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0705
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★生命の歴史の流れのなかで 02月16日 (金)
——80兆という数字、おとうさんはイメージできますか。
——何のことですか、いきなり。
——日本の年間国家予算ですよ。
——な~んだ、80兆ね。おとうさん一人、小夜ちゃん一人よりはちょっと多いだけじゃないの。
——何か勘違いしていませんか。おとうさんは一人、小夜は一人、合わせて二人。日本人の人口が1億2千万人余り、世界じゅうを合わせて60数億人。小夜がいう80兆円とは関係ないわ。
——それではね、一人の人間のからだは何でできていますか。
——英語圏には「男の子って、何でできてる?」というナーサリー・ライムがあったわね。イタズラっ気と怠けごころでできてる!
——まったくゥ! 男の子も女の子も人間は細胞でできてるでしょ。
——はい、細胞。サイですね。サヨウでございます。

narcissus020

——小夜ちゃんもおとうさんも、おとなりのトモちゃんもトモちゃんのおかあさんも、みんな60兆の細胞からできているんですよ。
——おみかんの、あのつぶつぶみたいな…。
——まあ、そんなふうにイメージしてくれてもいい。その一粒一粒のなかに35億年におよぶ生命の歴史がつまっている、と聞いたら、スゴイ! と思いませんか。
——地球が誕生したのが、今から46億年も前のことだった、と聞いたことがあります。
——ところで、宇宙の歴史は200億光年といいます。200億年ではないですよ。光年という単位。その宇宙の歴史に比べたら、地球の歴史なんてケシ粒ほどにも足りない。
——そのスケールは、もう考えても仕様がない。想像を超えていますね。
——46億年前になってようやく地球が生まれ、さらにそのときから11億年を経て、ごく原始的な、菌類に近いような生命が誕生しました。アメーバのような微生物が誕生したのは、まだまだあと、それから8億年もあとのこと、今から27億年前だったそうです。そして、生命らしい生命とされる藻類、地球をおおっていた海に生きていた20億年前のその植物細胞がオーストラリアで発掘されました。
——恐竜が活躍した時代はまだですか。
——たくさんの恐竜たちがいたのは7500万年前ですから、ずっとずっと現代に近くなりましたけれどね。
——う~ん、小夜が想像できるのは、せいぜい古事記や萬葉集、源氏物語の時代以降です。
——いやいや、そこに至るまでにはもっともっと気の遠くなるような時間がかかります。日本に明石原人が現われたのが50万年前ですし、それから縄文時代が始まってくるのがおよそ1万年前。弥生時代となると紀元300年前後ということですから、長い長い古墳時代を経て、やっとこさっとこ卑弥呼の時代、それから奈良時代、平安時代になり…。
——小夜の生まれた21世紀、平成の時代となりました。あ~あ、たいへん、たいへん。
——小夜ちゃんだって、最初からこんな姿をしていたわけじゃありませんよ。
——わかるわ。おかあさんのおなかのなかで、豆粒にも足りない小さな命として、奇跡のようにして誕生したのよね。
——おかあさんのおなかのなか、羊水につつまれて十月十日いたあと、オギャー、オギャーといってこの世に現われました。途方もなく劇的なドラマだとは思いませんか。
——みんなに、かわいい、かわいい、といって歓迎されて…。でも、赤ちゃん自身にとっては、お誕生がうれしいことか、幸せなことか、そんなことはわからないじゃないですか。
——そりゃあそうかもしれません。いやだ、いやだ、もっともっとおかあさんといっしょにいたいよう、と感じていたかもしれませんね。ドラマだというのは、そういうことでなく、おかあさんのおなかのなかで奇跡のように命が誕生して以来、ものすごい速さで遂げた進化のこと。
——はい。あるかなしかの命の種子が、ヘソの緒でおかあさんとつながり、栄養を受けて育つうち、頭ができ脳ができ、目ができ鼻ができ、手足がかたちづくられ、少しずつ人間らしいすがたをもってきます。
——たとえばね、小夜ちゃんはおかあさんのおなかにいるとき、何で呼吸していましたか。
——あら、この世に生まれる前も呼吸をしていたのかしら。
——当たり前ですよ。生きているかぎりのものはどんなものでも呼吸しないでは生きていられませんよ。
——だって、おかあさんのおなかのなかには空気はありませんし。
——そうなの。たとえはあまりよくないですが、小夜ちゃんは、まず目では見えない微細な種子として海の底の岩にとりつきました。藻の胞子のようなものですね。この小さな植物からある瞬間に劇的に動物に変身して、鰓(えら)で羊水を吸ったり吐いたりしながら生きるようになったのです。つまり、お魚たちと同じです。植物からお魚になって、羊水という大海原のさざなみに心地よく揺られ揺られ、楽しい夢を見ながら大きくなったの。
——あら~、小夜は海の藻から、お魚から、進化したのですか。
——よく言うでしょう、海はあらゆる生きもののふるさとだ、と。小夜ちゃんは、お魚というよりは、ナマコかサンショウウオみたいだったのさ。小夜ちゃんはよく、うつ伏せになっておやすみすることがあるね。おなかを下にして。あれこそ小夜ちゃんがサンショウウオだった名残。
——やだ、やだ、そんなの! 意地悪ね、おとうさんは、見てもいないくせに。
——見ていないけれど、みんなそうさ。おとうさんだって、おかあさんだって、おとなりのトモちゃんだって。ホヤみたいなものからナマコみたいなものになり、脊椎が生じて、カエルのような両生類になり、爬虫類になり、そして哺乳類になり、そしてようやく人間に。生命の歴史をたどると、魚類から哺乳類にまで進化をとげるのに100万年もかかっているの。
——哺乳類から類人猿へ、霊長類へ。人間の誕生までは、まだまだはるかな時間を経なければならないのですね。
——そうですよ。類人猿の時代から、全身をおおっていた体毛がなくなり、尻尾が退化し、手足に5本ずつの指ができ、直立して歩くようになって、ようやく人間です。
——赤ちゃんが、這い這いから立っちするまでにも、そこには、備わった本能というより、歴史の記憶が働いているのですね。そう考えると、人間のからだの細胞、60兆個の細胞の一粒一粒が何十億年もの記憶を持っている、ということになります。
——気の遠くなるような時の流れがあり、そのなかで、気の遠くなるような確率で、小夜ちゃんとおとうさんも生まれ、そして出会っている。これを奇跡と呼ばずに何とよびますか! ですから、どの子もどの人も、生まれてきてよかったね、生きていることって、かけがえのない貴いことだね。お互いみんな、生まれてきたことをどれほど大事にしても足りないくらいだね。
——ほんとうにそうですね。でも、あらら、国家予算のおはなしが、どうして命の大切さのおはなしになっちゃったの?
〔「コント——小夜とともに」(41)より〕
*転記スミ ⇒ ページ一覧「小夜 & GANO トーク=5」
Re:★生命の歴史の流れのなかで(02月16日)
Hiromi~さん (2007年02月18日 20時25分)

小夜ちゃんとがの父さんのお話久しぶりですね。世界の人間の話から、
人の細胞までなんだか難しいお話になったしまいましたね。

 たくさんの細胞からなるひと、ひと。命を大切にしなければなりませ
んね。

 おばさんは単純明快ですが細胞の数は変わらないんですね。不思議な
気がします。

 赤ちゃんも同じ。そういえばあかねちゃんところのあかちゃん(あお
いちゃんといいます)今日タッチして第一歩を踏み出したと電話で行っ
てました。まだ10ヵ月半です。おんなじ命です。
 赤ちゃんを見ているとほんとに不思議だなと思います。誰も教えない
のに、おなかがすけばなくし、ことばもまだいえないけれども、ママに
はなにを言っているのか全部解るのですから。とてもいとおしいです。
小夜ちゃんもそういう時あったのよね!!

 がの父さんとのお話難しいけど時どきおやじギャグがはいりますね~
~(^0^)でもいろいろ教えていただきうれしいです。
Re:Re:★生命の歴史の流れのなかで(02月16日)
がのさん (2007年02月18日 22時20分)

Hiromi~さん

【その1】
> おばさんは単純明快ですが、細胞の数は変わらないんですね。不思
議な気がします。
      ----------------------------
 Hiromi~せんせいが「単純」だなんて、口が裂けてクチサケオンナに
なっても言えませんけれど、単純な人も複雑怪奇な人も、怒りんぼの人
もやさしい人も、外国語を話せる人も話せない人も、細胞の数はだいた
い同じだそうですよ。ただ、ゾッとするほど恐いと思ったのは、オツム
のほう。脳細胞のめまぐるしい減少の仕方です。夏が来ると7歳になる
小夜は、まだまだだいじょうぶですけれど、ふつう、35歳を過ぎます
と、人間は1日につき10万個くらいずつの割合で脳細胞が死んでしまう
のだそうですね。1年にすると3,650万個ですよ。わあ、なくなっちゃう
~、ゼロになったらどうしよう、と心配ですが、脳細胞は若いときには
だれでも100億個以上ももっているんですって。ですから、あと何年もつ
かを計算してみると……。当分はだいじょうぶですね。

 あかねちゃんところのあかちゃん(あおいちゃんといいます)今日タ
ッチして第一歩を踏み出したと電話で言ってました。まだ10か月半で
す。おんなじ命です。赤ちゃんを見ているとほんとに不思議だなと思い
ます。

⇒ あら~、あおいちゃん、もう立っちしましたか。エラい、エラい!
 パチパチパチパチ…。這い這いから立っちへ。これも、神さまだけが
その秘密を知る劇的な変身ですよね。しかも、みんなの目に見えるとこ
ろで見事に演じてくれた変身。感動的ですね。可愛いですね。小夜も見
せてもらいに行けばよかった。
【つづく】
Re:Re:★生命の歴史の流れのなかで(02月16日)
がのさん (2007年02月18日 22時22分)

Hiromi~さん

【その2】
 先日、おとうさんから、小夜はそもそも一粒の藻の種子からぽっちり
と芽を伸ばし、腹這いのちっちゃなサンショウウオになってエラで呼吸
するようになり、そのうち手足が形成されてカエルになり、四つ足の動
物になり、おサルさんになり、それからやっと人間の赤ちゃんに変身し
てこの世に現われて、オギャーの一声でエラ呼吸から空気呼吸をするよ
うになった、空気呼吸をするようになってようやく哺乳類の仲間になっ
た、と言われて、夜は悪夢にうなされるほどエラくショックを受けまし
た。でも、あおいちゃんもたしかにその何十億年もの人間の記憶と60兆
もの細胞を備えて生まれ、そして、ついに立っちしたのですね~。すご
い、すごい! おばあちゃまとしても、可愛いくて仕方ありませんね。
Re:★生命の歴史の流れのなかで(02月16日)
スミティさん (2007年02月19日 09時19分)

ご無沙汰しています。
宇宙の中で月を伴って太陽系のこの位置に地球が生まれた奇蹟 、そし
て46億年の地球の変化の「今」にあって、日々ばたばたしているこの日
常。
NHKでこの間から「地球大進化46億年の奇跡の旅」をやっていて、ビデオ
にとって、やっと何とか見終わったところにがのさんの日記。私が高校
の頃はまだ大陸移動説だったのが、こんなことまで検証できるようにな
って、すごいなあ、知れば知るほど、今、ここにあることの奇蹟。

お正月に未来への提言で、若田光一さんが理論物理学者リサ・ランドー
ル氏に「異次元を語る」というタイトルで5次元についてインタビューし
ていました。私たち3次元宇宙のとなりに五次元空間があるんだそうで
す。こんなことが考えられるってすごいですねえ・・・

毎朝ウグイスがしっかり鳴いています。菜の花はお正月から咲いていた
し。ふきのとうももう出ました。
Re:Re:★生命の歴史の流れのなかで(02月16日)
がのさん (2007年02月19日 20時57分)

スミティさん

【その1】
>NHKでこの間から「地球大進化46億年の奇跡の旅」をやっていて、ビデ
オにとって、やっと何とか見終わったところにがのさんの日記。私が高
校の頃はまだ大陸移動説だったのが、こんなことまで検証できるように
なって、すごいなあ、知れば知るほど、今、ここにあることの奇蹟。
      ----------------------------
⇒ その番組については知りませんでした。そうですか、わたしの知る
ことはまったくたかが知れたものに過ぎませんけれど、一期一会とはよ
く言ったもの、ラボですれ違ったわたしとスミティさんが、こうしてネ
ットで出会うことひとつをとっても、何億兆分の1の奇蹟、宇宙的な奇
蹟ということですよね。そこにどんな公式や典型があるのかは測り知る
ことはできません。神さまだけが知る領域なのでしょう。『蘭学事始』
を書いた杉田玄白の歌にこんなのがあります。

  なしうるは おのがちからと人や思ふ 神の導く身しらずして

 さてさて、そんな奇蹟の宇宙の微塵としては、どう生きればいいの
か。その老薬師(くすし)が言うには、

   過ぎし世も来る世も同じ夢なれば けふのいまこそ楽しかりけり


> お正月に未来への提言で、若田光一さんが理論物理学者リサ・ランド
ール氏に「異次元を語る」というタイトルで5次元についてインタビュー
していました。私たち3次元宇宙のとなりに五次元空間があるんだそうで
す。こんなことが考えられるってすごいですねえ。

⇒ 若田氏の宇宙滞在のこと、わたしも知りました。たいしたものです
ねぇ。テューターのみなさんがわがことのように喜んでおられました
ね。
 でもねぇ、おヘソが46.2度ほど曲がっているわたしは、みなさんが舞
い上がれば舞い上がるほど、ひっかかるんですよね。うまく言えません
が、ピノッキオの物語に託して述べたことでもあり、また、ずっと以
前、このサイトでご紹介したことがあるように思うのですが、松谷みよ
子さんの『死の国からのバトン』で、山のおばばが言うことば。それ
が、恐ろしい海鳴りのように聞こえてくるんです。

「ただ愚かしゅうてまちごうたということなら、それはまだゆるされる
のや。けれど、人間の賢さが、こざかしさとなってあらわれたとき、そ
のおごりたかぶる心、おそれを知らぬ心は、おそろしい結末を生むが
や」
【つづく】
Re:Re:★生命の歴史の流れのなかで(02月16日)
がのさん (2007年02月21日 09時27分)

スミティさん

【その2】

「むかしの人びとは、おそれを、つつしみを知っておった。山をおそ
れ、水をおそれ、火をおそれ、つつしみ深いこころでそれに対した。し
かしの、いまの人びとは、山も水も火も、わがものとしてもてあそんだ
がや。やがては太陽をも月をももてあそぶことやろ」

 自分は前世紀の遺物、時代おくれのフーテンであることは十分承知し
ておりますが、こうしたニュースもただに無邪気には喜べないでいま
す。そういえば、スミティさんには松谷さんの作品のいくつかを読んで
もらっていましたね、作品の舞台がお住いに近いということで。



> 毎朝ウグイスがしっかり鳴いています。菜の花はお正月から咲いてい
たし。ふきのとうももう出ました。

⇒ ウグイスがもう鳴いていますか。ではこちらでも明日、明後日くら
いには聞けるでしょうかね。モンシロチョウが飛んだ、というニュース
も、きょう、南のほうから伝わってきました。わが家のまわりでは、梅
が満開、とってもいい香りにつつまれています。一本の紅梅のなかに十
数羽のメジロさんたちがチュツチュといって遊んでいたり。また、四十
雀の鳴き声が、凍てつく静かな朝まだきの空気をつん裂いて聞こえ、心
地よい目覚ましになっています。とりわけこの恋歌がうれしいのは、去
年、どうしちゃったのかな、と思われるほど鳴き声が聞けず、ひょっと
すると鳥ウイルスににやられちゃったのかな、と心配していましたの
で。

 春。花粉の飛ぶ季節。わたしとしてはまたしばらくは家の中に蟄居し
ていなければならない季節でもあります。しかし、そうもしていられな
い事情もあり、困ったものです。どうぞお元気でお励みください。
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