ヘンリー6世を堪能 |
04月02日 (金) |
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明日が最終日のさいたま芸術劇場のヘンリー6世、蜷川氏による演出で午後1時から夜9時までの休憩をいれて6時間を観てきました。
ランカスターの赤いバラとヨークの白いバラのバラ戦争、王座をかけて
の骨肉の争いで、舞台はランカスターの優勢であったりランカスターの場面の時は天井から赤いバラが降り、ヨークのときは白いバラが降ってくる。壮絶なる戦いを予想させる場面では血のかたまりが天井から降り、場面展開で床のバラを片付けるのは掃除人と称して6人が片付けるのも役の一つのようだった。
また、登場人物が今風の衣装であったりヘアースタイルも今の流行り
のままで交り合ったり、いつもの舞台の後ろにも客席をつくり
両面から見られるようになっていたり、俳優たちが客席の通路からの
出入りとかも蜷川氏の演出を楽しんだ。
シェイクスピア作品は台詞の多さがあるけれど、ヘンリー6世の
台詞は半端でなく膨大な量でもあった。
圧巻はヘンリー6世の妃のマーガレットの大竹しのぶの迫力、
と台詞の巧みなことは圧倒された。主役はマーガレットと思わせる
舞台、争いを嫌いこの時代には不釣り合いなヘンリー6世の人間性、
ヘンリー6世も息子も刺殺されヨーク公の長男が王位についたが
それを狙う三男のリチャードの胸の内がこの先も争いは続くことを
予想して天井からの血の塊が落ちてくるところで終演。
6時間は厳しい、演じる側もパワーが必要だが見る側もかなりの
パワーと集中力がいるがシェイクスピアの重量感と巧みな言葉を
堪能した。
ジャンヌダルクの火やブリの処刑、敵の生首を取るなどの大道具小道具
の演出にそして愛するにとの生首をいとおしく抱くマーガレットの
気性の激しさに度肝を抜かれた。
不倶戴天の言葉がマーガレットから数回出ていた、ラボライブラリーの
ロミオとジュリエットの台詞にもあり不倶戴天という言葉が耳に残っている。自分にとって不倶戴天=シェイクスピアをイメージさせてる。
のイメージ
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