっそくパーティで『ゆきわたり』の読み聞かせをしたところ、子ども達が皆、自然に唱えだしたので、冬のグループ発表に決定。きっとご家庭でも、親子で楽しく聴いてもらえると期待しています。
クラス別保護者会の意義が大きいことをあらためて感じました。今後も実施していきたいと思います。
|
|
|
|
|
4月23日に東京ラボセンターにて、杉浦宏昌先生の講演会がありました。先生は、現在、中京女子大学で教鞭をとるかたわら「日本児童英語教育学会」(JASTEC)の役員でもあり、「応用言語学」(科学的な外国語習得方法学)を専門とされています。私がテュ-タ-になりたての頃に、言語学を研究する友人からJASTECの会員になることを勧められ、資料を取り寄せて児童英語教育の様々な研究論文を目にし、ラボもこういう場で発表されなければと思ったものでした。そのJASTECで、昨年、杉浦先生が、「ラボパーティで学ぶ子どもたちの言語習得過程とその構造のモデル化に関する研究」を発表されたことを知り、いよいよラボ・メソッドも、学会デビューを果たせたと感じています。もしかしたら、以前、テュ-タ-の方も発表されたことがあったかもしれません。応用言語学の専門家が、客観的にみた「ラボ」、特に「テーマ活動」についてのお話は、からまった糸をほぐすかのように、分かりやすく明解でした。そのお話のポイントを、先生のレジュメのタイトルに沿って、私なりにまとめたいと思います。
1.ラボとは
★ラボの出発点「ことばを身につけるということはもっと面白いはずだ」
ラボが発足した1966年、GDM(Graded Direct Method)方式でスタート。その基礎となるPattern PracticeやGradingが子どもの心理的、認識的な現実とマッチしない事例が多発しはじめる。「ことば」を身につけることは、もっと面白いはずだ、子ども自身をその気にさせること以外にはない、ことばは無意識に習得されるものだということにラボが気づき、この構想を、3年後、「家庭でのテープの聴き込み」+「パーティでの仲間とのテーマ活動」の往還的システムとして実行に移した。ラボの原点は、ここにある。
★「ラボの偉大な回り道」
「最新の英語教育理論」が人工的に子どもが食べやすいのではないかとLesson1,2・・・階段状になっているのに対して、このようにして生まれたラボの言語習得方法は、一つの大きな山をジグザグに曲がりくねりながら頂上を目指して進んでいるかのようであるという。一見、無駄もあるかのように見える。ここにラボの苦しみがある。が、その道の途中では、言い尽くせないほどの、たくさんの花が咲き、それを見つける楽しさがある。実際、ラボの子どもたちの目は、「どんなお話なの?」と輝いている。
2.テーマ活動が生きる条件
★「暗記されること」と「染み込ませること」の大接戦に勝つ
暗記は、所詮、絞り出すようにしか言えない。そうではなく、体と精神の緊張からとき放つことで、本当の「ことば」というものが生まれる。「染み込ませること」にとことん集中させることで、イメージがふくまみ、想像力もはたらき、心の中から「表現したい!」という思いが生まれる。
★「努力直線」と「成長曲線」を区別する
落語でも「こばなし100回」、絵でも「スケッチ100枚」というように、何かの技術を成し遂げるためには、ある一定のものを努力と忍耐とでやりとげなければならない。ラボでは、「物語の聴き込み」と「テーマ活動」の相互作用が成長につながるまで、時間がかかる。「努力直線」は、努力した分、成長していくまっすぐな直線。それに比べ、「成長曲線」は、努力を絶え間なく積み重ねた時、ある時突然、ぐっと上に成長する曲線。この「成長曲線」を経験した上級生が、ラボの異年齢集団の中にはいる。この成長を遂げるまでの努力と忍耐は、テュ-タ-とパーティが支えている。これは私の意見だが、家庭での支えも大きい。
★ラボの知恵「ことばの自然な習得過程」に従う
「ことば」には、①明示性(例 机はdesk)、②含意性、喚情性(情感を沸きだたせる要素)がある。ラボでは、CDを何回も何回も聴き込むうちに、ことばの意味の「核」ができあがり、仲間と活動をしているうちに、そのまわりに様々な質感が出てくる。「つるつるした」ことばから「ざらざらした」「にゅるにゅるした」ことばへ。種のまわりに果肉がいっぱいついて、噛むと味が出てくるような「ことば」をあつかっている。体験にもとづかなければ習得できない「ことば」である。
★「なる」:「心持ち」が重なる
ことばが本当に伝わる時というのは、相手に自分と同様の心持ちが生ずること。「『なる』と子どもたちは凄い力を出すわよ」(関西Iテュ-タ-)。子どもたちは「演じている」のではなく、「なっている」。「ことば」=「からだ」である(「ことばがひらかれるとき」竹内敏晴)。「なる」と発表している子どもたちの「心持ち」がびんびん伝わってくる。
★ことばは、蓄積されている
イメージ(絵)の輪郭が出来上がらなければ、ことばで描けない。ことばで描きながら絵をさらに塗り上げる。一般には、一つのことばを習得するためには、2000時間も必要だという。体全体にずっとしみこんで、最後にわき出てくる。ときほぐされて、「ことば」が自然に出る。週1回の小学校での英語授業では、ほとんど何の影響もない(薄い)。テーマ活動であれば、3ヶ月で30分のものを100回聴いた場合、年間で学校の約5倍もの量が聴けていることになる。
3.今後のラボの課題
①小学校高学年になってくると、知的論理性(約束事の世界)を求めてくるようになる。「読み・書きの世界」の展開をどのようにしていくか。→知的論理性に応えるよう、やってみればいい。
②「なぜ」という好奇心に応えるラボ。文字に関心を持ち始め、自然に写し始める。「音」が入っていることを生かして、知的論理的世界へ導いてあげればいい。
4.提案
子どもたちの変化、成長を示す事例を記録し集める。テーマ活動を深めて、テュ-タ-が、どのように子どもたちの変化を促しているか、その役割を明らかにするためにも。
5.まとめ
応用言語学の分野で、横軸を「抽象性(数値、統計)-具体性(事実)」、縦軸を「ストンと落ちる(腹の底から、うんOKと思える)-落ちない」という一つの図表を描くと、従来の英語教授法は、あまりにも抽象的で落ちない部分に行き過ぎていた。例えばフォニックスや発音の舌の動きを現した顔の断面図など。ラボの言語習得は、その正反対の部分に位置している。このような「具体性があり且つストンと落ちる」ような言語習得方法でなければ、実際には役に立たない、この部分に位置する教授法をもっと追求すべきだ。
***************
先生は、黒姫キャンプにも参加し、子どもたちが違和感をもたないようにと、一メンバーとして、食事の運搬、掃除など、全ていっしょに取り組まれたそうです。ラボの活動を子どもの目線からみて、またたくさんのインタビュー、パーティ訪問を経て、以上のような分析をされそうです。
以上、私なりの解釈も多少入っているかと思いますが、なるべく先生のお話になったことばに忠実にまとめてみました。
余談となりましたが、ラボのHPを立ち上げて、丁度4年がたちました。こちらの「保護者の方々へ よりラボをご理解いただくために」も92件目。HPができる前は、パーティだよりに綴ってきた内容ですが、HPですと、すぐに過去に書いたものもタイトルから見ることができ、やはり便利。文章をまとめることに毎回かなり時間がかかりますが、これからも何度も推敲を重ねつつ、これは伝えたい!という内容を書いていきたいと思っています。
|
|
|
|
|
地区発表会を終えて一週間。いつも発表会後には、可能な限り、テーマ活動に出演された全家庭にお電話をして、お母様方とお話しするようにしています。発表会のお話から別の話題になって長電話になることもありますが、とても貴重な時間となっています。さらに今回はプラスして、子どもたちに、発表会前に各自「がんばりたいこと」「楽しいところ」を書いてもらい、終了後に「感想」「お家の方より」のメッセージを書いて出していただきました。ひとりひとりが各自の目標を達成できるよう努力できたことを、自覚してもらいたいと思いました。「大きい声で自分のせりふを言えた」等、達成できたお子さんが、ほとんどでしたが、次の目標ができたと自覚できたお子さんもいらっしゃいました。
今回は、年長さんや小1になったばかりの子どもたちも、「この場面を語りたい」という本人の希望や、途中で出られなくなったお子さんのピンチヒッターなどで、ひとりで語るナレーションに挑戦しました。まだ幼児なので、当日、体調をくずすなど、何かがあれば、私が代わりに語ろうと覚悟をし、任せることにしましたが、皆、『森の魔女 バーバ・ヤガ-』のトラック1~2ヶ所分ぐらいを、当日、見事に堂々と1人で語りきりました。もちろん高学年で、今まで以上に、自分の役のせりふを頑張ったお子さんもたくさんいます。年齢に関係なく、それぞれが自分の目標に向かって本当によく努力することができました。
こうした背景には、ご家庭での並々ならぬお母様、お父様方のご協力がありました。後で伺ったのですが、既にナレーションを言えるようになったお子さん(小1)のお母様に、他のお母様がお電話をしてコツを教えてもらったというお話。壁に台詞を全部、お父様が書いて貼り、いっしょに練習したというお話。100回は聴いたというお子さん。お母様、お父様と3人で練習をしたというお子さん。お風呂場で必ずCDを聴いてからあがっていたお子さん。発表直前まで、口づさんで練習していらしたお子さん。こうした頑張る子どもたちを、あたたかく見守って下さったご家族の皆様がいらしたからこそ、当日、皆、力を発揮することができたのだと深く感じております。
以前、4歳のお子さんが素語りを大きな舞台で発表されたさい、私自身が確信したことが一つありました。英語の音を聴き続けていると、ある時点で、ぐっと聞こえるようになる時点があり、そこを乗り越えると、ほとんどの英語の音がよく聞こえるようになるのではないかということです。以前から、ラボの一つの「技」として、認識してはいましたが、幼児から小学校低学年の間に、この山を乗り超えると、言ってみたいという「気持ち」があれば、CDを何度も聴くうちに、親が関わらなくても、いつのまにか言えるようになってしまうようです。きっかけは、個人発表会であったり、今回のような地区の発表会であったり様々です。もちろん乗り越えるまでは、かなりの量のCDを聴くことが必要不可欠ですが、一度マスターできると、その喜びは大きな自信にもなっていくようです。
今回も、大きな舞台で、初めて、役になりきり自然な聞こえた英語を語ることができたお子さんがいました。あるお母様は、その過程をご家庭でみていらして、お母様自身よりも上手に英語を語れるようになったお子さんを、心から喜んで褒めていらっしゃいました。
もちろん個人差はありますが、この山を乗り越えられることができると、おそらく「素語り」はもちろん、国際交流、中学高校での英語学習、そして社会人となるまで、ヒアリング力、発音力(自然なイントネーションも)は、本当に大きな力となると確信しています。また、様々な物語を聴いている間に、聞き覚えのあるフレーズ、いいまわし、単語が、あちこちでリンクしてきて、本当の意味での言語習得へと向かうようです。実際に、この山を乗り越えられたお子さんは、実に非常に単語力も高く、たくさんの「ことば」を習得しています。しかも物語の単語ですから、無味乾燥な単語ではなく、「味のある」単語を習得しているのです。
この分岐点のような時期が、中学生、高校生のお子さんもいらっしゃるというお話を、今日、たまたま30年テュ-タ-をされていらっしゃる方から伺いました。覚えるのにずっと苦労してきたお子さんが、ある日、ある時、本人の気づき、先輩からの助言などからも、ふっとできるようになる。この時を、全ての子どもたちに体験してもらいたいと願っています。そして、たくさんの物語と出会いながら、多くの「ことば」の発見をしてもらいたいと思っています。
|
|
|