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★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見 01月10日 (水)
 年初の日記のなかで、主題とは離れますが、ゴッホと浮世絵のことをチラと書きました。ゴッホが歌川広重や葛飾北斎らの日本の絵を見て感激し、いくつもの模写を残していることなど。広重の描いた“名所江戸百景”のうちのひとつ、「大はしあたけの夕立」(写真・下)、…黒い空から鋭い斜めの線をなして激しく降り注ぐ雨、隅田川にかかる木組みの橋の上を江戸町人が右往左往する情景を描いた絵、それを模した「ジャポネズリー、雨中の橋」はあまりにも有名ですし、肖像画「タンギー爺さん」の背景にたくさんの浮世絵があることもよく知られていますね。
 こうしたことについて、数名の方からの追加情報やお問合せをいただき、改めていろいろなことを知るところとなりました。ありがとうございました。

hiroshige003

 ゴッホにかぎらず、モネやルノワールといった19世紀を代表するヨーロッパ絵画の巨匠たちに多大な影響を与えた浮世絵。ところで、きのう、愚妻のところに送られてきている月刊誌「いきいき」2月号のページをなにげなく開いていましたら、「浮世絵とゴッホ」と題する小さな記事が目にとびこんできました。早坂暁さんの講演の一部を抜粋したもののようです。
 いくつかの注目すべきエピソードが紹介されています。
 “炎の人”ゴッホがその弟のテオに書き送っていた手紙に何十回となく、日本に行きたい、日本人になりたい、日本の浮世絵師たちが住む“長屋”なるところでいっしょに暮らしたい、と書き、たいそうな憧れをもってゴッホが江戸というものを見ていたこと。
 わたし自身は知りませんでしたが、広重の「花魁」や「亀戸梅屋敷」も模写していること。
 そして、目からウロコ! びっくりさせられたのは、ゴッホの代表作のひとつ、ルーブル美術館にある、あの「糸杉と星の見える道」(写真・下)、ゴッホ特有のタッチでまん中に糸杉が大きく描かれ、手前には農夫が二人こちらに向かって歩いてくる、馬車も見える、のどかな田園の風景をとらえた絵ですが、よく見ると、糸杉の上辺を挟んで左に太陽、右に三日月が見られます。これは、与謝蕪村の名句「菜の花や 月は東に 日は西に」を描いたもの、菜の花を糸杉に入れかえたもの、との指摘。さあ、ほんとうかなあ…。
 微妙な変化を見せる日本の自然のすがたに時間のうつろいをとらえる繊細な日本人の目、その感性。そこに生まれた芸術にこころを寄せるゴッホやルノワールたちのまなざしに、芸術の不思議、芸術の秘密を見たように思いました。

gogh005

★…「ゴッホと浮世絵」転記スミ ⇒ ページ一覧「アート回廊=2」
Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
dorothyさん (2007年01月10日 16時48分)

ゴッホの絵に「菜の花や・・・」が
仕込まれているとは!なんとも感動的です。
オルセー美術館で、多数の印象派画家の絵を
見たとき、特にゴッホの部屋では、なんとも
いえない気持ちになりました。

浮世絵のタッチを感じたからです。

閑話休題
同じ日に2本立て続けに映画を見た、というのは
我が家も同じですが、私たちは、
「シャーロットのおくりもの」と「007」
でした。・・・ああ、なんという教養度の違い!

ですが、子供の純粋な心を失いたくない、という
思いは同じです。
Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月10日 22時45分)

dorothyさん

【その1】
>ゴッホの絵に「菜の花や…」が仕込まれているとは! なんとも感動
的です。
     ----------------------------
 これについては、どうなのでしょうか、早坂氏の見方にまだ納得しき
れないものがありますが、しかし、これまで不思議に思って見ることは
ありませんでしたけれど、たしかに一つの画面に太陽と月がはっきり描
かれていますね。太陽が真上にあるということは、昼の時間ですよね。
農夫たちは昼食をとりに帰っていくところでしょうか。その時間に見え
ているのはニッケルのような昼の月のはずだが、そうではなく、はっき
りと輪郭を持ち、鮮やかな輝きを持っている月。ゴッホの絵をそんな屁
理屈で見ていても仕方ないのでしょうが、わたしには、これ、身びいき
のようで、どうも蕪村の句とは結びつけにくいのですが…。どこかに確
証があるのでしょうかねぇ。


> 同じ日に2本立て続けに映画を見た、というのは我が家も同じです
が、私たちは、「シャーロットのおくりもの」と「007」でした。…
ああ、なんという教養度の違い! ですが、子供の純粋な心を失いたく
ない、という思いは同じです。
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「教養度」とは無関係でしょう。映画や演劇や美術をどう観るかは、
人それぞれ。おカネを出して見ているわけで、自由が100パーセント保証
されているわけですね。そして、所詮、映画はamusement、あるには気ま
まなpastime、叱られそうですが、いわば“閑粒子”(ひまつぶし)のひと
つですよ。1時間やそこらの映像のなかで描き出せる人間の真実には、
たかが知れたものがあります。むかしの映画のなかにはそうじゃなかっ
たものもあった、ような記憶がありますが。そんなヒマツブシと消費と
気分転換も、忙しい、忙しいといって駆け回っている現代人には必要だ
という現実の桎梏のなかに生きているということでしょう。
【つづく】
Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月10日 22時56分)

dorothyさん

【その2】
 そうはいっても、映画も、見ればいろいろ考えさせられます。思い直
してみれば、別に言われないでもわかっていることではありますが、た
とえば「がばいばあちゃん」のことば、
 ――相手にわからないようにやるのが本当の親切、本当のやさしさと
いうものよぉ。
 ――同じ貧乏でも、明るい貧乏と暗い貧乏とがある。うちは見栄のな
い明るい貧乏。今のうちに貧乏しとけ。金持ちになったら大変ぞ。よか
もん食べたり、旅行に行ったりせにゃならん。忙しかぞ」
 ――悲しい話は夜にするな。どんなつらい話も昼にしたら、たいした
ことはなくなる。
 ――この世の中、拾うものはあっても、捨てるものはなかとばい。

 こんなことばが胸に深く沁みます。道をただ歩いていてはもったいな
い、として、いつのときも大きな磁石をひきずって歩き、くず鉄を拾い
集めて売るばあちゃん。ケチは卑しいが節約は尊いことだとして、家の
前を流れる川に7、8メートルもあろうか長い竹をわたしておく。そこ
にいろいろなものが流れてきてひっかかる。川を汚さないというだけで
なく、キャベツの葉、キュウリもナスもトマトも流れてくる。たしかに
ひん曲がってかっこうのわるいキュウリやナスだったりするが、味に変
わりがあるわけではない。ゲタも流れてくる。まるでスーパーマーケッ
トだ、しかもおカネを払わなくてもいい、と得意げに笑うばあちゃん。
「笑顔で生きんしゃい」と、小さな喜びを大きく喜ぶ日々の生活。
 
 事情が違う、戦後の貧しい、物のない時代だったからということもあ
ろう。地方の小さな町だっただからということもあろう。おカネさえ出
せばいくらでもモノが買え、モノに埋まって生きている現代人の感覚に
は遠いものがあるかもしれない。しかし、どうしてなのか、みっともな
いよ、無理だよ、といって退けるよりは、こころの底になつかしい郷愁
のようなもののよみがえるのを覚えるんですね。そして、J.J.ルソーが
「エミール」でいう、「子どもをダメにするのは簡単だ、欲しがるもの
をハイハイとすぐ与えさえすればいい」という痛烈な皮肉、ズブリと胸
を刺す真実の声が聞こえてくる。
 目の前に展開する物象をどうとらえるか、それは、教養とも知識とも
経験知とも関係のない、う~ん、どう自分の個性のなかに取り込むとい
う「感性」の問題なのでしょうか。
Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
dorothyさん (2007年01月11日 10時15分)

がのさん

>目の前に展開する物象をどうとらえるか、それは、教養とも知識とも
経験知とも関係のない、う~ん、どう自分の個性のなかに取り込むとい
う「感性」の問題なのでしょうか。

「がばいばあちゃん」を見てはおりませんが、確かに、がのさんの
記された言葉は胸にしみこみます。すぐに影響を受ける私、さすがに
磁石を引きずっては歩けませんが、暗い話は昼にすることにします。

そういえば、若いころとてもつらい時期がありました。そのとき、
小学校の理科担当の先生(小学校に理科の先生がいたのです!)
がおっしゃった言葉を思い出して耐えたことがあります。

「自分にとって大変なことでも、地球全体から見れば小さなこと。
ましてや、君たちはこれからの宇宙を背負って立つ人間だ。
宇宙全体で見れば、ないに等しい君たちの悩み。その君たちが
宇宙の未来を担うんだ。悩みは解決できる。乗り越えろ。」と。

書き言葉にまとめると、こじんまりしてしまいますが、松山弁で
心の入った強い言葉でした。この先生のお名前すら忘れてしまい
ました。理科の先生が急病でピンチヒッターでいらっしゃった、
ごく短期間在任の先生でした。ですが、人生をミクロで見つめる
細やかさと、俯瞰で見つめる鷹揚さを教えられました。
Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月11日 21時01分)

dorothyさん

【その1】
>「がばいばあちゃん」を見てはおりませんが、すぐに影響を受ける
私、さすがに磁石を引きずっては歩けませんが、
     ----------------------------
 ブアッハッハッハ…のハ。今晩は大笑いしながら高イビキで寝ること
になるでしょうか。
 ヒモの先に大きな磁石をつけて路上をひきづり、クズ鉄をつけたまま
ガラガラと郡山の町なかを歩く、モンペを履き、草履ペタペタ、手ぬぐ
いで姉さんかぶりをしたご婦人がいる。あれれ、よく見れば、陸奥の聖
子さん、dorothyさんじゃないだろうか。そうだ、そうだ、ほら、そのあ
とをりんごちゃんが「やめてよ、みっともない!」とわめきながら、追
っかけてまわったりして…。
あ、失礼、失礼! どうも想像が下品でいけませんね。(こんなことを言
うから、ちこたんに「セクハラじゃ! とイチャモンをつけられる)


> 「自分にとって大変なことでも、地球全体から見れば小さなこと。ま
してや、君たちはこれからの宇宙を背負って立つ人間だ。宇宙全体で見
れば、ないに等しい君たちの悩み。その君たちが宇宙の未来を担うん
だ。悩みは解決できる。乗り越えろ」と。人生をミクロで見つめる細や
かさと、俯瞰で見つめる鷹揚さを教えられました。
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ええ、それそれ。目先のことにばかりに追われて日々をすごすわたし
のような凡愚な俗人にはおよびもつかないことながら、遠くから見る、
ぐっと近づいて見る、横から、斜めから、底のほうからも、と。鋭角的
に深く見る、広角的・多角的に見る、ということでしょうか。それがで
きたら、きっと、人の毎日はおもしろくて仕様がないのかもしれませ
ん。
【つづく】
Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月11日 21時03分)

dorothyさん

【その2】
 せっかくですので、ここでの話題に戻して、浮世絵に照らしてそのこ
とを言うなら、葛飾北斎の、あの誰もが知っている傑作、“富嶽三十六
景”のひとつ「神奈川沖浪裏」。荒々しく圧倒するような波のむこうに
冠雪富士が見え、手前には3隻の小舟が浪のあいだに翻弄されている、
あの絵。構図のみごとさに感動するよりも、なんだか見ているとその迫
力にドキドキさせられる絵。あれは三つの目で描かれているといわれま
すね。一つは魚の目。激浪にもみくちゃにされている小舟は魚の目によ
るものであり、右2隻の小舟に乗っている船乗りたちのすがたをとらえ
ているのは、それとは別の、人間の目。そしてもう一つ。まん中の富士
山を見ているのは鳥の目。鳥が、高い高い、きれいな空気の通うあうと
ころから見下ろしてキャッチしている、といいます。人間の目だった
ら、富士山はもっともっと大きなバランスでとらえられていたはずだ、
と。

 ヨーロッパ絵画の巨匠たちが卒倒するほどびっくりしたのは、浮世絵
に見る細密な線のしなやかさばかりでなく、そうした、大胆にして繊細
な、そしてマルチな視線による技法だったんですね。
 さらに言うなら、さきにご紹介したライナー・チムニクの絵本、『ク
レーン男』(または『クレーン』)や『タイコたたきの夢』。わたしがな
ぜかこの人の絵に惹かれるのは、そうした視点をもつ稀有な作家だから
かもしれません。巨大なクレーンのてっぺんからだったり、飛行船のう
えからだったり、電柱のうえからだったり、建築中のビルのうえからだ
ったり、高い高いところから俯瞰する図柄が多く見られんです。同時
に、卑近な市民生活とその群像が、ユーモアたっぷりに痛快に、そして
細密に。
 dorothyさんがもしこの絵本をまだご存知ないようでしたら、ぜひ探し
て見てくださいませんか。なかなか書店にはないと思いますが、いい図
書館ならきっともっていると思いますので。
【つづく】
Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月11日 21時07分)

dorothyさん

【その3】

【閑話休題】
 左の「ページ一覧」で、わたしは思慮もなく「鵜(ウ)の眼」「鷹(タ
カ)の眼」「イワシの眼」などと、はなはだいい加減な標題をつけてしま
いました。気楽に無責任な戯れごとを、というつもりでしたが、考えて
みれば、「イワシの眼」はともかく、「鵜の眼・鷹の眼」といったら、
鋭い詮索的な眼の意味ですよね。ものの本質を射抜くような眼。わかり
ました、どうしてわたしの料簡がいつも狭いかが。恥ずかしい視野の狭
さ。せめて「トンビの眼」くらいにして、高い、広い視野からのどやか
にものが見られないといけなかったんだね。反省。
Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
Hiromi~さん (2007年01月11日 21時09分)

 私は昨年の夏パリへ行ったとき、モネの家でたくさんの浮世絵をみま
した。ゴッホと同様モネも浮世絵(日本)にあこがれていたとしりまし
た。庭園も(睡蓮で有名)日本風に一部が作られていてかなりの日本びい
きだと知りました。

 ゴッホの死の直前まで住んでいたアトリエにも行きましたが、生憎休
館日でした。ゴッホが自殺を図った麦畑や、教会もそのまま残されてい
て、ゴッホの絵がその場所にありましたね。

 今日たまたま、夫がオランジェリー美術館の作品がが日本にやってく
るという話をしました。オランジェリーには行っていますので、どんな
絵が来るのか楽しみです。

 ゴッホの絵では黄色いテラスの絵と杉の木の絵が好きですね。燃える
ようなタッチも短い生涯から生まれたのでしょうか??モネとは対照的
な生き方をしたように思います。

 ゴッホのお墓も尋ねましたが、弟のお墓と一緒にひっそりとありまし
た。今でも目に焼きついています。

 麦畑の一角で絵を描いている若い娘さんがいました。

 ゴッホもモネも知らないことばかりでしたが、現地へ行って少し解っ
たような気がします。

 
Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月12日 01時08分)

Hiromi~さん

> 私は昨年の夏パリへ行ったとき、モネの家でたくさんの浮世絵をみ
ました。ゴッホと同様モネも浮世絵(日本)にあこがれていたと知りま
した。

⇒ パリの美術館めぐりは、夢です、憧れです。いろいろな由縁を訪ね
ておられるご様子、ほんと、羨ましいです。ゴッホもモネも、自分の画
室には日本の版画(浮世絵)を壁いっぱいにピンで止めていて、それを見
ては楽しんでいたそうですね。


> 今日たまたま、夫がオランジェリー美術館の作品がが日本にやってく
るという話をしました。オランジェリーには行っていますので、どんな
絵が来るのか楽しみです。

⇒ そうですか、オランジェリーもまた来るのですか。5~6年前だった
でしょうか、京都に来ていたのは承知しておりましたが、行って見る機
会には恵まれませんでした。いつから、どこで、でしょうかねぇ。渋谷
のBunkamuraあたりでしょうか。オランジェリーといえばモネの「睡蓮」
があまりにも有名。印象派絵画の殿堂のようなところでしたね。もちろ
んわたしは直接見たわけではなく、画集でしか知らないのですが、ほか
には、セザンヌの、あの物議をかもした「草上の昼食」、ルノワールの
「ピアノを弾く少女」が思いだされます。その種の作品も来るのでしょ
うかねぇ。
 それも楽しみですが、いまわたしが注目しているのは、この1月27日
から4月8日まで、上野公園の都美術館で開催される「オルセー美術館
展」。セーヌ河をはさんでルーブル美術館の対岸にある、もと駅舎だっ
た美術館ですよね。ここにも印象派の名作があふれているそうで。マネ
が描いたベルト・モリゾの、あの気品に満ちた優雅な表情、あのナゾの
ように黒く深い瞳が、いよいよじかに見られるかと想うと、いまからド
キドキしています。

> ゴッホのお墓も訪ねましたが、弟のお墓と一緒にひっそりとありまし
た。今でも目に焼きついています。

⇒ ゴッホについては、ゴーギャンとの争いのこと、耳を削ぎ落とした
こと、パリへ出た4年後に銃で自殺したこと(37歳にて歿)、などのエピ
ソードが有名ですが、弟のテオ(映画監督)との仲は終生よかったよう
で、テオに宛てられたたくさんの書簡により、作品の秘密がベールを脱
いでいるようですね。
 たくさんのパリ情報、ありがとうございました。
Re:Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
dorothyさん (2007年01月12日 08時42分)

がのさん

富嶽三十六景の、あの絵は、確かに
複眼的な表現ですね。改めて
感心しました。その視点がのちに
ピカソやセザンヌをはじめとする
近代絵画に至っていくのでしょうか。

寡聞にして、「クレーン」その他の絵本を見たことが
ありません。図書館で探します。ありがとうございます。

「ウの眼、タカの眼」で思い出した歌が
あります。

あめつつ ちどりましとと などさけるとめ
おとめに ただにあわむと わがさけるとめ

古事記に歌われている歌です。5・7・7の
調べに至る前の4・7・7のリズムで歌われて
います。
大好きなあなたに早く会いたいと眼を大きく
見開いたから目が裂けたのですよ、とあまりにも
ストレートな愛情表現だな、と高校でこれを
習ったときにびっくりしたものでした。

・・・巨大磁石をひきずる私のうしろをりんごが
「恥ずかしいからやめて」といいながらついてくる。

この前、スーパーで私が音楽に合わせて踊りながら
買い物をしていたときのシチュエーションそっくりです。
ちこらんたんさんに叱られたら、お伝えください。
がのさんは、トンビの眼でそれを目撃したのだ、と。
Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
Hiromi~さん (2007年01月12日 21時53分)

⇒ そうですか、オランジェリーもまた来るのですか。5~6年前だった
でしょうか、京都に来ていたのは承知しておりましたが、行って見る機
会には恵まれませんでした。いつから、どこで、でしょうかねぇ。渋谷
のBunkamuraあたりでしょうか。オランジェリーといえばモネの「睡蓮」
があまりにも有名。印象派絵画の殿堂のようなところでしたね。もちろ
んわたしは直接見たわけではなく、画集でしか知らないのですが、ほか
には、セザンヌの、あの物議をかもした「草上の昼食」、ルノワールの
「ピアノを弾く少女」が思いだされます。その種の作品も来るのでしょ
うかねぇ。
 それも楽しみですが、いまわたしが注目しているのは、この1月27日
から4月8日まで、上野公園の都美術館で開催される「オルセー美術館
展」。セーヌ河をはさんでルーブル美術館の対岸にある、もと駅舎だっ
た美術館ですよね。ここにも印象派の名作があふれているそうで。マネ
が描いたベルト・モリゾの、あの気品に満ちた優雅な表情、あのナゾの
ように黒く深い瞳が、いよいよじかに見られるかと想うと、いまからド
キドキしています。

=>ごめんなさい。夫が言っているのはオルセーのことだと思います。
  上野だといってましたから。大々的に宣伝してるって。

  オルセーには、2回ほど行きました。ルーブルは大きすぎて・・・。
  オルセーの印象派の絵はいいですね。好きな絵ばかりです。

  

> ゴッホのお墓も訪ねましたが、弟のお墓と一緒にひっそりとありまし
た。今でも目に焼きついています。

⇒ ゴッホについては、ゴーギャンとの争いのこと、耳を削ぎ落とした
こと、パリへ出た4年後に銃で自殺したこと(37歳にて歿)、などのエピ
ソードが有名ですが、弟のテオ(映画監督)との仲は終生よかったよう
で、テオに宛てられたたくさんの書簡により、作品の秘密がベールを脱
いでいるようですね。
 
=>弟との書簡があるのですか。自分の耳を切り落としたという家があ
  ったんですよ。

  ゴッホやセザンヌなどやっぱり印象派の絵が好きです。
  
  今度は5月に、夫も行くといってます。次女も赤ちゃん連れて絶対行
  くと張り切ってます。
  又違ったフランスに出会えそうです。スイスも行きたいな~~なん
  て今から胸膨らんでいます。

   
Re:Re:Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月13日 10時42分)

dorothyさん

【その1】
> がのさんは、トンビの眼でそれを目撃したのだ、と。
     ----------------------------
⇒ いやいやいや。わたしの眼は「トンビの眼」というよりも、ひょっ
としたら「千里眼」かもしれませんよ! きょう、外から帰り、夕食を
とりながらチラとテレビを見ましたら(NHK総合「迷宮美術館」)、ほらほ
ら、ゴッホと浮世絵のことを紹介しているじゃあありませんか! 「タ
ンギー爺さん」の肖像の背後に描かれている数々の浮世絵のこと。この
タンギー爺さんは、モンパルナスの裏通りのちっちゃな画材屋の主人。
この人自身、貧乏でおカネに苦労していたようですが、貧しいゴッホは
食うや食わずの日々、なかなか思うようには画材を購入できない。払え
ないおカネの代わりに描いたのがこの肖像画、…というのはたぶんにわ
たしの勝手な想像ですが、案外そんなところかもしれません。

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あめつつ ちどりましとと などさけるとめ
おとめに ただにあわむと わがさけるとめ

大好きなあなたに早く会いたいと眼を大きく見開いたから目が裂けたの
ですよ、とあまりにもストレートな愛情表現だな、と高校でこれを習っ
たときにびっくりしたものでした。

⇒ 古事記の歌ですね。素朴ながら率直な若い男のこころを吐露する
歌。宝石の原石ならぬことばの原型のようなものがカチリとひびきま
す。
 わたしがときどき、古くさいといわれながらも「ことばはこころ」
「ことばを育てることはこころを育てること」、ラボは“教える”こと
はしない、と、ラボ草創期の理念を持ち出すのは、この謂いなんです
ね。英語だ、英語だ、と、それがあたかも特別なことでもあるかのよう
に金科玉条にして言っていたのでは、こころにつながる「ことば」は育
ちません。ことばはそんな薄っぺらなところにはありません。日本人が
日本語もろくろく知らないで外国語を教える、なんて考えられないこ
と、恥ずかしいこと。外国から来て日本語を学ぶ人のほうが、はるかに
よく日本のこと、日本のことばを知っているという皮肉によく出会いま
す。ラボが「母語も大事にする」と標榜しながら、じつのところ、それ
がまるでウソっぱちであることを感じることがときどきあります。
【つづく】
Re:Re:Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月13日 20時52分)

dorothyさん

【その2】
 で、子どもたちには時には「小倉百人一首」なんていいのだけどな
あ、と思いつつ、この年初、百人一首をやるパーティがどこかにありは
しないだろうか、と注目していました。ああ、やっぱりどこもやってい
ないのか、と落胆しかけていましたら、ちこらんたんさんのところ、
dorothyさんのところでやっていることを知って、うれしかったのよね。
ほんと、よかった、よかった! もっとほかでもやっているのかもしれ
ない、と。

 「かるた」というのは、なかなかすぐれた遊びだと思います。こうし
たあそびのなかで、洗練された美しい日本のことばをこころにいっぱい
沁み込ませる、そこからこころにつながる「ことば」がはじまってい
く、そんな感じがしています。

【閑話休題】
 わたしの郷里には「上毛かるた」というのがあり、群馬県内の子ども
たちは小学生のころから何百回となくこれで遊ぶことになります。例
年、たいへん盛んなかるたとり競技会もありました。「つる舞う形の群
馬県」「雷(らい)と空風、義理人情」といった県民性や名物とされてい
る風物、「すそ野は長し、赤城山」「仙境尾瀬沼、花の原」「世のちり
洗う四万温泉」といった地理や名所旧跡、そして「和算の大家・関孝
和」「平和の使徒(つかい)新島襄」「歴史に名高い、新田義貞」「心の
灯台、内村鑑三」「誇る文豪、田山花袋」「沼田城下の塩原太助」(勤倹
節約で財をなした人物)、…といった歴史に残る郷土の偉人たちのこと、
また、日本の開国、横浜の開港、そしてそれを機にどんどん海外との交
易が進められていったわけですが、その実質的な推進役として決定的な
役割を果たしたのが上州の生糸。「日本で最初の、富岡製糸」、その富
岡製糸工場は、いま世界遺産登録申請中、といったような郷土の歴史文
化などを知り、ことあるごとに唇にはそのことばが浮かびます。
 それは自分をゆたかにする自信と誇りとして血肉化し、からだのシン
をつらぬくアイデンティティとなっていて、その七・五調のことばは、
生涯、どんなときにも忘れることはありませんでしょうね。
Re:Re:Re:Re:★ゴッホと浮世絵、時間を表現する稀有な技法の発見(01月10日)
がのさん (2007年01月13日 22時15分)

Hiromi~さん

> ゴッホやセザンヌなどやっぱり印象派の絵が好きです。
 今度は5月に、夫も行くといってます。次女も赤ちゃん連れて絶対行 
くと張り切ってます。又違ったフランスに出会えそうです。スイスも行
きたいな~~なんて今から胸膨らんでいます。
     ----------------------------
 まあまあまあ、いいですねぇ、おそろいでの海外旅行。幸せの絶頂と
いうところですね。
 一方、わたしゃ、悲しいカゴの鳥。この不幸な子にも、いささかなり
ともお恵みを! ということで、Hiromi~さんの旅行カバンにもぐりこ
んで、いっしょについていきたいですよ、まったく。
もっとも、このごろは、あぶない、あぶない、女性の旅行カバンといえ
ば、バラバラの死体! 気分の悪くなる猟奇事件がパッとアタマをよぎ
りますが…。
 いやいや、ごめんなさい、つまらぬことを!
 5月といえば緑かがやく美しい季節。ヨーロッパのいい旅をしてきて
ください。そして、またそのうち、楽しい旅の話をゆっくりと聞かせて
ください。
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