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✦「竹取物語」異聞 富士山の仙女だったかぐや姫 11月30日 (金)
「竹取物語」異聞

秘湯をめぐる気まぐれ旅。この季節の雄渾なる富士のすがたを見たい、という思いもあった。
新幹線で新富士へ。改札口を出ると目の前にすぐ、かぐや姫の絵が大きなパネルになっています。
それはこれまでにも知っていたが、それ以上には思いが動かなかった。
それよりも、富士市の富士川を隔てて見る富士、さらに北上して
富士宮市あたりから見る富士の圧倒的な美しさへの憧れのほうが強くって…。

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新富士駅構内にて

日本最古の物語「竹取物語」のルーツはここだ、という地はほかにもいくつかありますが、
もしかすると意外な出会いがここで得られるかも知れない、どうせ急ぐ旅ではないし、
と駅でもらった観光案内マップをたよりに車でまわってみることに。催しもの案内では、
富士市立博物館で「富士市にまつわる物語絵」という企画展が開催されているともいう。
これはちょっとあやしいぞ、という嗅覚を生かして動きを開始。
まずは、比奈の「竹採公園」へ。この地に伝わる独特の物語にふれることができました。

park1
竹採公園の前庭・入口
park2
キンメイモウソウチク叢林

比奈の篭畑で竹篭をつくっていたおじいさんとおばあさんのもとで美しく育ったかぐや姫。
その評判を聞いた国司は何度も何度もチャレンジしてついに姫をゲット、
数年は幸せにともに暮らしていました。
あるとき、富士山にかかる月をあおぎながら姫は泣き泣き国司に告げます、富士山に帰りたい、と。
月世界ではなく富士山に帰りたいという。もちろん国司は許すわけがありません。
それでも姫の決意は固く、文と不老不死の薬の入った箱を残して富士山に去ってしまいます。
結末はこうです。哀しみのなかの国司は、姫のあとを追って富士山の頂上に登ります。
そこには大池があり、池に面して壮麗な宮殿がありました。そこで再会した姫のすがたは、
もはや人間ではなく、この世のものならぬ天女だった、と。
国司はそれを見てどうしたか。姫の残していった箱を抱えて池に入水して死んだ、と伝えています。

park3
国司の庭
park4
竹採塚

さらに興味深いのは、この地こそが赫夜姫(かくやひめ)誕生の聖地だと断定しているのが、
臨済宗中興の祖と仰がれる白隠禅師だという。
その著作の「荊叢毒菜」という書の中の「無量寿禅寺草創記」という部分で、
その「竹採物語」について詳しく触れていて、それが動かぬ根拠とか。
この公園の一角には白隠禅師の墓、卵型の無縫塔が見られました。
いかにも神授に恵まれそうなキンメイモウソウチクに囲まれ、
翁の亡くなった跡とされる「竹採塚」や、
姫が振り返り振り返り去って行ったとされる「みかえり坂」、
また「国司の庭」などなどが案内されています。


月から来て月に帰っていったかぐや姫と違って、
じつは富士山の仙女だった、とするこの地の説話。
地図を見れば、この物語に因んだ地名がいくつも残っていて、ちょっぴり古代ロマンの旅の気分に。
それに「見返り坂」はここからかなり離れたところにもあり、
道がよくわからなかったので行くのを断念し、つぎに立ち寄ったのが博物館。
「富士市にまつわる物語」との企画で、
「竹取物語」「伊勢物語」「平家物語」「曽我物語」を描いた作品がたくさん展示され、
浮世絵を通じて郷土を改めて知ろう、というもの。
「竹取物語」については5点ほど。歌川広重のものもありましたが、
ここでは尾形月耕の画「浮世十二ケ月 竹取物語六月」をご紹介します。
museum

尾形月耕画「浮世十二ケ月 竹取物語六月」
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