★トルンの音色に酔う |
02月29日 (日) |
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先日,長崎のまっちゃんがヒマラヤの笛「バンスリ」について紹介してくれていましたね(2月22日)。
アジアの音っていいなあ,ヒマラヤの雪に磨かれたように澄んで,
胸の奥底まで染み入るなあ,
…と,じつは,きょうの午後,わたしは忝いほど幸せな音にふれました。
日ごろの無私なヴォランティア活動に感謝するとして
ある福祉施設が催してくれたパーティに招かれて出席。
160人ほどのその集まりでトルンの演奏に立ち会うことになったのです。
この素朴な楽器,たいがいご存知ないかと思います。
もちろん,わたしもはじめて耳にする音でした。
写真で見ていただくように,竹でつくられた楽器。
もともとはベトナムの中部山岳地帯に住む少数民族のあいだで使われてきた伝統楽器で,
それをドレミファの西洋音階が出せるように改良したものだそうです。
竹といっても,わが国で見るものとはかなり違い,
節と節のあいだが長い,ベトナム固有の竹で,
それをよく乾燥させ,輪ゴムとわずかな凧糸だけで止めて組み立てたもの。
この日は,まずマリンバによる「さくら変奏曲」で陽春の雅を浴び,
「ウィリアム・テル序曲」や「アメリカン・パトロール」で
思いっきり軽快に弾んだあと,いろいろな人の挨拶をはさんで
つぎがこのトルンの演奏。
これが,いいッ! シンプルでいい! まじりけのない光に輝いている。
ひととき,世界じゅういっぱいにうすい虹色のベールがふんわりかかったような,
天頂はるかから水晶のように透明な光がササーッと注いできたような,
そんな錯覚と幻想に誘われる音。
わたしたちの血のふるさとがここにある,というような親しさに包まれる。
ベトナムの民俗的な曲を数曲,
そして「竹田の子守唄」のような日本の歌にも合うし,
ディズニーの「星に願いを」のような,むこうのムードミュージックにもぴったり。
きれいな手刺繍のほどこされたベトナムの民族衣装「アオザイ」を着た若い演奏者,
お名前は小栗久美子さんといい,
マリンバ奏者として広く活躍しておられる一方,
東京外国語大学大学院の地域文化研究科博士前期課程に在学中のお嬢さん。
しょっちゅうベトナムとのあいだを行き来,
この珍しい楽器は,何度も何度も空港の検問にひっかかりながら
ようやく持ち込んだとのこと。
アジアは飢えながらも,じつは豊かなんだなあ,
アジアは乱れ,病んでいるけれど,一方,じつに調和がとれ,
こここそわたしの命の原郷なんだなあ,と心を満たされる午後だった。
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Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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ちこらんたんさん (2004年03月01日 12時10分)
お久しぶりです。(ごぶさたして申し訳ありません。)
以前送っていただいた「星の王子様」の感想を寄せよう寄せようと思い
ながら、きちんと書けなくて、月日が流れてしまいました。
今でもやっぱりきちんと書けないんですが、実は届いて2日後ぐらいに、
読んだんです。
やはり一番印象的だったのは、サンテグジュベリの奥方のことでした。
なーんか、彼の高尚なイメージが・・・というかんじで。
でも、意外と人間らしいってのもいい、と今は思いはじめました。
ところで、トルンという楽器の音色は、私聴いたことがありません。
いや、もしかしてあるのかもしれませんね、何かの楽曲に混じっている
とか。
アジアの音は私も大好きです。(落ち着く~(-。-)y-゜゜゜)でも日本
人ってみんなそうかもしれませんね。今のブーム(胡弓とか琉球音楽と
か)もよーく分かります。
それと、ケルトの音楽も好きです。なんかなつかしいカンジがするんで
すよねー。トルンも、そんな感じなのでしょうか。
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Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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ふーちゃんさん (2004年03月01日 23時02分)
やさしい音色なのでしょうね~はじめて見せていただく「トルン」という楽器。
アオザリ姿の演奏者の方もお美しいです。
アジアは豊かという言葉、しっとりと響きました。
日本もそのアジアの一部であることを大切に意識していかなくちゃって。。。
繊細でやわらかで…。
昨年の5月、ラボランド・恒例3パーティ合同合宿へご家族で参加された中に、
おとうさま(=トラン君)がベトナム人のはるかちゃんご一家がありました。
久々の帰国に「ラボランドの休日」を選び、
岐阜から電車でお出かけくださいました。
夜の父母交流会の席で、佐藤テューターのご主人がアジアを周遊なさったお話を
トラン君を囲み話してくださいました。
その折に大変興味深いことを聴きかじり、
あまりの驚きに今でもよく覚えていることがあります。
ベトナムの山岳地帯に今もなお現存する少数民族の中に、
人間のからだの部位(ex,目、耳、口、鼻)をさす言葉のいくつかが
日本語と同じ音の目=目、耳=耳、口=口、鼻=鼻という「ことば」の部族が
あったそうなのです。
あちらの方たちは、ここを通って日本へ「ことば」が流れていったのだと、
そう話されていたのだそうです。(通訳を介して)
すごいお話にとても驚き、「うっひょー」と想いうかがいました。
「トルン」は日本へ流れてはこなかったのかなぁ???
いつか、どこかで、聴いてみたい音色です。
いつも素敵なお話をありがとうございます。
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Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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ちこらんたんさん (2004年03月02日 14時42分)
ちこらんたんさん
今見直してオヨッと思ったんですが、この絵文字はいけませんねぇ。
(-。-)y-゜゜゜)
煙草吸ってるところかしら?
私は吸わないので、念のため弁解をしておきます。
それにしてもトルンの音色、聴いてみたいものです。
ふーちゃんの語源の話も面白いですね。
日本語って、ポリネシアなどからもきているって聞きますが、中国やモ
ンゴル、それに東アジア・・・いろんなところからきているんでしょう
ね。
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Re:Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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がのさん (2004年03月02日 15時58分)
>ちこらんたんさん
今見直してオヨッと思ったんですが、この絵文字はいけませんねぇ。
(-。-)y-゜゜゜)
煙草吸ってるところかしら?
私は吸わないので、念のため弁解をしておきます。
それにしてもトルンの音色、聴いてみたいものです。
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なにを言っトルンですか,トル(ン)に足らぬこと!
わたしは禁煙してもうちょっとで20年。意志堅固でエライっ!
それにしても,じょうずに絵文字つくるもんですねぇ。
トルンの音色が備長炭のシロフォンのよう,とも云いましたが,
やはりそれとも全然違うなあ。水琴窟って知っトルンですか?
あんな,……でもないかなぁ。
まあ,お若いちこらんたんさん,あと2倍ほど生きて
わたしくらいになったら,そのうち聞く機会もあるというもの。
ベトナム現地でもなかなか聞かれないらしいですけれども。
それに,シンプルさがいいよね。
写真で見るとなかなか大掛かりで複雑そうに見えますが,
輪ゴムをひょい,ひょいと外してばらばらにし,
ゴルフバッグのような容れものにガシャガシヤ突っ込んで終わり。
ただ,これ,組みたてるのはたいへんじゃないかなぁ。
ところで,チコちゃん,何か楽器は…?
世にも優雅にハープなんか弾くヒトだったりして…。
わたしですかぁ? いろいろやったけど,どれもモノにならず,
最近は,ほら,ハンドベル,
姪っ子がICUでハンドベルをやっていて,拙者も…,と
色気を出したのですが,なんや,わたしのような貧乏人には
とんでもないことらしい。世知辛い世の中よ。やだやだ。
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Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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サンサンさん (2004年03月02日 21時34分)
楽器も素敵ですが、がのさんの写真、さすがです。
びっくりするくらい、きれい。
今度、デジカメ講習会開いて下さいませんか。
是非、お願いします。
ほんと、いろいろ教えていただきたいです。
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Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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がのさん (2004年03月02日 23時51分)
ふーちゃんさん
>やさしい音色なのでしょうね~。はじめて見せていただく「トルン」という
楽器。アオザイ姿の演奏者の方もお美しいです。アジアは豊かという言葉、し
っとりと響きました。
昨年の5月、ラボランド・恒例3パーティ合同合宿へご家族で参加された中
に、おとうさま(=トラン君)がベトナム人のはるかちゃんご一家がありまし
た。久々の帰国に「ラボランドの休日」を選び、岐阜から電車でお出かけくだ
さいました。その折に大変興味深いことを聴きかじり、あまりの驚きに今でも
よく覚えていることがあります。
ベトナムの山岳地帯に今もなお現存する少数民族の中に、人間のからだの部位
(ex,目、耳、口、鼻)をさす言葉のいくつかが日本語と同じ音の目=目、耳
=耳、口=口、鼻=鼻という「ことば」の部族が
あったそうなのです。
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太古には日本も大陸の一部だったことが知られていますよね。そうやって,こ
とばも音楽も,生活様式も,地下水脈でスーッと通じているのかもしれません
ね。これ,ロマンかもよ。しかし,おもしろいですね,
「オッ,おぬしは鼻族とな? 拙者,ほまれ高き口族の出でござるよ。以後な
にぶんお見知りおきを。まずはお近づきのしるしにトルンの曲をひとつ…」
そんな会話をするんでしょうか。…しないだろうね。
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Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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がのさん (2004年03月03日 00時30分)
サンサンさん
>楽器も素敵ですが、がのさんの写真、
びっくりするくらい、きれい。
今度、デジカメ講習会開いて下さいませんか。
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そんな~。テクニックといって,何もないですよ。ただ,図々しくもう一歩前
へ出て撮れるかどうか,恥知らずになれるかどうか,…それだけ。
このトルンの演奏のときでも,これほど前に来て厚顔に写真を撮るものは,ほ
かにはいません。200人近い人びとにとってわたしの存在は目ざわりだったに
違いありませんが,いい写真を撮ろうと思ったら,そんなことかまってはいら
れません。その度胸だけですね。
サンサンさんの写真,決してダメというわけじゃないと思いますよ。
ほんと,ヨーロッパ旅行の写真など,どれもじょうずですよね。
惜しむらくは,画像処理がイマイチできていないだけ。
そのためにはぜひよい画像処理ソフトをフリーでダウンロードすることじゃな
いでしょうか。簡単な操作でトレミングができる,縮小拡大が自在にできる,
明度をあげることができる…。とりわけサンサンさんの場合には画像がアップ
ロードするに際してかなり暗くなってしまっていますので,これをご自身の目
で見た程度まで明度を上げることができれば,あとはなんの問題もないように
思いますよ。そのためにわたしがアスベル氏に紹介,みなさんに使ってもらい
たいと紹介しているのが「JTrim」というソフト。アスベル氏のどこかのペー
ジでこれを紹介してくれているはずですので,ぜひ挑戦してみてください。こ
のソフトの使い方についてなら,少しアドヴァイスすることができるかも知れ
ません。それでよかったら,いいですよ,講習会でもなんでも。
それに先だっては,一定程度の性能をもつデジカメということでしようか。携
帯電話についているカメラ程度ですと,やはり限界がありますよね。
あと,画像保存archivesの問題はどうなりましたか。現状では,古い不要に
なったものをどんどん消していくしかないのでしょうか。
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Re:Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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ふーちゃんさん (2004年03月03日 23時31分)
がのさんへ
うっ! 口や鼻の話がこんなにも広がっちゃうとは~~~
けれど、これってがのさんのシャレですよ、ねぇ? だといいのだけれど。。。
拙者は口族じゃなくって、おぬしが鼻族でもなくって~、
あのね、口のことをKUCHI、鼻のことをHANAって、
日本語と同じ発音で同じ意味をもつ、そういう部族がおったそうな~。
拙者の日本語表現がなにぶん貧困なためのこの誤解、
まことにかたじけなく、心よりお詫び申し候・・・? これ通じますか?
でも、口族、鼻族のおはなし…とってもオモシロくって、ぷっと笑えました。
ことばの宇宙の四コマに出てきそうなオモシロさでした~♪
トルン、いつか聞きたいです。
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Re:Re:Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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ちこらんたんさん (2004年03月04日 11時44分)
がのさん
バースディ・カード、ありがとうございました♪
メール送りましたが、あらためて。
>なにを言っトルンですか,トル(ン)に足らぬこと!
わたしは禁煙してもうちょっとで20年。意志堅固でエライっ!
それにしても,じょうずに絵文字つくるもんですねぇ。
まだまだとばしますねぇ、おやじギャグ(おっと失礼!)
禁煙20年、エライっ!
わが夫にも、そろそろ禁煙してもらいたいものです。
>トルンの音色が備長炭のシロフォンのよう,とも云いましたが,
やはりそれとも全然違うなあ。水琴窟って知っトルンですか?
あんな,……でもないかなぁ。
あー、水琴窟。なるほど、イメージが近づいてきました。
ベトナム現地でもなかなか聞かれないほどの楽器、そんなめずらしいも
のを聴かれたとは、つくづくすごいですねぇ。
おっしゃるとおり、これから聴く機会もあるかなぁ?
>ところで,チコちゃん,何か楽器は…?
世にも優雅にハープなんか弾くヒトだったりして…。
わたしですかぁ? いろいろやったけど,どれもモノにならず,
最近は,ほら,ハンドベル,
姪っ子がICUでハンドベルをやっていて,拙者も…,と
色気を出したのですが,なんや,わたしのような貧乏人には
とんでもないことらしい。世知辛い世の中よ。やだやだ。
何をおっしゃっトルンですか。(実は使ってみたかったネタ♪)
私?もちろん歌姫シャマトですからハープ・・・いえいえ、子どもの頃
は、ジャパニーズ・ハープをやっておりました。そう、お琴を小・中と
やってましたが、もうすごいブランクですから、今でもひけるかどう
か、謎。
ハンド・ベルは大学がキリスト教系でしたので(ふーちゃんと同じなん
です)、クラブがあったんです。今思うと、やっておけばよかったなー
って。
数年前から「セロひきのゴーシュ」の虜となり、チェロをやってみたい
な~ってひそかに思っています。(でも、難しそー!)
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Re:Re:Re:Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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がのさん (2004年03月06日 13時26分)
ちこらんたんさん
>私?もちろん歌姫シャマトですからハープ・・・いえいえ、子どもの頃
は、ジャパニーズ・ハープをやっておりました。そう、お琴を小・中と
やってました
数年前から「セロひきのゴーシュ」の虜となり、チェロをやってみたい
な~ってひそかに思っています。(でも、難しそー!)
----------------------------
ジャパニーズ・ハープかァ。あれもいいなぁ。
お淑やかな,和服すがたの,首すじさわやかなチコちゃんを想像するの,
ちょっとむずかしいけどね。
…と,こりゃ,ちこらんたんさんにゃ負けておられんと,よしゃ~いいのに,
きょうは久しぶりにフルートの練習を。
(女房が在宅のときは,これ,禁じられている。うるさいっていう。
センスがないんだ,あいつ。きょうは朝からカルチャーおばさんをしに
出かけて行ったので,チャンスだ)だけど,
…あ~あ,ついてねぇ。
わたしのフルートは気まぐれである。きょうあたりはそろそろ花粉症のハナズ
マリ症状があらわれる気配,いつもならオハコの「アヴェ・マリア」から始め
るのだが,どうも,クラシックの気分ではない。
ムードミュージックで「ロミオとジュリエット」「ある愛の詩」「白い恋人た
ち」「雪が降る」「風のささやき」「ブーベの恋人」「フィーリング」「夜の
しのび逢い」…ときて,EL CONDOR PASA(コンドルと飛んでいく)に。この
曲ならフルートでなくQuenaでなきゃ,と押し入れの奥から探し出し,ほこり
を拭いて吹いてみた。ケーナとは竹でつくったアンデスの素朴な楽器である。
あれっ,音が出ない。完璧に吹き方を忘れている。
シッタバッタやっているときのことである。
譜面立てが倒れ,本箱のガラスがパッチ~ンと粉みじん。
女房が見たら何云うかわからない。
気づかれないうち直せないかなぁ,と思うが~。
ラボの入っている西新宿のビルに村松楽器が入っているの,ご存知でした?
世界のムラマツです。ムラマツのフルートを求めて世界の一流フルーティスト
がやってきます。ピエール・ランパルさんに会いました。ゴールドウェルさん
にも会いました。エレベータの中だったり,踊り場だったり。
中でもわたしの人生を狂わせた(!)のは山形由美さん。
エレベータの中でのこと,あの人の目でチカチカッと見つめられたら,
あっ,わたしもフルートをやる運命にあるのだ,と…。
動機が不純なんだよ,という人もいるけど,
ただ,それだけのこと,不純かなあ。バチがあたったのかなあ。
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Re:Re:Re:Re:Re:Re:★トルンの音色に酔う(02月29日)
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ちこらんたんさん (2004年03月07日 01時18分)
がのさん
>ジャパニーズ・ハープかァ。あれもいいなぁ。
お淑やかな,和服すがたの,首すじさわやかなチコちゃんを想像する
の,ちょっとむずかしいけどね。
…と,こりゃ,ちこらんたんさんにゃ負けておられんと,よしゃ~いい
のに,きょうは久しぶりにフルートの練習を。
お淑やかですが、首すじは寒すぎます。パイナップルですから(まだ言
ってる・・・)
フルート、お!すごい!と思ったら、はじまりは山形由美さんでした
か。
動機が不純でもいいじゃないですかぁ。
そこから続けば。
ちなみに奥様は、どんなご趣味を?
歯の治療と伝説になるくらいの花粉症との戦い、がんばってください
ね!
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