連休は荘川高原にいた。朝露を踏んで、つくしやふきのとうを取る。高原はまだ、ふきのとうも出ているし、同時につくしも出ている。せせらぎのほとりには、みずばしょうが咲いていた。こんな環境にいると、私の大好きな絵本、「わたしとあそんで」を思い出す。
この本は、読み聞かせに何回も読んだのは勿論だけれど、自分ひとりで何回も、静かに読んだ本だった。柔らかい淡い色調、やさしいタッチで、かしこそうな女の子「わたし」が描かれている。小さな女の子と、動物たちとの暖かいふれあい、それをお日さまはずっと見守っている。たった一人の女の子しか出てこないのに、何か広いおおらかな世界を感じる。マリー・ホール・エッツが晩年夫と一緒にすごした森の中での生活、彼女の自然観、自然の中に生きる人間と、その理想の状態が、この中にこめられているように思う。
私は、なぜかこの本を読むと元気が出た。落ち込んでいるときいつも読んだものだった。パーティに力が入りすぎて、がんばれ、がんばれといっても、子供は思うようにはならない。自分自身が落ち着いて、暖かいもの、豊かなもの、魅力を感じるものをもって待つこと。・・・知らないうちにうまくいっている。
自分の周りには笑顔がいっぱい。・・・こんなことを何回も味わってきた。 |