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ちゃこの童話ー(13) 06月26日 (水)
おとなりさん
 春子の家は、おじいさんが子供のころから住んでいる古い家で、畑の真ん中にありました。周りには、新しい家が次々と建てられ、春子の家の南の畑もいまは何も作物が作られず草原になっていました。春子はその草原が大好きで、お父さんやお母さんが仕事に出た後、おばあさんと庭の手入れをしたり、草原の花を摘んだり、虫を捕ったり、いっぱい遊ぶのでした。

 ところがある日突然、草原にブルドーザーが来て掘りおこしはじめました。家が建つのです。春子はどんな家ができるのか、わくわくしました。毎日作業の人が来ます。大きな仕事の車も来ます。いろんな音がします。春子は毎日楽しみに見ていました。周りに高い棒がたくさんたったかと思うと、ブルーのシートで覆われてしまいました。春子はがっかり。縁側から高いシートを見上げて、「つまらないな。草原のほうがよかった」と思うのでした。

 何か月かしてシートがとれました。春子の家とは全く違う家が現れました。真四角の白い家です。小さい窓があるだけです。
夜、電気がつくようになりました。春子はどんな人たちがいるのだろうと思いました。

 春子がいつものように庭を歩き回り、木の葉の上に土と花びらをのせて、ごちそうを作って遊んでいると、新しい家のフェンスの向こうに、春子と同じくらいの女の子が立っています。春子はうれしくなって、
「ねえ、遊ぼ」
といいました。その子はさっと家の中へ入っていきましたがすぐ出てきました。
春子は「こっち、こっち」と木戸から庭に招き入れました。うれしくて、いつもよりはしゃいで走り回り、マーガレットを取って女の子の頭にのせました。
「ねえ、なまえは。」
「はるみ」
「ふーん、わたし、はるこ」
春子はさっき作っていた葉っぱの上のごちそうを見せました。
「ちらしずし、どうぞ」
はるみは、ちっともよろこびません。

 春子のおばあさんが縁側に出てきました。
「あら、おとなりのおじょうちゃん。ちょうどよかったわ。いまおやつを用意したところなの。」
と言って、おばあさんの作ったイチゴジャムのたっぷりのったホットケーキを持ってきました。はるみと春子は手を洗って縁側でおやつを食べました。はるみはきょろきょろしています。
「この家、かわっているね。つるつるでスケートできるみたい。」
といって、長い廊下で、スケートのまねを始めました。
「どすん!」

 はるみが転んだはずみに障子を足でけってしまいました。障子紙がやぶれて穴があきました。はるみは、泣き出しました。
「こんな紙のドアなんかしらない」
「これは障子だよ」
春子は、はるみの家の玄関まで送っていきました。はるみの家に来たら、ボタンを押すのだと教えてくれました。

 次の日、春子は、はるみの家のボタンを押しました。
「ハーイ、どちらさまですか」
ボタンがしゃべった。春子がびっくりしていると、
「あゝ、はるこちゃん、どうぞ」
はるみのママが出てきました。春子はきれいな家の中をそろりそろりと歩き、はるみの部屋を見たり、明るいリビングでケーキをいただいたりして、お姫様みたいと心の中でつぶやき、緊張していました。

「はるこちゃんはどこの幼稚園へ行くの。幼稚園バスはくるのかしら。」
「わたし、保育園へ行くの。歩いていくよ。」
春子はあまりうれしくない気持ちで帰ってきました。何だか違うなあ、と思いました。

 保育園の入園式の日が来ました。お母さんと一緒に出かけようとすると、はるみがママと一緒に出てきました。春子と同じ帽子、同じスモックを着ています。お母さんとママは、にこにこして
「よろしくお願いします。」と、あいさつしています。春子はいっぺんに暖かい気持ちになりました。はるみと春子は、うれしそうに手をつないで保育園へ出かけました。
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