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成瀬巳喜男の世界『山の音』『驟雨』
★1954年東宝『山の音』川端康成原作 水木洋子脚色
◎鎌倉
原節子、夫 上原謙、
義理の父 山村聡、義理の母 長岡輝子
義理の妹 山北千枝子
★1956年東宝『驟雨』岸田国士原作 水木洋子脚色
原節子、佐野周二、姪 香川京子
隣に越してきた夫婦 小林圭樹、根岸明美
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成瀬巳喜男の世界『乱れる』『女の中にいる他人』
★1964年東宝『乱れる』松山善三オリジナル脚本
◎清水が舞台、スーパーマーケットの進出で苦戦している酒屋
銀山温泉
夫が戦死した後、戦災にあって消失した酒屋を再建した嫁に高峰秀子、
義理の弟 加山雄三、
義理の母に 三益愛子
他家に嫁いでいる義理の姉妹に 草笛光子、白川由美
★1966年東宝『女の中にいる他人』エドワード・アタイヤ原作『細い線』
井出俊郎脚色
◎鎌倉、横浜、赤坂
雑誌社 小林圭樹,妻 新珠三千代 同居の母 長岡輝子
友人 三橋達也 その妻 若林映子
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成瀬巳喜男の世界『晩菊』『流れる』
★1954年東宝『晩菊』 林芙美子原作
杉村春子(昔は芸者、今は金貸し、土地の売り買い)
聾唖の女中 鏑木ハルナと暮らしている
見明凡太郎(昔無理心中をさせられた男)、上原謙(昔の恋人)、
元の芸者仲間に
沢村貞子(飲み屋、おでん)、
細川ちか子(連れ込み旅館従業員、息子小泉博)、
望月優子 (雑役婦、パチンコ、競輪、娘有馬稲子)
★1956年東宝『流れる』幸田文原作
大川端近くの芸者置屋
田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、
杉村春子、岡田茉莉子、
宮口精二
栗島すみ子
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成瀬巳喜男の世界『あらくれ』『杏っ子』
1957年 東宝『あらくれ』 徳田秋声原作 水木洋子脚色
大正のはじめころ
高峰秀子、上原謙、森雅之、加東大介、兄 宮口精二
1958年 東宝『杏っ子』 室生犀星原作 田中澄江、成瀬巳喜男脚色
昭和22年
夫 木村功、香川京子,父 山形勲、
弟 太刀川洋一 弟の婚約者 三井三奈
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成瀬巳喜男の世界『歌行燈』『鶴八鶴次郎』
1943年『歌行燈』花柳章太郎、山田五十鈴
戦時中の映画でありながら戦時色が全くない
1938年『鶴八鶴次郎』
明治32,3年 新内の太夫、花柳章太郎、三味線、山田五十鈴
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成瀬巳喜男の世界『あにいもうと』『放浪記』
1953年大映『あにいもうと』室生犀星原作 脚色水木洋子
◎多摩川が舞台
森雅之、京マチ子、久我美子
1962年東宝『放浪記』林芙美子原作 井出俊郎、田中澄江脚色
高峰秀子、母、田中絹代、隣の印刷工、加東大介
林芙美子が惚れた俳優中谷昇、惚れた文士、宝田明
草笛光子、伊藤裕之助
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成瀬巳喜男の世界『妻』『夫婦』
「夫婦は何年たっても危ういものだ」と・・・・
1953年東宝『夫婦』上原謙、杉葉子の夫婦、
住宅難の中、
妻を亡くした三国連太郎(夫の同僚)の1階を借りることになる
杉葉子の実家はうなぎと煮豆の店
兄 小林圭樹、妹 岡田茉莉子 が手伝っている
母 杉葉子へ
「帰った方がいいよ」
「起きてるんだか転んでいるんだかわからない人だからねえ」
父「(岡田茉莉子の結婚相手は)やっぱり商売人がいいよ
大学を出たからって今日日どうなるもんでもない」
1953年東宝『妻』上原謙,高峰三枝子の夫婦、
夫と仲良くなる会社のタイピスト丹阿弥谷津子(未亡人)
充実したお弁当
「私朝をいただきませんので、お昼が本当に楽しみなんですのよ」
「どちらへ」「ちょっと銀座へでも」
「お供してよろしいでしょうか」
銀座らんぶる 「この曲はラモーの~、私大好きですの」
「よかったら」と展覧会のチケット
「友だちが出品しておりますの」「たまにはいかがです」・・・
「おともしてよろしいでしょうか?」
鶯谷駅での待ち合わせ
上野公園の美術館へ
退職して大阪へ行ってしまう
絵葉書が着く
専務との大阪出張
再会 小さな子供を連れている
下宿人 画学生 三国連太郎、中北千枝子と伊豆肇の夫婦
1951年『めし』の姉妹編として企画された『妻』
続いて作られた『夫婦』
成瀬巳喜男の夫婦3部作と言われている
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池袋 新文芸座 成瀬巳喜男の世界へ
今日は『稲妻』と『おかあさん』
二つともはじめて見ましたが
予想を遥かに越えた、たいへん素晴らしい映画でした
1952年大映『稲妻』
下町の4人姉兄の3女 バスガイドの高峰秀子
家族、腹違いの姉たちとの葛藤がつくづくいやになり 家を出て
世田谷に下宿 隣の家からはピアノを練習している音がする
文化的なものへのあこがれがある
「貯金がいくらあるか知ってる? 7500円
鍋や釜を買ったから減っちゃった
お母さん、浴衣買ってあげる バーゲンの安いの」
「バーゲンの安いのはいやだよ」
「いつか大きな本箱を買って、そこに好きな本を並べたい」
みんなのシネマレビュー『稲妻』より
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=7755
1952年新東宝『おかあさん』
戦災で焼け出され、お父さんは腕のいいクリーニング職人
クリーニング店を再度始めようと頑張っている家族
お父さん 三島雅夫は守衛
お母さん、田中絹代はお菓子を売る露天を出している
隣の露天は戦争未亡人の沢村貞子 燐寸やお線香など売っている
長女、香川京子は野原によしず張りの今川焼きの露店を出している
(夏はアイスキャンデーを売っている)
病気で家に入る兄、次女の小学生、預かっている男の子
おかあさんの妹は戦争未亡人、住み込みで髪結いの技術を身につけている
そのためお母さんは妹のひとり息子を預かっている
兄派一度療養所に入るが、脱走して帰ってきてしまう、
その後病気が重くなり、亡くなってしまう
念願かなってクリーニング屋さんを再度始めた父も病気にかかり
お金の心配もあって入院しないままに家で亡くなってしまう
葬式のために着物を質へ
店は父の弟分である捕虜帰りの職人、加東大介の助けで続けてゆく
母、長女が働きながらクリーニングの仕事を覚えてゆく
1952年
道路は砂利道である
木でつくったゴミ箱
走っている車の鉄板が厚く丈夫そうだ 今ではクラシックカー
バスはボンネットバス
オート三輪、リヤカー
着物姿の女性が多い
買い物かごを下げての普段の買い物
家は開放的で一階も二階も風が入って涼しそうだ
(冬は寒いにしても 暖房は火鉢とこたつ)
家族で向丘遊園地で遊ぶ場面がある 飛行塔やウオーターシュート
電話がないうちがほとんどなので、人は「いきなり」訪ねてくる
手紙を出しておいて行くこともある
商店街にチンドンやがにぎやかに練り歩いている
露地に物売りの声
と~ふ~、と~ふ~、包丁、刃物研ぎます、金魚~金魚~
仕事があり、暮らしがあり、涙があり、ささやかな楽しみ、笑いがある、
希望のある映画だった
終戦後7年1952年という時代の輝きがある
みんなのシネマレビュー『おかあさん』より
http://www.jtnews.
jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=8530
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池袋 新文芸座へ 成瀬巳喜男の世界『めし』『浮雲』を見に行く
学生時代から長い間行っていた旧文芸座が閉館になり
おなじ場所に新文芸座が経営も変わって開館し、意欲的な活動をしている
ビルの中に入ったが、椅子もきれいに、座り心地のいいものになった
今、成瀬巳喜男(1905-1969)の日替わり上映をしている
今日は
1951年 昭和26年 原節子、上原謙の『めし』
1955年 昭和30年 高峰秀子,森雅之の『浮雲』
二つとも林芙美子原作
成瀬巳喜男の代表作でもあり、老若男女混じって、満席であった
前にも見ているが、今回も成瀬巳喜男の叙情を堪能することが出来た
蓮實重彦(映画評論家) 山根貞男(映画評論家)お二人によるお話も聞けた
「1950年代に、これだけたくさんのしかも水準の高い作品を作り続けた監督は
世界中見てもヒチコックと成瀬巳喜男しかいません
その後、黒澤明、小津安二郎,溝口健二と日本映画が注目されたのも、
これらの作品群をつくりだした経験の蓄積があったことを考えれば当然であった」
『めし』は東京から転勤して大阪で暮らすふたり
東京といっても川崎の一つ手前の矢向
小さな洋品店をやっている弟夫婦のところに母がいる
原節子が多摩川べりを歩くシーンも出てくる
『浮雲』南印で結ばれたふたりの戦後、男には病気の妻がいる
千駄ヶ谷駅での待ち合わせ
伊香保での別れ、屋久島
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<戦後60年企画第3弾 生誕100年記念 名匠・成瀬巳喜男の世界>
『めし 』
『浮雲 』
[備考]2本立て上映/ニュープリント上映/3回券¥3000有り/
【トークショー】(ゲスト)蓮實重彦(映画評論家) 山根貞男(映画評論家)
新文芸座ホームページ
http://www.shin-bungeiza.com/
めし
http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/mo3333.html
浮雲
http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/mo3315.html
成瀬巳喜男紹介
http://www.toho.co.jp/naruse/welcome-j.html
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天満敦子 ヴァイオリン・リサイタル
めぐろパーシモン大ホール
柿の木坂の都立大学の跡地に建てられたホールです
http://www.persimmon.or.jp/
出演 天満敦子(ヴァイオリン)、吉武雅子(ピアノ)
天満さんが
拍手に迎えられて、舞台に出て来て中央に立つ
とすぐに拍手が鳴りやむ
ヴァイオリンを顎の下に当て
弓をひとふりしてヴァイオリンにあわせると、とても無造作に弾き始める
その音はいきなりすばらしい
CDも持っているのだけれど違う
本当の演奏が生きた花だとすると
CDの音は写真に撮られた花のようだ
美しいのだが何かが違う
会場の音には生きた音がそこに広がってゆく素晴らしさを感じる
家ではCDを聞くけれど会場まで足を運ぶ事の出来る
幸せを感じる
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