『電池が切れるまで』の本の中で紹介されていた詩の中で、
特に印象に残ったものを紹介します。
「命」 11歳の宮越由貴奈ちゃんの詩
命はとても大切だ
人間が生きるための電池みたいだ
でも電池はいつか切れる
命もいつかはなくなる
電池はすぐとりかえられるけど
命はそう簡単にはとりかえられない
何年も何年も
月日がたってやっと
神様に与えられるものだ
命がないと人間は生きられない
でも
「命なんかいらない」
と言って
命をむだにする人もいる
まだたくさん命がつかえるのに
命は休むことなく働いているのに
だから、私は命が疲れたと言うまで
せいいっぱい生きよう
由貴奈ちゃんと同じ病室だった上原さんの詩
(由貴奈ちゃんの話を聞いて書いたもの)
「プラス思考」
なにをそんなに 急ぐのですか
なんでそんなにあせるのですか
少しの間 落ち着いて
まわりをぐるっと見てごらん
あなただけではないでしょう
あなただけではないんだよ
どの家も どの子も 皆大変で
それでも顔には表さず
一生懸命やっているんだよ
自分だけが大変だなんて
そんなエゴなことは考えないで
あなたよりも幸せな人がいれば
あなたよりもつらい思いをしている人もいる
今元気な人だって
つらい時があったんだから
上も見れば見るほど
悲しくなることもあるけれど
今生きていて笑うことができる
それだけでしあわせじゃない
なんで私だけが
なんて考えないで
人と比べて落ち込まないで
ゆっくり のんびり 気長に
つきあっていけばいいじゃない
ね プラス思考で 生きましょう
「親の思い」
五体満足で育っている子どもを持つと
子どものいない人をうらやむことがある
切って縫って体にきずをもつ子どもを持つと
元気で普通の子どもをうらやましく思う
一生ハンディの残る子どもを持つと
一時の治療ですむ子どもをうらやましく思う
余命宣告されたり子どもの死んでしまった親は
ハンディが残ってでも生きている子どもをもつ親をうらやましく思う
子どものできない親は
産める親をうらやましく思う
腹の底から大笑いしているそんな時もよいけれど
私は、いつも微笑んでいられる一日一日、
瞬間瞬間を大切にしたい
最後にこども病院に入院し、院内学級での友達7人を亡くした藤本君の詩
『 みんながしたいこと
自分がしたいこと
それを本気ですること
それが「生きる」ということだと思います
したいこと、やりたいこと
本気でやってみて下さい 』 |