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★イソップ動物寓話の秘密 Part:1 01月14日 (金)
「ありときりぎりす」についての何か制作秘話を紹介してくれと、トップページに掲げた画像を見てくれた数名の方からの声が届いています。ただ、あいにく「ありときりぎりす」の制作にはわたしはタッチしておりませんし、秘話などは何も持ち合わせておりません。加えて、この物語はよほどテーマ活動向きなのでしょうか、どこのパーティでも取り組んでいて、もうしゃぶり尽くされていて、わたしが紹介するようなことはあまりないように思いますね。原話は「ありときりぎりす」でなく「セミとアリ」となっていることも、みなさんよくご存知のはずですし。
ant-a.jpg

さて、それなら何をご紹介しようか、と考えてイソップ物語について思い返してみると、いやいや、このたった一冊の寓話集、約400のおはなしが地球上の人類に及ぼしてきた影響力の大きさに思いあたります。なんせ、これが最初に形をなしたのが紀元前4世紀ですよ。そしてこの21世紀の今日に至っているわけでしょ。25世紀もの長きにわたって親しまれ、人間の精神形成にかかわってきたという点で、これに比肩するものはないですよね。たとえば「ありときりぎりす」のおはなしから、人びとは何を考え、どんなことを学んだでしょうか。ラボのテーマ活動ではまさにそこを衝いて取り組んできました。ふつうには、遊興的・享楽的生活におぼれてはいけない、働くことを中心に人間はもっと堅実に、地道に、人と人とが協調しあいながら生きるべきだ、といったことでしょうか。
もっと端的には、きわめてよく人口に膾炙されている「うさぎとかめ」のおはなし。あのおはなしから、どんなことを考えましたか。「北風と太陽」や「金の斧・銀の斧」からは…? だって、日本人で「うさぎとかめ」のかけくらべのおはなしを知らないという人はどれくらいいるでしょうか。「もしもしかめよ、かめさんよ、世界のうちでおまえほど…」あのうさぎさんとかめさんです。ここから人びとは、どんなときも油断をしてはいけない、高慢はいけない、才能におぼれるのはよくない、ということを学んだかも知れないし、こつこつと地道に積み上げた努力は生まれついての才能にまさる、と知って頑張る力にしたかも知れないし、自分の実力をよく知り、他と自分を比較したりすべきじゃない、なんてったってgoing my wayよ、と、そんな人生の教訓を会得した人もいるかも知れません。
「オオカミ少年」のおはなしだってそうじゃないですか。ほんの退屈まぎれに少年は「オオカミだ、オオカミが来たぞ!」と叫んで村人たちを驚かして喜んでいる。このテの愉快犯、いまもよくいるじゃないですか。でも、そんなイタズラがくり返されるうち、ほんとうのオオカミが襲ってきたとき、だれも駆けつけてはくれず、哀れ、少年はオオカミの牙にかかって死んでしまう。このおはなしから、ウソはいけない、軽はずみは身を滅ぼすと考えた人も多いことでしょう。「キツネとぶどう」「羊の皮をかぶったオオカミ」「ネズミの嫁入り」といったおはなしも、おもしろいですよねぇ。これらのおはなしも、知らないという人はほとんどいないんじゃないでしょうか。

あっと、時間切れ。本題はこれからなのですが、つづきは後日。
Re:★イソップ動物寓話の秘密 2005/01/14の日記(01月14日)
とんかつ姫さん (2005年01月14日 01時09分)

又々文学的じゃない書き込みですが。

「イソップ物語」というと、私にとってはラボ以前の思い出があります。

丁度字が読めるようになった頃だから6歳くらいでしょうか、長男が字
が読めるや否やの読書好きだったので、家にあった「イソップ物語」を渡
しておいたんですよ。

しばらくして読み終わった息子が「お母さん、この本の話(たち)は恩返し
と教訓に分かれてるんだね?」と言いました。 まだ幼く(母に似て)可
愛い我が子を見て「不思議な子だなあ」と思ったものです。

はい、今でも不思議な大人に成長してまして(汗)。

お粗末さまでした。

又オオカミが出てきましたね(笑)?
Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密①
がのさん (2005年01月14日 11時04分)

とんかつ姫さん【1】
>私にとってはラボ以前の思い出があります。丁度字が読めるようにな
った頃だから6歳くらいでしょうか、長男が字が読めるや否やの読書好
きだったので、家にあった「イソップ物語」を渡しておいたんですよ。
しばらくして読み終わった息子が「お母さん、この本の話(たち)は恩返し
と教訓に分かれてるんだね?」と言いました。まだ幼く(母に似て)可
愛い我が子を見て「不思議な子だなあ」と思ったものです。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ありがとうございます。そうそう。イソップのおはなしにふれたら、
“とんかつぼうや”にかぎらず、たいがいが「不思議な子」になるはず
ですよ。「不思議」というのはあまり適当じゃないかも知れませんが、
可愛い子がある種の変身をとげるほどのインパクトで子どもの胸板に突
き刺さる印象をこれらがもっていることは確かじゃないですか。
教育制度が高度に進んだ今日の泰平の世の中にあっては、児童文学のな
かで教訓的であるということは大きなマイナス要因として退けられるこ
とが多いですが、どうしてでしょう。おもしろければいいんでしょう
か。わたしは教訓的であることは必ずしも悪いとは思っておりません。
いい物語にはどこかで必ず強い訴求力を備えています、メッセージ力を
持っています。お伽噺―童話―児童文学―メルヘン、どんな呼び方をさ
れても、その発生はもともと教訓でしたし。ソフトランディングだった
でしょうが、グリム童話がそうだったでしょ。原題が「子どもと家庭の
ための昔話」であることはご存知ですよね。《つづく》
Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密②
がのさん (2005年01月14日 11時07分)

とんかつ姫さん【2】

「ピノッキオ」や「クオレ―愛の学校」なんか、まさにそうでしたよ。
イタリアの苦しい独立戦争のなかで生まれた児童読み物でした。幾次に
もわたる戦争で大きな犠牲を払い、ようやく勝ち取った独立。しかし、
勝ったはいいが、民族はバラバラ、ことばはバラバラ、人びとの意識は
バラバラ。どうすりゃいいんだ、この国を、と悩んでいたとき、国家統
合を人びとの意識のところからつくっていくこと、とりわけ子どもの情
操教育がなされねばならない、そんな切実な要請のなかから生まれた傑
作が「ピノッキオ」であり「クオレ」でした。自分の享楽のままに動く
ピノッキオが他への思いやりに目ざめていく、そこにこめられた教訓が
当時はどうしても必要だったんでしょうね。あれはただの気楽な冒険じ
ゃないんですよ。日本の「赤い鳥」運動もそれに近い性格を持って生ま
れています。
つい先日、世田谷美術館で高野山、吉野・大峯山、熊野三山の仏像、曼
荼羅、経文などを見てきました。大峯山寺の尺六の蔵王権現さんなん
て、おっそろしいほどのド迫力です。なんでこんな怒りの形相を人びと
は見せられねばならなかったのか。教育もない、自分のこと以外は何も
見えないでいる、当時の愚昧な庶民を宗教的に導くためには、こんな脅
しという教訓も必要だったのかも知れませんね。つまり、人を導くため
には「不思議人間」をつくり出すインパクトある魔術が必要だったんじ
ゃないでしょうか。

話がズレましたね。イソップの背負っていた教訓性と悲劇については、
後日、時間をみて日記のほうで書かせてもらいます。
Re:★イソップ動物寓話の秘密 2005/01/14の日記(01月14日)
ちこらんたんさん (2005年01月14日 13時23分)

「アリとキリギリス」大好きです。
最後は死んでしまうと知っていても、キリギリスにすごい魅力を感じて
しまいます。
アリのような人生も嫌~!
やっぱりアリギリスになりたい、と思わずにはいられません。
でも、なかなかそう人生うまくいかないですよね。
イソップのつづき、楽しみにしております。

そういえば「山犬」というのは狼のことなんですね。
がのさんはあまりアニメはごらんにならないかもしれませんが、
私は宮崎駿監督の作品は好きで、
「もののけ姫」に出てきたヤマイヌは、そうか!と、気づきそうで気づ
いてなかったので、妙に納得してしまいました。
Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密 2005/01/14の日記(01月14日)
がのさん (2005年01月14日 23時58分)

ちこらんたんさん
>アリのような人生も嫌~!やっぱりアリギリスになりたい、と思わず
にはいられません。
----------------------------
アリギリス!? !? ワー、なんじゃ、それ、新種の海獣だ~!
というけど、「狼のまゆ毛」を借りてよく見回してみると、まあまあ、
いまどきの人の95パーセントまでがこの怪獣の顔をしているね。
うん、みんなそっくりで、変わり映えがしない。
しかしね~、ご自分では「アリギリス」と遠慮もなくおっしゃいます
が、ちこちゃんはちょっと違うんじゃないですか。
「アフむす」なんて云ってキャーキャー愉しんでいる図は、
まだその怪獣には成りきれていない跳びはねキリギリスの化石(!)って
とこ。
えっ、わたしですか。わたしはもう、不要なものはどんどん捨てて
なんもない空っぽ男ですから、なにはばかろう、「これきりッス」怪獣
です。欲なく、意地もなく、お金もなく、風船玉のようにふわふわ浮遊
する怪獣。ね、可愛いもんでしょう。
頼みがあります。マックスくんかコスモスちゃんに云って、「アリギリ
ス」という新種怪獣の絵を描いてもらいたいんですが。知り合いの造形
家にいって、金属工芸でその像をつくってもらうから。だめかなぁ。ば
かにされるだけかなぁ。 
Re:★イソップ動物寓話の秘密 2005/01/14の日記(01月14日)
とんかつ姫さん (2005年01月15日 00時26分)

軽い乗りの書き込みに私の理解ギリギリの線で、こんなにまで答えてく
ださり、恐縮していたら、今度は何言ってるのか分からない乗りのお返
事もあり、がのさんの多様性にう~ん、状態です。

いずれにしても「イソップ教養講座」第2弾を楽しみにしています。
Re:Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密?
hitさん (2005年01月15日 13時50分)

こんにちは。
書き込むつもりじゃなかったんですが、「クオレ」が出てきたので嬉し
くなりました。
「クオレ物語」ですね。僕が5年生の時初めて読みました。
あれが何に載っていたのかちょっと自信が無いんですが、多分学研の
「5年の学習」か図書室で借りた絵本です。
教育的な本だって事はその当時でもわかりました。
実はそうじゃなくて、その時はすごくきれいな挿し絵に感動したんで
す。女の子と見まごう描き方でクオレやその友達がきれいにきれいに描
かれていたんですよ。
物語はだからあまり覚えていません。イメージはわかるんだけれど。
あれはその時だけの創作文学だと思っていたんです。だから今はもうな
いんだなって。
イタリアの物語だったんですね。
ちょっと探してみようかな。
Re:Re:Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密?①
がのさん (2005年01月16日 11時22分)

hitさん《1》
>「クオレ物語」ですね。僕が5年生の時初めて読みました。教育的な
本だって事はその当時でもわかりましたイタリアの物語だったんです
ね。ちょっと探してみようかな。
----------------------------
イソップや「ありときりぎりす」からは逸れますが、「クオレ」のこと
も簡単に書いておきましょうかね。
デ・アミーチスという人が書いた作品。「ピノッキオ」のコッロディよ
り20年ほどあとに生まれています。いいところの生まれのようですが、
小さいころからなかなかの愛国少年で、14歳のときにイタリア独立戦争
に志願しているんですね。さすがに若すぎますから入隊はできませんで
した。大きくなり、第三次独立戦争に加わって各地を転戦、途中でコレ
ラにかかって以来、後方任務につけられ、軍の発行する機関紙の編集な
どをやっていたようです。そんな中で自分の経験を軍隊物語として書
き、それが意外な評判になって、作家の道を踏み出すことになる。
どうにか戦争に勝ち、国家統一が果たされたあとの「よきイタリア人を
つくる」という時代の要請に添って、教育の現場にも立ちながら、国民
形成に力を尽くします。その中から生まれたのが「クオレ」です。hitく
んがこの作品のどこを読んだのかはわかりませんが、エンリーコという
小学4年生の男の子の日記の形であらわされたもの。10月の新学期から
翌年の7月までの学校生活でおきたさまざまなことがしるされ、じつに
さまざまな性格の子どもたちが登場します。《つづく》
Re:Re:Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密?②
がのさん (2005年01月16日 11時41分)

hitさん《2》

hitさん《承前 2》

途中に「今月のお話」というのが挿入され、愛について、恩について、
奉仕について、人間の徳や愛国心、勇気といったものについて、さまざ
まなエピソードが語られます。ときにはきびしい叱責の調子で、ときに
はやさしい励ましをこめて。こうした話の背景になっているのは、「子
どもを教育せよ、青年を教育せよ、自由をもって政治をおこなえ」とい
って死んでいった故国独立の英雄の一人カヴール伯爵という人の思想
で、それを忠実に受け継ごうとしたらしいです。
で、わたしたち日本人にもっとも親しまれているのは、そういった愛国
物語のあたりではなく、五月の「今月のお話」として語られている「母
をたずねて三千里」、あのマルコ少年の苦しい一人旅の話。テレビアニ
メで涙をしぼりながら見た人も多いのではないでしょうか。これも、幼
いのに勇敢で、志のたしかな少年像を描いてつぎの世代を教育する意図
が働いていたのでしょう。イタリアのジェノヴァの港を出発、南米のア
ルゼンチンのあちこちで母を探す旅ですから、舞台は南米ですよね。こ
の作品、hit くんにイタリアの印象がないのはそのためでしょうか。特
別お薦めしたいという本ではありませんが、児童文学における教訓性と
いうことで、書き添えさせてもらいました。。
Re:Re:Re:★イソップ動物寓話の秘密 2005/01/14の日記(01月14日)
ちこらんたんさん (2005年01月16日 19時07分)

がのさん

>アリギリス!? !? ワー、なんじゃ、それ、新種の海獣だ~!
というけど、「狼のまゆ毛」を借りてよく見回してみると、まあまあ、
いまどきの人の95パーセントまでがこの怪獣の顔をしているね。
うん、みんなそっくりで、変わり映えがしない。

そうですね~。だって皆きっと、いいとこどりのアリギリスでいたい、
いや、仕事もするけどバカンスもほしい、と思うのはごく自然。
今の時代はある程度それが可能ですもの。
他の国に行けばまた違うのでしょうけどね。

>しかしね~、ご自分では「アリギリス」と遠慮もなくおっしゃいます
が、ちこちゃんはちょっと違うんじゃないですか。
「アフむす」なんて云ってキャーキャー愉しんでいる図は、
まだその怪獣には成りきれていない跳びはねキリギリスの化石(!)って
とこ。

あ、お読みになりました?アフむす。
化石はあんまりですぅ・・・

>えっ、わたしですか。わたしはもう、不要なものはどんどん捨てて
なんもない空っぽ男ですから、なにはばかろう、「これきりッス」怪獣
です。欲なく、意地もなく、お金もなく、風船玉のようにふわふわ浮遊
する怪獣。ね、可愛いもんでしょう。

「これきりッス」ですか。私もがのさんぐらいのお年になったら目指し
ますわ。

>頼みがあります。マックスくんかコスモスちゃんに云って、「アリギ
リス」という新種怪獣の絵を描いてもらいたいんですが。知り合いの造
形家にいって、金属工芸でその像をつくってもらうから。だめかなぁ。
ばかにされるだけかなぁ。 

子どもたちに早速書かせましょう。だから、像、本当に作ってもらって
くださいよ!

秘密②すごいです。びっくりしました。
イソップは西洋人だとばかり思っていました。
そういえばアンデルセンに比べて、知られてないですね、イソップは。
たいへん勉強になりました。

「クオレ」の話でもりあがっていますが、うちにもありました。昔。で
も最後まで読んだかどうかも覚えてなくて・・・読み返してみようと思
います。
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