オールメールのシェイクスピア観劇 |
08月30日 (木) |
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舞台はひまわりの花、花、花・・・・それも背の高いひまわりだ。
ひまわりの間からトロイの兵士の台詞が聞こえたぁ、彼はトロイラス。
毎回、意表を突く舞台装置の蜷川氏の演出のシェイクスピア。
トロイラスとクレシダは26作目のオールメールを楽しみに暑い日中に
出かけた。
若い出演者が多いせいか、客席も若い人が多かった。
ギリシアとトロイの戦争が繰り広げられ、その中でのトロイラス、
クレシダの愛が成就するかと思いきや、クレシダがギリシア軍に
取られ愛を誓い合ったクレシダはギリシア軍のディオメデスに
乗り換える。
トロイは白の衣装、ギリシアは青の衣装で色分けし、戦場はひまわりの黄色。
生々しい戦いの場面もひまわりで救われる感あり。
情愛の生々しさも舞台で繰り広げられ、トロイのパリスとギリシアからのヘレネ。ヘレネはゴールドの衣装。
クレシダはギリシアへ寝返った父の元へ連れて行かれ、舞台の終わりはギリシアのディオメデスとの情愛へ。
この後、クレシダの衣装は白のままなのかそれとも他の色になるのか
色が気になった、勝手にだが。
クレシダは心と目はトロイラス、でも体は・・・と。
女の性が悲劇を生んだ物語。
シェイクスピアの重厚な悲劇の作品の中でも女性がメインの悲劇って
後味が残るなぁ~~。
でも、人間のさまを描いている。さすがシェイクスピアだわぁって
思いながらも台詞が気になる。
ヴェテランは言葉の一つ一つがどんなに早口でも聞き取れるが
若い役者は団子状態の台詞になって聞きにくい、日本語なのに。
客席のどこにいても聞きとれる台詞が欲しい、ラボの子供たちも
生の声を大きな舞台で発するときはどこへ届けるのかを意識することを
している。
舞台は生のことばが聞けるのが魅力。
こんなことを思いながら陽射しの強い午後の終わりに劇場を後にした。
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