賀状欠礼の弁 |
01月02日 (金) |
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「小生,八十歳になったら賀状は一切欠礼したいとかねがね思いながら,それが一昨年だったことに今気づき,あわててこれを書いている始末」と添え書きされた一通の年賀状。ラボのある大先輩からのものである。来年からはこの人からの年賀状はもうないだろう。
それでなくても,めったにペンなどとらぬ人。相手から先に年賀状をもらったから已む無く自分も出す,というような人ではない。それが,どういうおつもりか,ここ7~8年,欠かさずわたしには年賀状をくれていた。一時期,わたしの上司だったこともあるこの人に比すれば,わたしなんぞは,どこから見ても取るに足らぬヒヨッコ。そうは云っても,歯が痛む,口腔が乾く,視力は低下する,耳の奥で絶えずジンジン鳴るものがある,肩や首筋が凝る。元気なつもりでも,来るものは確実に来ていて,時にふれ衰残の思いに萎えるこのごろ。この先輩,当時は近づきがたいほど烈しいものをもった人だった。口にこそしたことはなかったが,わたしも抱えるこの種の痛苦にあらがいつつ生きてきたに違いない。ああ,八十余歳。退職したのちお目にかかる機会があると,以前の彼からは信じられない寡黙さで,わたしに云うともなく云うのは,角立ったハデな行動をしようと思うな,痕跡を止めず,無為にして成ったがごとく,そっと仕事をする…,その美しさがわからなければホンモノじゃないな,というもの。うわーっ,人間のつとめとは,そんなに遠くまで行くことなのか!
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Re:賀状欠礼の弁(01月02日)
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とんかつ姫さん (2004年01月03日 01時53分)
「え、80歳のHP参加者?」という興味でたどり着いたのが、ここか
あ?
う~ん、すごい境地ですね? と言いながら分かったような、わからな
いような気持ちですが・・・。
Hさんでしょうか? 現在千葉に住んでいらっしゃる?
噛み応えのある日記でしたね。
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Re:賀状欠礼の弁(01月02日)
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サンサンさん (2004年01月04日 22時40分)
がのさん、80才ですか?
私の父は、90才です。
今は、ある施設で、療養生活をしていますが、元気な頃は開業医で多く
の奉仕活動をしていました。
がのさんの様に元気だったらなぁと思います。
この冬休みに、見舞いに行ってきたんですよ。
そうそう、がのさんのHP、リンクさせていただきますね。
日記、楽しみにしています。
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Re:賀状欠礼の弁(01月02日)
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サンサンさん (2004年01月05日 13時21分)
がのさんへ、
ごめんなさい。
勘違いでした。
とんかつ姫もおっしゃるとおり、そそっかしいし、早とちりを常として
おります。
それで、24年もラボしてきているのだから、よくやってこれましたよ
ね。
セントアイビスへいく道すがらですね。
よく読めばわかったのに。。。
ほんと、ごめんなさいね。
でも、素性をあかしてくれないからですよ~。
一花も、二花も咲かせるんですよね、これから。
楽しみですね。
正月早々、はやとちりの巻でしたぁ。
チャンチャン。
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