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★フェルメールと小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」 09月26日 (水)
 やわらかな光に包まれた永遠の静謐
 行くなら今日しかない! 思いついて急遽行くことにした「第71回新制作展」。昨年までは上野の東京都美術館を会場に開かれていましたが、今年からは、この春、六本木にオープンした国立新美術館に移されての大展覧会。
 「はるかぜとぷう」や「かぶ」「一寸法師」などでラボの方がたにはよく親しまれている小野かおるさんのご招待にあずかるもの。……なのですが、何も知らずに地下鉄乃木坂駅につづく会場についたところ、ジャスト今日から「フェルメール展」が始まったことを知りました。「牛乳を注ぐ女」のポスターの前に来て、うっ、うっ、うっ、脚が、脚が、動かない! オランダの国立美術館の至宝で門外不出とされているあの作品が来ている! 皆さんもご存知と思いますが、「真珠の耳飾りをした少女Girl with a Pearl Earring」とともに、だれもがよく知るフェルメールの傑作。世界じゅうの人びとに愛されている作品で、あの、やわらかい光に包まれた永遠の静謐を、わたしもたいへん愛してきました。

 しかし、そうはいきません、今日はまず、その会場を通り越して新制作展のほうへ。小野さんの「ライネケ狐 Reineke Fuths」12編のうちの次の4編(前4編は「ページ一覧」のうち「アート回廊=1」の〔7〕で紹介。ぜひご参照ください)を見ないで過ごすわけにはいきません。ドイツに古くより伝わる動物寓話で、ゲーテがそれを美しい韻文叙事詩にしています。はなしは、タチの悪い狡智にたけたライネケ狐が、次つぎに悪知恵をはたらかせ、いろいろな動物仲間を混乱させ困らせ、数かずの悪事をはたらきながら立身出世をしていく物語。
 まずは、「スペースデザイン部門」へ。若々しい感性を躍らせた意匠表現の不思議の森の奥のほう、佐藤忠良氏のすばらしい彫刻群と斜に向かいあう形で、その労作は展示されていました。つづいて「彫刻部門」「絵画部門」へ。たくさんの、じつにたくさんの作品を見、脚はこわばって棒のよう。その間にもフェルメールのあの女の人が気にかかって仕方がありません。
 疲れた~! フェルメールのほうはまた出直して来ようか、とも思ったけれど、そんなことをいっていたら、いつ来られるかわからない。わが国で初公開される作品、これを見逃すテはない。台所の片隅に立ち家事労働をする女性、美しい女性とはいえないながら、どっしりとした存在感とホッとする自然感、真実性、永遠性を描きだすフェルメールJohannes Vermeer(1632-75) の魅力の甘い誘惑に身を任せて…。

reineke5
reineke6
reineke7 reineke8

 わたしの気持ちとしてはフェルメールの作品のことを書きたいのですが、でも、まあ、このサイトでいい気になってそれを書いても、誰も読んではくれないだろうとわかっていますので、ここは小野さんのユニークな労作「ライネケ狐Ⅴ~Ⅷ」を画像で見ていただきましょう。残りの4編はまた来年ということのようです。

 なお、第71回新制作展は10月1日(月)まで、また、
「フェルメール≪牛乳を注ぐ女≫とオランダ風俗画展」は9月26日~12月17日、国立新美術館にて開催です。

※〔追加情報〕――先刻、電話で小野さんとおはなししました。「ライネケ狐」は上田真而子さんの訳で、この夏、岩波少年文庫から出版されたそうです。ただし、表紙だけはこの技法の作品ですが、中の挿絵はペン画にしているとか。新書版の小さい判型のため、力強さを表現できなかった、と残念がっておいででしたが。それに、ここにきて銅が異常に高騰、昨年の2倍以上になっていて、たいへんでした、とも。

vermeer

★転記スミ 小野かおる「ライネケ狐」⇒〔アート回廊=1-7〕/フェルメールの描く女⇒〔アート回廊=2-4〕
Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日) ・
ばーばーじゅこんさん (2007年09月29日 22時12分)

先日TVで改めて「真珠の耳飾りの少女」の映画をみて(フリート役の
スカーレット・ヨハンソンの美しかったこと)、改めて、フェルメール
の本をひっぱりだしていたところでした。 
 たまたま昨年 花の5月に オランダへ出かける機会があり、アムス
テルダム国立博物館で「牛乳を注ぐ女」をみ、ハーグのマウリッツハウ
ス美術館では「真珠の耳飾りの少女」や「デルフトの眺望」の前にたつ
ことも出来ました。素敵な美術三昧の旅でした。

小野かおるさんの「ライネケ狐」もみたいのですが、今回は出かけられ
そうにありません。岩波少年文庫のほうで我慢します。
Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
がのさん (2007年09月30日 18時07分)

ばーばーじゅこんさん

>先日TVで改めて「真珠の耳飾りの少女」の映画をみて、改めて、フ
ェルメールの本をひっぱりだしていたところでした。 
 たまたま昨年 花の5月に オランダへ出かける機会があり、アムス
テルダム国立博物館で「牛乳を注ぐ女」をみ、ハーグのマウリッツハウ
ス美術館では「真珠の耳飾りの少女」や「デルフトの眺望」の前にたつ
ことも出来ました。

     ----------------------------

「真珠の耳飾り…」が映画になっているのですか、へぇ~。“真珠”よ
りは、斜めうしろに振り返るその率直な目の、深く澄んだ瞳と、髪を覆
う布の青のあざやかさが印象的な絵。あの少女がどんな物語をつむいで
いくのか、ワクワクさせるものがありますね。
オランダの風を感じながらあの少女を、また窓辺に立ち「牛乳を注」い
でいる女性をご覧になったのですね。とくに上品ということでもなく、
素朴で質実な生活感覚が描き出されています。いやいや、いい絵はぜひ
そんなふうにしてその地の光の下、その地の空気の中で見たいものです
ね。今回はアムステルダム国立美術館が改修工事に入るということもあ
って、その間に日本に初めてやってきたようです。そんなことがなけれ
ば東京で見ることはできない作品で、国立新美術館開館記念の特別企画
とのこと。フェルメールは、稀れなほど寡作な画家ですしね。ほかにも
たくさんのオランダ絵画が見られましたが、やはりフェルメールがいい
ですね。じつはこの「牛乳を注ぐ女」、その印象からしてもっと大きな
ものかと思っていましたが、事実は、意外に小さいんですね。一辺が60
~70センチくらいだったでしょうか。にもかかわらず、描かれた“女”
の存在感には圧倒的なものがある! 傑作とはそういうものなのかもし
れませんね。観ているこちらまでぽかぽか暖かくなってくるような、窓
から射すやさしい光。雇われて台所で働く、豊かさには縁のない使用人
でしょうか。その情感を押し殺した表情。腰にざっくりと巻きつけられ
た、雑な縫い取りのみられる青い布(スカート?)。どんな家庭生活を
もった女なんでしょうか。いろいろ考えさせられます。
Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日) ・
ばーばーじゅこんさん (2007年10月01日 00時08分)

 映画は2004年に公開されていますので、ビデオでもでています。
是非ご覧になってください。お勧めです。

 今日は孫の中学の文化祭に、雨の中 美術部の絵をみにいってまいり
ました。やはり 婆バカでしょうか?
Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
がのさん (2007年10月01日 18時40分)

ばーばーじゅこんさん

【その1】
> 映画は2004年に公開されていますので、ビデオでもでています。是
非ご覧になってください。お勧めです。
今日は孫の中学の文化祭に、雨の中、美術部の絵をみにいってまいりま
した。やはり 婆バカでしょうか?

     ----------------------------

 そうでしたか、比較的最近のものなんですね。レンタルビデオという
のを自分で借りた経験はほとんどないのですが、こんど探してみようか
な。あの少女がどんな家族に囲まれ、どんなことをし、どんな成長を
し、どんな恋をし、どんな生き方をし、そして老いていくのか……。
 きょう、改めてあの少女の絵をじっくり見てみました。そうしました
ら、わたしの周辺にあの子に似た人三、四人が想い浮かびました。これ
からは、迷惑かも知れませんが、ちょっと意識してその人たちの表情を
見ることになるのでしょうか。真珠の首飾りをプレゼントするような親
しい関係に、……なるはずがありませんね。

 中学校、高校の文化祭の季節になりました。若い人たちの発想を愉し
むひとときですね。例年、わたしのところには四、五校からのご招待が
あり、だいたい行くようにしているのですが、わたしの場合、絵につい
ては妥協できないきびしい見方があり、お安いおべんちゃらを言わない
ものですから、どう評されるのか戦々競々といった空気が周囲にあり、
ちょっと怖がられているようです。もうご招待はないだろう、といつも
思うのですが、やはり招待状がシャクシ定規に送られてきます。奇をて
らってはいてもちっとも新鮮でない手前よがりの絵、「教室で教えらこ
まれた」つまらない絵、手垢を感じる絵をそんなときたくさん見てしま
うと、どうにも憂鬱になり、
 そんなときにはその翌日、つとめて第一級の絵を見に出かけて自分を
負の呪縛から開放することになります。絵や音楽や演劇、こういうもの
は、自分の感性に正直に照らして「いいもの」「第一級のもの」でなけ
ればいけませんね。貧乏していても、人間、これくらいは贅沢をしてい
いと思うんです。どこかのだれかさんみたいに、三流四流の芝居を見
て、歌を聞いて、「最高!」といっているようでは、どうしようもあり
ません。
【つづく】
Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
がのさん (2007年10月01日 18時43分)

ばーばーじゅこんさん

【その2】

 そうは言っても、若いころですと、気に入った絵が来ていると、何べ
んでも美術館に足を運んだものですが、このごろはそれができなくなり
ました、億劫さが先に立ってしまって。加齢とはそういうことでもある
のか、と寂しくなることがあります。

 一昨日から一人息子の引越しにつきあわされて、なんだかぐったり疲
れました。力仕事をしたわけではないのに、梱包されたたくさんの荷物
を見ているだけで疲れます。何から何まできれいに機能的につくられた
ピカピカのマンション。不備だらけのきたない団地での生活に慣れたわ
たしには、やはり落ち着けず、居心地いいとはいえません。それでも、
この年齢になると、エレベーターがあるというのはいいな、と思った
り…。
Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
dorothyさん (2007年10月04日 04時01分)

小野かおるさんのことをかくべきでしょうが・・・

フェルメールが来ていること、しりませんでした。
以前、大阪に来たときには、きんたが生後
半年だったにもかかわらず、この世界の
至宝を見逃せない、と家族五人で見に行った
ものでした。

ぜひ、見たいものです。
12月まで、ですか。行けるかしら・・・。
Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
がのさん (2007年10月04日 20時54分)

dorothyさん

【その1】
 >フェルメールが来ていること、しりませんでした。以前、大阪に来
たときには、きんたが生後半年だったにもかかわらず、この世界の至宝
を見逃せない、と家族五人で見に行ったものでした。ぜひ、見たいもの
です。
    ----------------------------
 時間を割いてぜひご家族そろってまたご覧になってください。わたし
の場合、「新制作展」をまわったあとのハシゴで、疲れはててなお無理
して観たものですから、フェルメールの あの“MILK MAID” の印象ばか
り。あとは、はじめて観るファン・デル・ヴァーイという画家の作品
「アムステルダムの孤児院の少女」。光の射す台所にスッと立って本を
読むその横顔の美しさが忘れられません。
 フェルメールの影響を受けた画家たちはこぞって台所を舞台にさまざ
まな時代風俗を描いています。ここにこの時代のオランダ社会の断面を
見ることができますし、絵画の分野において17世紀オランダというのは
稀有な黄金期だったのかも知れません。
この展覧会のホームページは、
  http://milkmaid.jp/
です。そこで案内されていると思いますが、10月13日、11月24日は聴講
無料の講演会があり、10月19日にはロビーでコンサートも開かれるそう
です。もうおいでになっていますか、春にオープンした国立新美術館。
わたしはあまり好みではありませんが、これから何度も行くところでし
ょうから、どうぞこんな機会に。来年3月末~6月には「モディリアー
ニ展」が開かれるそうです。
【つづく】
Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
がのさん (2007年10月05日 09時19分)

dorothyさん

【その2】

 ちょっともろもろの私的な事情があっていまはあまり出歩くことがで
きないのですが、明日10月5日には、早稲田大学大隈記念タワー10階で
開かれている「芭蕉・蕪村・一茶 ――雲英コレクションに見る俳諧の
美」展に行く予定。雲英末雄教授はわたしの大学の同期の友人。日本近
世文学、好色文学の名物教授・故暉峻康隆教授のあとを継いでいるその
方面の重鎮です。(ところで、読めますか、「雲英」。キラと読みま
す。珍しいですね。静岡の辺地のお寺の息子です)

 それから、いま両国の江戸東京博物館で「文豪・夏目漱石――そのこ
ころとまなざし」展。また、17日には狂言鑑賞会もあるし、きのうたま
たま新聞で見てしまったのですが、埴谷雄高の「死霊」の構想メモが見
つかったことを機に神奈川県立近代文学館で「無限大の宇宙――埴谷雄
高『死霊』展」が開かれ、その構想メモが展示されるとか。わたしたち
の世代の思想形成に大きな影響を及ぼした難解な哲学小説で、わたしな
どまだその呪縛にはまって出られないでいる、そういう曰くつきの作品
の原型を見ることになるかも知れません。

 秋はなんだか超特急で駆けすぎていきます。
Re:Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
dorothyさん (2007年10月08日 10時32分)

がのさん

「雲英」で「きら」と読むのは初めて知りました。

以前、女の子の名前で、「雲母」と書いて「キララ」と
読ませているのを見かけたことがありました。そのとき、
なぜそう読める(読ませようとする)のか気になって
調べたことがあります。
そのときも、見つけられなかったのですが、今、これを
知って、語源がわかりました。

東京に行って、さまざまな文化や美術展に触れたいとは
強く望むのですが、近くて遠いので、なかなかその
夢は実現できません。残念です。
Re:Re:Re:Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
がのさん (2007年10月08日 21時13分)

dorothyさん

>「雲英」で「きら」と読むのは初めて知りました。以前、女の子の名
前で、「雲母」と書いて「キララ」と読ませているのを見かけたことが
ありました。そのとき、なぜそう読める(読ませようとする)のか気に
なって調べたことがあります。

     ----------------------------

 十年ぶりにその珍しい読み方をする旧友と会いました。展示資料はそ
れぞれ貴重なものなのでしょうが、残念ながら芭蕉、蕪村、一茶の自筆
の文字がほとんど読めない! 格調高い達筆です。しかし、案内されい
っしょに見て歩きながら、わかったような顔をすることにいささか疲れ
てしまいました。古人の残した筆文字がどんどん読めたらどんなにいい
だろう、と悔やむことしきり。情けないことでした。

 ここを借りて、ひとつ訂正させていただかねばならないことがありま
す。
 9月30日、ばーばーじゅこんさんの書き込みに応えて、
「じつはこの「牛乳を注ぐ女」、その印象からしてもっと大きなものか
と思っていましたが、事実は、意外に小さいんですね。一辺が60~70セ
ンチくらいだったでしょうか。にもかかわらず、描かれた“女”の存在
感には圧倒的なものがある! 傑作とはそういうものなのかもしれませ
んね」
 なんて書きましたが、絵のサイズを、改めて資料を見て調べました
ら、60~70センチくらい、なんてとんでもない、41.5×41.0センチだそ
うです。ヘェーッ! て感じ。わたしの目も完全にだまされましたね。
小さい! にもかかわらず、小ささを感じさせないパワーがある、とい
うこと。レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」、あの傑作を見た友人
も言っていました。もっと大きいものと思っていたが、意外に小さなも
のだった、と。タテ77.0センチ、ヨコ53.0センチ! その倍寸くらいの
印象がありますよね、あの作品には。
Re:★フェルメール、いや、小野かおるさんのゲーテ「ライネケ狐」(09月26日)
Hiromi~さん (2007年10月12日 21時09分)

ご無沙汰いたしております。今回の小野先生の作品はなにかいいです
ね!!
私はご無沙汰していますので・・・。えいちゃんは行ったと思います
が。というようなメールを送らせていただきましたが、届きませんでし
たか???

 フェルメールの作品は一点だけ今回日本にきているそうですね。
よく見かける絵ですが、実物を見てみたいと思います。
Re:Re:★フェルメール/「牛乳を注ぐ女」
がのさん (2007年10月12日 22時30分)

Hiromi~さん

>フェルメールの作品は一点だけ今回日本にきているそうですね。よく
見かける絵ですが、実物を見てみたいと思います。

     ----------------------------

 世界で広く愛されている絵ですね。Hiromi^さんはよくヨーロッパの美
術館めぐりをなさいますが、この作品のあるオランダのアムステルダム
国立美術館にはおいでになっていませんか? わたしもこの画家の絵を
そんなに知っているわけではありませんが、この「牛乳を注ぐ女」と
「真珠の耳飾の少女」、それに「刺繍をする女」については、ずうっと
以前から大好きな作品でした。あまり話題にはなっていませんが、とり
わけ、下うつむいてひたむきに「刺繍をする女」の肖像なんて、たまら
ない魅力を感じます。もちろん、オランダへ行きじかに観たわけではな
く、画集で見ただけにすぎませんが。
 日本人画家はほとんど、人物の着る衣服に黄色をつかうことはありま
せん。まれにあっても、どうも落ち着きがなく、こちらをホッとさせて
くれるものはないように思います。ところが、フェルメールの描く女性
はこの黄色い衣服を着ています。日本と西洋の感覚的な相違でしょう
か。上記3点の作品とも、けばけばしい印象はなく、むしろ静謐さと緊
張感とともに、つつましやかで自然な庶民性を、この色で出しているよ
うに思います。

 この水曜日(10月10日)の朝日新聞夕刊の「美の履歴書」で編集委員
の人がこの絵のことを紹介していましたね。おもしろい着眼で、「牛乳
を注ぐ女」の絵の「心地よさを生む最大の要因は、背景の白いしっくい
壁ではないだろうか」と書いていました。「白」といっても純白ではな
く、相当くすんでいます。柔らかい光の濃淡はあっても、そんなに細工
を施しているとも思えません。その単調さが人物の存在感を浮き立たせ
ていると見られます。
 どうやら、X線や赤外線で調べたところによると、その壁面の部分には
もともと、暖炉や地図や絵の入った額など、いろいろなものが描かれて
いたらしい。女の足元には洗濯かごがあったとも。そういう不要な夾雑
物を排除して、存在そのものを描きだした作品と言えないでしょうか。
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