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ポーランド映画昨日と明日
東京国立近代美術館フィルムセンターの15年ぶりのポーランド特集
アンジェイ・ワイダが選んだ12本
期間/2005年 9月13日(火)~25日(日) 9月19日(月)は休館
会場/東京国立近代美術館フィルムセンター 小ホール(地下1階)
http://www.momat.go.jp/FC/Polish_Film/
★『フリギアの星の下で』1954年
イェジー・カヴァレロヴィッチ(1922- )
『影』(56)●
『戦争の真の終り』(57)●
『夜行列車』(59)●
『尼僧ヨアンナ』(61)●
『太陽の王子ファラオ』(1961)
★『鉄路の男』1956年
アンジェイ・ムンク(1921-1961)
『白い決死隊』(55)
『エロイカ』(57)
『やぶにらみの幸福』(59 未)
『パサジェルカ』(63)●
●は前に見ている
ポーランドは社会主義体制下であったが
その文化的締め付けと戦いながら
優れた作品が生み出されていた
『フリギアの星の下で』は大戦前の共産党員の戦いを描いたもの
『鉄路の男』は1950年代の老機関士の死を巡って、社会主義政権下の
当時の社会状況、労働環境が描かれている
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村上龍『半島を出よ』(上下)
幻冬舎 2005年3月 1800円、1990円
これは近未来小説です
ドル暴落から始まって、国債、地方債の破綻があり、日本経済は破綻
失業者、ホームレスの激増・・・
経済力を失った日本が孤立してゆく中で、
北朝鮮が日本への作戦を開始する
2011年
火器を持った北朝鮮のゲリラ9人に野球の試合中の福岡ドームが占領される
続いて2時間後に小型輸送機30機により500人ほどの部隊が到着
福岡ドーム前のシーホークホテルを本部に付近に野営陣地を構築
北朝鮮人民共和国の反乱軍であると宣言
事実上福岡市を支配してゆく
テロ部隊の本土への進行をおそれて日本政府は福岡を封鎖してしまう
既成事実になるとのことで交渉をしないまま
アメリカ、中国、韓国も静観する中で
人質やさらなるテロを恐れ
日本政府は何も出来ないまま・・・・既成事実化が進行
さらに12万人の反乱部隊が日本に向かい
福岡、九州は日本から切り離されようとする・・・・・
折から衆議院選挙中ですが
経済、軍事を含めた世界の政治力学の中で、
日本が守るべき原理や原則について考えさせる
小説でした
おびただしい各階層の人物が登場しますが、
日本人も、北朝鮮人も良く描けています
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『小林薫と訪ねる美の巨人たち』
日本経済新聞社 2004年12月 1600円
テレビ東京の番組『美の巨人たち』をまとめたものです
昨日紹介した原寸美術館の解説は短いので、この『美の巨人たち』がとても役立ちました
図書館であれば二つを同時に借り出す事をお勧めします
取りあげらている画家や絵が重なっており
一つ一つの絵についての解説がかなり凝縮されていて読み応えがあります
しかもそれほど分量が多くなく読みやすいので
原寸の絵を見たり,解説を読んだりととても楽しめました
例えば
★フェルメール『牛乳を注ぐ女』
ミルク壺の上に小さな穴がある
構図を決めるときに針と糸を使っている
この消失点の真下で牛乳が注がれている
光の通路があらかじめ作られている
窓→女の顔→黄色い服→壺を持つ手→牛乳→光に包まれたパン
・・・持ちやすい小型の本なので電車の中でも楽しめます
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ことし出版された本で買おうと思っていた本が
図書館に入っていたので借りてきました
『原寸美術館・・・画家の手もとに迫る』結城昌子
小学館 2005年4月
この画集の特長は
拡大ではなく、原寸で絵の部分、部分が印刷されていることです
(よく知られた名作といわれている絵が取り上げられ、
絵の全体はもちろん掲載されています)
ということは
画家が筆で描いたときのままのタッチを見ることが出来るということです
筆づかいの様子、絵の具の乗せ方、色の重ね方など
画家が描いたときのスピードまでわかります
★サンドロ・ボッティチェリ
『ヴィーナスの誕生』『春ープリマヴェーラ』の輪郭線
★レオナルド・ダ・ビンチ『最後の晩餐』テンペラ
(修復されて全面剥落は何とか免れたという)
当時壁画には最適であった
フレスコ(まだ乾いていない漆喰に描くので絵の具がしみこみ剥落しない)を使わず、あえてレオナルド・ダ・ビンチが
テンペラ(卵黄を絵の具に混ぜて描く,ゆっくり描ける)
を選んだのはなぜかようやくわかった
テーブルにおかれた器や料理の微妙な陰影はフレスコでは無理だ
★レオナルド・ダ・ビンチ『モナ・リザ』のスフマート画法
スフマート画法(ぼかしの技法、輪郭を描かず指の腹でぼかす)の滑らかさ
背景の空気遠近法による表現
★ミケランジェロ・ブオナナローテイ『アダムの創造』
ミケランジェロがほとんどひとりで描き上げた礼拝堂の天井画
実際に下から見上げたこともあるが
テニスコート3面より大きな面積があるという
アダムと創造主の指が今まさにふれようとする印象的な部分の
ふたりの目線そしてふたりの指はこんな大きさで描かれている
他にもフェルメールから印象派まで
例えば
★エドゥアール・モネ『フォーリー・ベルジュールのバー』
油絵のスピードのある筆づかい
グラスや薔薇の鮮やかな筆使い
★ポール・セザンヌ『カルダンヌの村』
塗り残しの効果
ペインティングナイフの使い方
★フィンセント・ファン・ゴッホ『星月夜』
印象派のアッラプリマ技法(ぶっつけ描き)のゴッホによる展開
筆致
チューブからしぼり出した生の絵の具
絵を描くスピード
など絵の細部を心ゆくまで味わうことが出来る
文章はスペースの関係もあって少し物足りないが
絵をゆっくり楽しむことが出来るとても面白い本です
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しばらく旅に出ていて
インターネットと離れていました
今日ホームページを覗いてみてびっくり
ご心配をおかけして申し訳ありません
元気でいます
体重がなかなか増えませんので
体は前より軽くなり
着られなくなっていた服が着られるようになり
フットワークが良くなっているのかも・・・
とりあえず書き込みました
旅のことはまた落ち着いてから・・・・
みなさんの楽しい夏活動を祈っています・・・
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しばらくお休みします
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成瀬巳喜男の世界『女の歴史』『娘・妻・母』
★1963年東宝『女の歴史』
高峰秀子 戦死した夫 宝田明、義母 賀原夏子
ひとり息子 山崎努、その恋人 星由里子
夫の親友 仲代達也
父 藤原鎌足
★1960年東宝『娘・妻・母』
高峰秀子 夫 森雅之、義母 三益愛子、
工場経営をしている叔父 加東大介、
義理の姉妹 原節子 草笛光子 団令子、
義理の弟 宝田明、その妻 淡路恵子、
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成瀬巳喜男の世界 このリストは全作品ではありません
○今までに見たもの ●●特に好きなもの
・ 三十三間堂・通し矢物語 1945
・ 勝利の日まで 1945
・ 浦島太郎の後裔 1946
・ 俺もお前も 1946
・ 四つの恋の物語(1947) 1947
・ 春の目ざめ 1947
・ 不良少女(1949) 1949
・ 石中先生行状記(1950) 1950
・ 怒りの街 1950
・ 白い野獣 1950
・ 薔薇合戦 1950
・ ●●●めし 1951
・ 銀座化粧 1951
・ 舞姫(1951) 1951
・ ●●おかあさん 1952
・ お国と五平 1952
・ ●●稲妻(1952) 1952
・ ●●●あにいもうと(1953) 1953
・ ○妻 1953
・ ○夫婦 1953
・ ○山の音 1954
・ ○晩菊 1954
・ くちづけ(1955) 1955
・ ●●●浮雲 1955
・ ○妻の心 1956
・ ●●●流れる 1956
・ ○驟雨 1956
・ ○あらくれ(1957) 1957
・ ○杏っ子 1958
・ 鰯雲 1958
・ ○コタンの口笛 1959
・ ○秋立ちぬ 1960
・ ●●女が階段を上る時 1960
・ ○娘・妻・母 1960
・ 夜の流れ 1960
・ ○妻として女として 1961
・ ○女の座 1962
・ ●●放浪記(1962) 1962
・ 女の歴史 1963
・ ●●●乱れる 1964
・ ひき逃げ 1966
・ ○女の中にいる他人 1966
・ 乱れ雲 1967
・ 恋にめざめる頃 1969
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成瀬巳喜男の世界『秋立ちぬ』『コタンの口笛』
★1960年東宝『秋立ちぬ』
★1959年東宝『コタンの口笛』
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成瀬巳喜男の世界『女が階段を上る時』『妻の心』
★1966年『女が階段を上る時』菊島隆三オリジナル脚本
銀座を舞台に
高峰秀子、森雅之,加東大介、小沢栄太郎、
★1956年『妻の心』 井出俊郎オリジナル脚本
高峰秀子、小林圭樹の夫妻,千秋実、中北千枝子の兄夫婦
母 三好栄子 友人杉葉子,その兄銀行員 三船敏朗
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