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風の吹く日に・・・ [全1125件] 181件~190件 表示 << 前の10件 | 次の10件 >>
イプセン『人形の家』を読む 2008/09/19の日記 09月19日 (金)
イプセン『人形の家』を読む
岩波文庫 原千代海訳

高校生か大学の時に読んでから久しい
解説で訳者は、『人形の家』は愛と結婚の物語であると書きはじめている

読み通してみて、男と女、結婚と破局を題材にしているが
近代人の物語であると思った

1879.5.2に書き出されたと推定され、
8.3に書き上げ,推敲、完成したのは9.2

この夫の愛は、古い価値観の中にある

妻はその事にようやく気付いた
「この8年間、あたしは他人とここで暮らして、そして3人の子を産んだ
ああ、考えてもたまらない! この身をずたずたに惹きさきたいわ」

「他人の家にこれ以上いる事はできない」

夫が他人でなくならないかぎり戻る道はない

女性の自立、妻の自立の物語ではなく
人間の自立の問題

「お前は何よりまず妻で、母親だ」
「そんなこともう信じないわ
あたしは、何よりもまず人間よ、あなたとおなじくらいにね」

妻の義務、母親の義務と同じように大切な義務がある
あたし自身に対する義務がある
と言う人間宣言の物語であった

ここでは
夫の義務、父親の義務より自分自身への義務が大事
と言う事を同時に宣言している・・・・
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『人形の家』をBunkamuraシアターコクーンへ見に行く2008/09/17の日記 09月17日 (水)
『人形の家』をBunkamuraシアターコクーンへ見に行く

『人形の家』は1879年(明治11年)にヘンリック・イプセンによって書かれた戯曲
同年にデンマーク王立劇場で上演された
日本では1911年(明治44年)に初演(演出は島村抱月、主演は松井須磨子だった)
今回は イギリス人デヴィッド・ルヴォー演出、宮沢りえ主演の舞台

宮沢りえが、夫に「ぼくのひばりちゃん』と呼ばれているかわいい妻から
自立して生きることを決意し、夫と三人のこどもをおいて、家を出てゆくまでの数日間を演ずる
その可愛らしさ、しなやかさときっぱりとした決意にいたる表情、身ぶり、身体全体の演技は
見応えのある素晴らしいものであった

イプセンの劇は今も新しい
今の日本はいまだに「可愛い」が幅を利かせている

ノラの夫のような男がごまんと生きているし
それでよしとする女がごまんと生きている・・・

『人形の家』はあえて異議をとなえていて間然するところがなく
すがすがしかった



参考
シス・カンパニー公演 人形の家
http://www.siscompany.com/03produce/20ningyou/index.htm

男女の葛藤、現代に 「人形の家」演出デビッド・ルボー
http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY200809050205.html
「人形の家」主演 宮沢りえ、堤真一インタビュー
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20080827et09.htm
演劇[評]人形の家(シス・カンパニー)心揺さぶり 常識砕く(2008年9月10日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20080910et06.htm
男女の葛藤、現代に 「人形の家」演出デビッド・ルボー(2008年9月5日朝日新聞)
http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY200809050205.html
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ジョン・エヴァレット・ミレイ展に行ってきました2008/09/16の日記 09月16日 (火)
Bunkamuraザ・ミュージアム
ジョン・エヴァレット・ミレイ展に行ってきました

とても楽しかった
イギリスで人気があり、成功した画家の回顧展
有名な《オフィーリア》をはじめ、次々と描写や色使い、構成の上手な絵が並んでいる
ひとつひとつ変化があって楽しい

例えば
ベラスケスの想い出ロイヤル・アカデミー会員に選ばれたときの作品
髪や衣装、早い筆使いでありながら、見事な作品
1868  10.16x81.3cm   ロンドン、ロイヤル・アカデミー
http://art.pro.tok2.com/M/Millais/vv031.htm

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
19世紀の英国を代表する画家、ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-96年)

1829年、イングランド南部のサザンプトンに生まれる ミレー家はジャージー島の名家だった
1840年、11歳という史上最年少でロイヤル・アカデミー(王立美術学校)への入学を許可された
1848年秋にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハントらと「ラファエル前派兄弟団」を結成
「ラファエロ以前」という言葉には、19世紀当時のアカデミーにおける古典偏重の美術教育への異議申したてであった
ラファエル前派に影響を与えたのは、思想家、美術批評家であったジョン・ラスキン
そこには「自然をありのままに再現すべきだ」、神の創造物である自然に完全さを見出すというラスキンの信仰があるという

67歳で亡くなるまで、
唯美主義的作品、子どもを主題とした作品、肖像画、風景画など、
新たな技法を探求しながら、幅広いジャンルの作品を手がけ、
当時のヨーロッパで大人気画家だった
1885年准男爵に叙せられ、
1896年、亡くなる直前にロイヤル・アカデミーの会長に選ばれている
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回の展覧会はロンドンのテート・ブリテン2007年9月開催、
(イギリスでも1898年に開催された回顧展以来、初めてのミレイの大規模回顧展であった)
今春、アムステルダムのゴッホ美術館で開催された後、日本に巡回された
代表作《オフィーリア》、《両親の家のキリスト》、《マリアナ》など、
テート・ブリテンをはじめ、英国内外の主要コレクションから、油彩、素描など約80点
Bunkamura ジョン・エヴァレット・ミレイ展
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_08_jemillais.html
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今日の仕事 2008/09/13の日記 09月13日 ()
5人で7時間半の仕事

大きなキンモクセイの浅い剪定
イヌマキの玉づくりの剪定
モチノキの剪定

アジサイ
クチナシなどの剪定

片づけ

玄関脇にトウヒがあり先輩の作業を学ぶ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
トウヒ   
・松科
Picea abies Picea : トウヒ属 abies : (モミ属)

・ヨーロッパ原産 明治中期に渡来
・樹皮はうろこ状 葉は細くてとがっている
・材は建築材、土木、パルプ用となる
・クリスマスツリーとしてもよく使われる
  樅の木よりも葉が細い よく似ている
・別名 ヨーロッパ唐檜(ヨーロッパトウヒ)
ヨーロッパに広く分布
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今日の仕事 2008/09/13の日記 09月13日 ()
5人で7時間半の仕事

大きなキンモクセイの浅い剪定
イヌマキの玉づくりの剪定
モチノキの剪定

アジサイ
クチナシなどの剪定

片づけ

玄関脇にトウヒがあり先輩の作業を学ぶ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
トウヒ   
・松科
Picea abies Picea : トウヒ属 abies : (モミ属)

・ヨーロッパ原産 明治中期に渡来
・樹皮はうろこ状 葉は細くてとがっている
・材は建築材、土木、パルプ用となる
・クリスマスツリーとしてもよく使われる
  樅の木よりも葉が細い よく似ている
・別名 ヨーロッパ唐檜(ヨーロッパトウヒ)
ヨーロッパに広く分布
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加藤健一事務所『詩人の恋』下北沢本多劇場 2008/09/09の日記 09月09日 (火)
2003年、2006年に続いて再再演
2003年、2006年と見ているので今回3回目の観劇
3回とも配役は同じ、今回も見応えのある舞台であった
音楽劇なので舞台にピアノ、二人の登場人物がドイツ歌曲を歌う
音楽劇と言っているがミュージカルではありません

二人の役者はドイツ語で歌うのでニュアンスはわからないが
怒りや、悲しみ、悩み、希望がピアノ演奏や歌に託されて展開するので
とても楽しい
ピアノ演奏はともかく(録音の部分もあるのだと思う)
歌は二人の役者が何曲も見事に歌う

ピアノが引けなくなったという、精神を病み、挫折した若いピアニストが
カルフォルニアからウィーンへやってくる
レッスンを受けるためだ
老教授によるレッスンはなぜかピアノではなく
シューマンの歌曲集『詩人の恋』のドイツ歌曲のレッスンなのだ・・・

歌曲のレッスンの中でピアニストの悩みや苦しみが浮き彫りになり
次のレッスンへ・・・

このレッスンが進む中で若いピアニストが自分を取り戻してゆく
過去の苦しみに囚われていた老教授が暗闇の中に一条の光を見いだし
二人の間に同志的連帯、友情が育まれてゆく・・・・

詩人の恋
http://homepage2.nifty.com/katoken/70index2.htm
台詞(少しだけ)
http://homepage2.nifty.com/katoken/70.htm
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アイルランド旅行で参考にした本 2008/09/03の日記 09月03日 (水)
司馬遼太郎 愛蘭土紀行 朝日文庫 1993年
 1987.10ー19884まで週刊朝日に連載されたもの
 読みやすく、読みごたえあり、お薦めできます

波多野裕造 物語 アイルランドの歴史 中公新書 1994年
 サブタイトル 欧州連合に賭ける”妖精の国”
 旅行から帰ってやっと読み終えた
 アイルランドのかなり詳しい歴史

図説アイルランドの歴史 リチャード・キレーン 才流社2 2000年

アイルランド歴史紀行 高橋哲哲郎ちくま学芸文庫 1995年
  1991年筑摩書房刊行の本の文庫化

地球の歩き方07-08アイルランド
  主要な都市には地図が掲載されているので助かる
 (小さな地図であっても)

読み物
アラン島 JMシング みすず書房
  紀行文として素晴らしい
  観光化される前のアラン島との出会い

もし僕らのことばがウィスキーであったなら 村上春樹
 アイリッシュウイスキーについての本

紀行アラン島のセーター 伊藤ユキ子 1993年
 アラン島セーターについての本
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デビット・リーン『ライアンの娘』2008/09/01の日記 09月01日 (月)
デビット・リーン 1970年『ライアンの娘』

アイルランドでこの英画の舞台になった地方もまわってきたので
見直してみました

デビット・リーン『ライアンの娘』
デビッド・リーン 1970年公開 
70m映画なので、ほんとうは劇場の大画面で見るべき映画です
公開の時に見ているが今回は録画で見ました

時代は第一次世界大戦末期
イギリスはドイツと闘っている
アイルランドの美しい海岸の村を舞台にしている
モハの断崖やインチの白い浜辺で撮影された

自然の描写はとても美しい
モハの断崖など実際には離れたところのシーンを組み合わせて
よりスケールの大きな自然を見せている

 酒場の主人ライアン
 その娘ローズ

 妻を亡くした小学校の先生

 英軍駐屯地の司令官として赴任した少佐
      武勲をたてているがドイツ軍との戦争で精神を病んでいる
      塹壕神経症の後遺症、戦場の音のような音が聞こえると記憶がよみがえる不安神経症
      足も怪我をして不自由、引きずっていて一日8km歩くリハビリテーション中
      自分の部隊はまだ戦場にいる
      「妻はここには来ないと思う」
      「この村に娼婦はいませんよ お呼びになった方が・・・」

 神父さん トレバー・ハワードが素晴らしい

 知恵おくれの男

 村人たち
      若者たちに仕事がない
      英軍に対して皆敵意がある
      英国の敵であるドイツが勝てばいいと思っている
      「ロンドンに帰んな」
      (「故郷はロンドンじゃない』とつぶやく兵士)

     ダブリンで中央郵便局を占拠し、独立を宣言したイースター蜂起があり、鎮圧された後である
     パブに立ち寄った英軍兵士へ村人は嫌みをいう
    「ドイツ軍に使う大砲を撃ち込んで、こどもまで殺したんだって」
    「こどもは殺していない」「兵隊なんだ 命令があれば撃つ」

    「ヨーロッパ戦線ではドイツ軍に負けてるみたいだな」
    「・・・」

 対英闘争を展開している男たち
      ドイツ軍から届けられるはずの武器を取りにやってくる
      彼等はもし英軍に捕まれば反逆罪で絞首刑である

 ストーリーは

 ローズの恋、小学校の先生との結婚

 何か満たされぬ結婚後の生活

 英軍将校への同情、一目でお互いに惹かれあってしまう
 密会

 二人が話すシーンはまったくない
 そのシーンを撮らなかったのではなく
 この二人は何も話さず、わかりあい、求めあうのである

 それを知った夫の疑い、苦悩、
 だが何もいわず毎日をいつもどおりに過ごす

 英国軍将校とローズとのことをを知った村人のローズへの反感、敵意
 村人は話しかけても返事をしてくれなくなり、
 村に一軒の店でも品物を売ってくれなくなる

 

 嵐の夜にドイツ軍からの武器が届くので、反英闘争部隊の男たちが数名トラックでやってくる
 夜明けを待って荷が海に浮かぶのを見つけたが、回収できないでいるところへ
 村人全員が駆け付ける
 老若男女、こどもも嵐の余波で波高い岩場や浜辺にただよう武器を入れた荷を必死で集め、回収に協力する
 神父さんまで参加している
 ローズと夫もやってくる
 「何しにきたの」とあざける村の娘

 トラックに武器を積んで無事出発したが
 道を曲がったところで英軍が待ち伏せしていた
 村人の前で全員が逮捕され、武器は押収されてしまう

 記憶がよみがえって将校が突然倒れかかるるのをローズは思わず助けようと
 駆け寄ったことでローズと将校の関係は誰の目にも明らかになる

 家に帰った夫と妻が話し合う
「知っていたのね」「知っていた」
「いつから」「はじめから」
「情熱が去れば戻ってくると思った」

 それでも、夜妻は将校に会いに家を抜け出してゆく
 朝、妻が帰った時、夫はいなくなっている

 神父が探しに行く
 神父が連れ帰った夫が妻に話す
 「別れよう」「はい」
 「二人とももう村にはいられない」

 「もう終わったんです」「話をしたのか」
 「ことばをかわしたわけではないがわかるんです」

 村では誰か密告したものがいることがわかって
 あの時海岸にいなかったのは駐屯地の近くの小学校に住んでいるあの二人だけだと村人が押し寄せる
 妻を守ろうとする夫も多勢に無勢
 妻は密告者に違いないと断罪され制裁を受ける

 ・・・・

 将校が浜辺で爆死したことがわかる
 妻は自殺だ思う
 

 村を出てゆく二人を送ってゆくのは、神父と知恵おくれの男のふたりだけだ
 村人からは「2度と帰ってくるな」との声が背中に投げ付けられる
 妻に腕を貸す夫

 やっと村を通り抜け、バスを待つ四人
 妻がバスに乗り込み、座ってまっすぐに前を見ている
 後から乗り込む夫に神父が「別れるのか」と訊ねる
 夫は無言だが神父は察する「やはりそうか」
 「よく考えろ」「ほんとうにそれがいいかどうか」
 ダブリンへ出てゆく二人の行く末に含みを持たせて映画が終わる

時代背景や風景を取り去れば
この映画のテーマは
「まわりがどうあれ、強く惹かれあい、突き進むふたり」
ひとつだけであるが
195分という時間を使って丁寧に描ききっている
日没を見ていた将校の自殺は覚悟の上と思われる

シガレットケースからたばこを取り出して火をつけ知恵おくれの男にシガレットケースに残った最後の一本をすすめる
さらにこの男に空になった高価そうなシガレットケースを与えている

なぜ自殺するのかといえば、イギリス貴族の誇り、貴族の義務である将校の仕事をもう果たせないという自責、最後にすがったローズとの関係も終わったとあと、引き止める何もないというところであろうか

1970年は北アイルランド紛争のときである
実際に出演している村人たちの愛国心の高揚は演技だけではない

愛国心によって心が一つである描写はしているが、人間的な暖かさを感じさせる描写はない
現地ロケをしている監督や撮影隊が村人と気持ちを通わせたとは思えない
「下劣な」「冷酷な」民衆!という貴族的認識に捕われているのか
デビッド・リーンの民衆把握には疑問が残った

デビット・リーンの主な作品

* 陽気な幽霊 Blithe Spirit (1945)
* 逢びき Brief Encounter (1945)
* 大いなる遺産 Great Expectations (1946)
* オリヴァ・ツイスト Oliver Twist (1948)
* 旅情 Summertime (1955)
* 戦場にかける橋 The Bridge on the River Kwai (1957)
* アラビアのロレンス Lawrence of Arabia (1962)
* ドクトル・ジバゴ Doctor Zhivago (1965)
* ライアンの娘 Ryan's Daughter (1970)
* インドへの道 A Passage to India (1984)
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アイルランド拾い読み 土地戦争 2008/08/31の日記 08月31日 ()
アイルランド拾い読み 土地戦争 

『紀行アラン島のセーター』伊藤ユキ子 晶文社
102ページ
アラン島イニュッシュモアでの土地改革闘争のことが紹介されている
遺跡ドンエンガスへ行く途中に「キルマーヴェイゲストハウス」と言う宿がある

これは19世紀末に島の大地主だったジェームズ・オハティの館であった
恨みをかっていた地主への報復は彼所有の雌牛を皆殺しにするというもので、1881年1月に決行された その数は21頭とも33頭ともいわれる
目隠しした牛たちを断崖のふちまで引っぱってゆき,
80m下の海めがけてつきおとすという荒々しい策だったようだ
作戦が遂行される間、雌牛の鳴き声や物音を紛らすために、こどもたちも動員され、道で空のバケツを叩いたり、ハープをかき鳴らしたと伝えられる

小作権妨害の罪に問われたオフラハティは同じ年の11月裁判に出向くためにゴルウェイゆきの蒸気船に乗る
キルナロンの港を離れんとしたとき、神父が叫んだ
「2度と戻ってくるな!アーメン」
まもなく彼はゴルウェイのホテルで死んでいるのを発見される
呪どおりになるという劇的な結末だった


『図説アイルランドの歴史』リチャード・キレーン 彩流社

1880年代の土地戦争は、多くの点で古い伝統的な、農民の暴力の復活であった
1880年代をとおして、土地戦争はボイコット、放火、牛を傷つけること、脅迫などの形態をとって闘われた
ロンドンの英国政府は様々な度合いの強制と懐柔で対応した

1845年ジャガイモ胴枯れ病1849年まで飢饉続く
   地代を払えない小作人は地主によって立ちのかせられた
   100万人の死、100万人の海外移住、人口減少

1870年小作人の諸権利を保障するアイルランド土地法成立
1870年代、立ち退きがふくれ上がり続けた

1879年アイルランド全国土地同盟設立 目標は・・・
   適当な地代、土地保有権の固定化、小作人の農地利権の自由な売却
1879年ー1983年『土地戦争』
    地主からの令達や農民追放は大抗議行動の的になった
    地代が払えずに追放された農民は匿われ、助けられた

1881年土地法 小作人の農地保有券の原則を確立、仲裁裁判所を設立
1885年アシュボーン法令 小作人への貸付金制度
1903年ウィンダム土地法

この土地闘争は莫大な土地を地主から小作人に移転させる効果があった
プロテスタントの支配力を無数の小さな独立した所有者に置き換えた
 
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『麦の穂をゆらす風』2008/08/30の日記 08月30日 ()
『麦の穂をゆらす風』
The Wind That Shakes The Barley
ケン・ローチ 2006年

ケン・ローチはイギリスの映画監督
イギリスの抱えるさまざまな社会問題に真摯に取り組んできた監督です


この自由な世界で      (2007年)
麦の穂をゆらす風      (2006年)
明日へのチケット      (2005年)
やさしくキスをして     (2004年)
セプテンバー11      (2002年)
SWEET SIXTEEN       (2002年)
ある鉄道員の物語      (2001年)
ブレッド&ローズ      (2000年)
マイ・ネーム・イズ・ジョー (1998年)
カルラの歌         (1996年)
大地と自由         (1995年)
レディバード・レディバード (1994年)
レイニング・ストーンズ   (1993年)
リフ・ラフ         (1991年)
ケス            (1969年)
夜空に星のあるように    (1968年)

英軍が突然村を襲う
ブラック・アンド・タン部隊と思われる乱暴な兵隊たちである
集会は禁止だとそのときいた男たちの名前を聞いてゆく
ゲール語で答える高校生
反抗した末、納屋の中に連れ込まれて殺されてしまう

医師になり、ロンドンに行く予定だった主人公が行くのをやめ
反英闘争に参加することを決める

英国からの独立戦争に立ち上がる若者たち
そのリーダーは主人公の兄である

銃も満足にないが野外での訓練
英軍へのテロ、待ち伏せ攻撃が始められる

英国に忠誠な地主による密告により、隠れ家の廃墟で
たくさんのメンバーが英軍に捕まる

英軍による拷問に耐える 
アイルランド出身の英軍兵士がいて牢の鍵を開け、一緒に逃げる

地主の密告とわかり、館へゆき、地主を人質として連行する
(吸い取り紙からわかったとこのことを伝えてきたのは
アイルランド人メイドだった)
地主に話をしてしまった使用人である少年も連れ去る
主人公たちの仲間だったが、彼は少し知恵おくれだったため
聞き出されてしまった

一緒に逃げられなかった仲間の解放を要求するが皆処刑されてしまう
報復として地主を処刑する、話してしまった仲間の少年も裏切り者として・・・・
少年の母に少年の死を伝え、少年を埋めたところまで案内する
母親は歩いた長い間一言も口をきかなかった
そこで「二度と顔を見せないで」と言われる

戦い、英軍との停戦、交渉
独立時の条約派と条約反対派による対立
北アイルランドを英国に残すことの是非を巡っての対立であった
内戦となる
兄と弟は別々の道へ 主人公は条約反対派

内戦の中で今度は弟が捕まり、処刑されることになる
兄は弟に条約反対派を裏切ってくれるように頭を下げるが
弟は断る
「裏切った仲間を殺したことがある自分が、裏切りをすることはできない」と
弟の処刑

弟の死をその恋人に伝える兄
「二度と顔を見せないで」・・・・

美しい風景の中にあったアイルランドの悲しい歴史を描き出した力作である


実際にアイルランドに行って

こんな狭いところ、北海道より小さい、ところで英軍と戦うのは大変だと思った

海に囲まれて逃げ場はなく、
森は少なく、丘陵は続くが高い山はない
隠れられない地形だ

何しろそれほど高くもないタラの丘からはアイルランドの3/4が見えると言うのだから・・・・

民衆の支持があってかろうじて戦えたのであろうか

『ライアンの娘』ではドイツとイギリスが戦争中である
村人たちの誰一人としてイギリスの勝利を願うものはない
ドイツが勝つことを望んでいる
反英闘争のためドイツから届けられた武器を積んだ船が嵐の中
ミラノ近くで座礁してしまう
船から流れ出した武器の入った木箱を村人たちが総出で嵐の海から拾い出すのである

何度敗北しても、敗北したと認めず、戦い続けるアイルランド人
彼等には勇猛な戦士であった祖先のケルト人の血が流れている・・・・

ジョン・フォード映画の主人公たちにも
『風とともに去りぬ』のスカーレットにも
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